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オーストリアの猫事情と保護猫の晴之助に学ぶこと

先日、愛猫の晴之助(:はれのすけ)が2歳になった。

オーストリアの田舎の農場で保護され我が家にやってきた当時が推定3ヶ月だったので、2歳というのも推定だけれど。猫パスポート用の誕生日は私と夫とで決めた。

オーストリアでは2005年に新動物保護法で犬猫の販売がごく一部を除いて禁止され、現在犬猫を飼うには動物保護施設、ブリーダーや知人より譲渡を受けるというルートが一般的となっている。

私たちは複数のシェルターに足を運んだものの中々相互条件の合う猫に出逢えず、最終的には某SNS上で見つけた、個人で猫の保護を行っているオーストリア人女性との直接のやり取りで晴之助と出逢うことになった。

初めて晴之助を見る人はほぼ必ず「この猫は純血種でしょう!」と言うし、獣医に連れて行った際にも診断書に【ヨーロピアンショートヘア】とはっきり記されたから、かなり純粋な血統なのだと思う。譲渡時も野生的な感じは一切見受けられず、その過去は謎に包まれてる。

晴之助は当初、農場で叫び枯らしたのか鳴きたくても声を出すことが出来ず、うちに来て数週間後「ミャ〜オ」と鳴いた時には驚喜したものだったけれど、実は彼、毎日何のきっかけもなく凶暴化する。医学的には"激怒症候群"というらしい。

彼の場合はそのままにしておくと、人間の手足に飛び付き離れず血だらけにしてしまうほどの激しさなので、目の色が変わったらすぐにタオルで目隠しするなどして抱き抱え、違う部屋で暫く安静にさせるようにしている。

この発作は先天的なものかもしれないし、過去のトラウマによるものかもしれない。何にせよ、彼はなぜ独りぼっちで見つかったんだろう。

生まれてすぐブリーダーに捨てられてしまった?それとも意図せずはぐれ農場に迷い込んでしまった?真実は永遠にわからないけれど、彼の生い立ちを想像すると居た堪れなく思う。

とはいえ生後推定3ヶ月の彼の譲渡を受ける際、

「この猫はかつて見たことのないくらいvery dominant (とても支配的)な性格だから他の猫と一緒に住むのは難しい。できればこの先もずっと一匹で飼って欲しい。」

と笑って言われたくらい、普段の堂々たる自己主張や大の字の寝姿を見ていると、その「我が猫生ここに在り」とでも言いたげな姿勢に感心し刺激を受けるばかり。と同時によく甘える寂しがり屋なのがたまらない〜!

“わたしはあなたに命じたではないか。強く、また雄々しくあれ。あなたがどこへ行くにも、あなたの神、主が共におられるゆえ、恐れてはならない、おののいてはならない」。”
- ‭‭ヨシュア記‬ ‭1:9‬ ‭

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