イタリア:レッコ/Leccoで1人Enjoyトレラン合宿#2(Monte San Martino 1046m登山で鈴鹿を感じる)
ということで(下記記事#1参照)、街の北にある山地を目指して炎天下の中走っていったが途中でピザ屋があったのでそこで腹ごしらえをすることに。イタリアなのになぜかクレオパトラという怪しい名前のピザ屋だったが、安くてまずまず美味しかった。クレオパトラの前からは今から登る方面ではないものの道の先に山が見えてよい。左手に登っていきとりあえず教会を目指す。
街の中心から教会までは3キロ弱くらいでバスもあるみたいだが今回は軽くジョギングしながら向かった。
途中から石の階段を登り細い道の左右にはカラフルなお家が並んでその奥に山肌が見える素晴らしい景色。えっちらおっちら石段を登って行くと教会に着く。この裏から登山道にアクセスできる。教会にちょうど14:05くらい。着日なのでどうしても出発が遅くなるが欧州はまだ日が長いしコースタイムも短いので貴重な晴れ間を惜しんで進むことに。
教会の裏が登山口ってのはなんか日本でも神社の裏手から御神体である山に登って行くみたいな感じがあるのでなんとなく共通するような気もする。山の上に十字架があるのもそういうことなのだろうか??とりあえず教会の脇にあったイエス像にお邪魔しますの意味で手を合わせる。教会の裏から10分ほど登って行くと登山口に着く。標識がある。この山はクライミングルート(via ferrata)もあるようで、キナバル山にもあったなぁと思い出した。
すれ違う地元のおばちゃんたちとChao!と挨拶をしながら14:15前に登山口から登り始める。最初は石段の細い道で5分ほどでFerrataルートとの分岐があるが標識もあり明瞭。マリア様(?)の看板のところでつづらのぼりはじめる。
トレランしようときたわけだっが結構岩がゴツゴツした感じで登りも急なので走れなくはないがまぁ走るって感じではないなぁと思いながらぐんぐん進む。14:37、祠のような建物があるところがひらけていて展望台のようになっていてベンチがある。トレラン姿の人から写真に写っているようなハイキング客までちらほらとすれ違った。時間が早ければもう少し人もいそうだ。イタリア人と思われる夫婦とすれ違った特に「シェーシェー?」と聞かれてイタリア語?と思ったが中国語の「謝謝」だと気づいて、「No、ジャパンだよ」と言ったら、少し考えた後に「アリガトウ」と言ってくれた。よくネット言論で「謝謝」を言われて差別を感じる、などとあるが、まぁ結局はどういうテンションで言ってくるかということに尽きると個人的には思う(確率論的には東アジア人を見たら中国語を話しかける方が正しいだろうし)が、今回は友好的な雰囲気を感じる挨拶で気分が良くなった。
ここから先はより岩場メインとなり、思ったより結構全身運動である。無論走れない。しかし湖も街も周囲の山も綺麗に見えるので展望はよく気持ちがいい。特に危険なところはないが、眺めがいいので高度感はあるし岩場なので雨あがりなどは滑るかもしれない。
上の写真の岩場の感じとかは何度も登ったホームマウンテンの鈴鹿山脈の御在所岳の藤内壁を思い出させる。山頂近くの稜線に出ると痩せた尾根の感じや切り立った感じなどがまるで鈴鹿(南部)の山にいるみたいな気分にさせてくれる。とはいえふと見おろす湖やオレンジ主体の街の感じは全く違うけど......。
15:14、登山口からちょうど1時間くらいで山頂到着。ベンチが一個ありその先の岩場に十字架が建てられている。展望は抜群。まだ日の入りは20時ごろだしペースも順調だったので、この先の山にも足を伸ばしてもいいかなという思いがふとよぎり実際少しだけ進んだが、時間も15時過ぎている+帰り折り返しでない場合は谷筋に入って暗くなると思われる+帰りのルートの詳細まではわからない+天候下り坂ということなどを考慮して下ることにした。後から振り返ればこの時無理して進まなくてよかったと思う。というとこで山頂から少し進んだところから左手側に湖方面に下るルートがあるのでそちらを進むことに。しばらくはやや急ながらも下り道!って感じでぐんぐん高度を落として行く。湖が目の前に見えるので気持ちいいが湖越しに見える山などの絶壁っぷりが印象的。
少しづつ風が吹いてきて雲が怪しくなってくるが今のところ持ち堪えている。しばらくくだると山小屋があったが営業はしていない感じで人の姿はない。ベンチも多いし、もう少し早い時間なら喫茶的にやっているのかもしれない。15:50。ここで概念図がある。52で登ってきたのは確認した通りでいまは稜線部から湖側にくだる57で降ってきている所も確認済み。ここから52で行きの展望台のところまで戻って行くこともできたが、僕は53で帰るつもりだった。地図も見ていたし最短ルートぽいのと帰りの一般道との出合がホテルにも近そうだった+行きと違うルートで行きたい、ということころで選択したが、今改めてこの写真の概念図を見るとなかなか険しそうだな、と思う(実際険しめだった)。
53ルートに入ったすぐのところに水場がある。その先は森っぽい道を割とぐんぐん下っていく。
と思ったら鎖場も出てきた。眺めは抜群なので高度感はあるが岩も安定しているので危険な感じはない。鎖はあまり信用せずあくまで補助的にという感じで問題なく進める。
16:05ごろに足場が固定されているところがありそこからはまたそこそこ急にどんどん降って行く。途中登りのカップルにすれ違ったが、この時間から登るのは大丈夫なのか少し心配になった。かなり軽装だったし。
天気も幸い持っているがいつ降り出してもおかしくないなぁという感じ。風が吹き肌寒いのと下りということもあり雨具はもう着用済。順調に降っていき岩場が概ね終わったかな、というところで分岐があるがそこで小ピークがあるようなので少し寄り道して登ってみる。
Pizzettiという名前がある541mの小さなピークのようだ。登りは短いが割と急、小さく開けて十字架がここにもある。16:25。登山開始から2時間ちょっと。奥の岩肌がかっこいい。今にも降り出しそうなので長居せずささっと戻る、もうここからは岩場というよりは走れる森のトレイルの下り感じである。
森の中を走りながら下っていると風が急に強くなり木々が大きな音を立てて揺れ始めた。本当にすごい風でおそらく湖の反対側の山から一気に降りてくるのかと思ったが、すごい風の音と落ち葉や砂礫が舞う。思わずサングラスをつけて数分やり過ごした。そうこうしてるうちにトレイル終わりのゲートまできた。ここで16:35くらいなので2時間半弱か。
このあと湖沿いの道路に出たところくらいからついに雨が降り始めた。雨具のフードを被り1キロほどホテルの方に向かって走ってなんとか帰宅。結構降られた。いやぁ岩場で降られなくてよかったし、最初のピークから下心を出して先に進まなくてよかった、と思った。そして登って行ったカップルたちは大丈夫だったのだろうか.......。
全部で10kmちょっと、獲得800mほど。下りを53にするのは好みな気もするが、行き52ルートの展望台までだったりは軽くハイキングがてらでもいけそう。中盤以降は岩場も多くクライミングの岩肌が見えるあたりや痩せ尾根の感じがどことなく鈴鹿山脈南部を思い起こさせる山だった。
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