起伏を求めて湖水地方へ#4 DAY3 Derwent Water西側プチ縦走(High Spy646m,Cat Belles451m)
というこうとでバンクホリデーで起伏を求めてやってきた、湖水地方。思いの外仔羊たちのシーズンにメロメロになりつつ3日目はケズウィックの街からバスでSeatollerまで向かい、イングランド最高峰のスコーフェルパイクに霧と小雨の中登った。
その後Seatollerまで戻ってきてバスで戻ろうかと思ったが、Derwent waterの西側に南北に延びる丘陵を縦走できそうだったので、残りの体力や水分、日の長さなどを考慮して実行することに。
1、Seatoller〜High Spy
まずSeatollerから丘陵に取り付く必要がある。Dale Headからも取り付けたが僕はSeatollerの集落の脇にあるフットパスから入って行った。道路沿いから石段で整備されたフットパスに入り、羊の放牧地となっている草の丘を歩いて行く。序盤に一組すれ違ったがそれだけで静かなトレイル。1545分ごろフットパスに入る。
羊に挨拶をしたり、少し良くなった天気を恨めしくも思ったりしながら歩く。羊の放牧地を分ける石垣で区切られた景色が生活のある山の風景をつくっていてそこにある土地に根付いた歴史と営みに想いを馳せる。
谷を降りてフラットな遊歩道に入ると、もう1組ハイキングをしているひとたちとすれ違い挨拶をした。しばらく明瞭なトレイル進んだのち、稜線への取り付きのため薄い踏み跡と地図をたよりに斜面を登って行く。ふたつのピークの間を細く急に流れる水の流れの横を通って行く。
上記地図にもあるが、もともとは採石場だったのか石の切り出しの跡やなんらかの石組みの形跡、ところどころの横穴(なんのため?)など人工的な景観が目立つ。最後の登り詰める部分は石組みが見事でバリかなんかの寺院にでもいるような不思議な気分になる。こういうところで切り出した石で放牧地の石垣組んでいたりするのだろうか。
石切場ゾーンを抜けるとゆったりとした広めの稜線上に出てくる。広いのでいくつか道はありそうだが、踏み跡は明瞭で迷うことはなくHigh Spyの山頂を目指して北に向かう。近くに見える周囲の山もせいぜい700mとかそれくらいの標高なのだが荒涼とした風景ゆえにもっと高度感を感じる。
フットパスから登り始めて1時間強、17時過ぎにHigh Spyの山頂に着く。ここで持っていたスコーンの最後の一つを食べる。
2、High Spy〜Cats Bell
ここからは稜線上を北に進んでいく。すぐに東側にかなり切り立った崖が見えて低山らしからぬ迫力がある。
北に向かって緩くジョギングしていると、5分ほどで湖の端が視界に入り湖水地方の名前の通りの水の見える景色にテンションがあがる。
広くゆったりとした稜線上で左右ともに開けているのでやや天気が悪いもののそれでも十分な解放感がある。トレイルの道幅もしっかり広いので歩きやすい。High Spyを出てから50分弱の17:50ほどでCats Bellの山頂に到着。北側から登ってきたであろうハイキング客も多く18時前というのにこれから登ってくる人たちもたくさんすれ違った。とは言ってもこの時期の英国北部は21時くらいまでしっかり明るいので、確かにまだまだもう一山、といけてしまう。この日はこの辺りでまた雨がパラパラしてきたのでやや不安だったが、その後本降りになることはなく助かった。
3、Cats Bell〜Keswickへ
さてということで今日のピークは終わり、時間は18時前、日はまだまだ長いが流石に朝からスコーフェルパイクを登ってきているので疲れたのでこのままKeswickへ戻る。引き続きわかりやすい稜線上のトレイルを北に高度を下げていく。羊たちもいるし、山の上からみる緑が美しい。この時間から登ってくるすれ違いもそこそこある。
丘陵を下ったところにバス停があり多くの人がバスを待っていた。バスはちょうどきたらバスに乗ってもいいなぁと思っていたが、待っている人も多いのでこのままKeswickまで走って帰ることにした。ちょうどバス停の脇からトレイルに入ることができて気持ちいい森の中をフラットに走ることができる。
Keswickの一部であろうPortinscaleという地区に出てからは車道脇を一部走る部分もあったが、その後再びフットパスに復帰して左右共に羊の放牧地という贅沢な道を走ってKeswickに戻ることができた。
Catsbellの上から1h弱ほど、19時前に街に帰ってきたので宿に戻ってタイ料理を食べに行った。結果的に34k弱、2000m+くらいのコースになっていたのでなかなか達成感あり。
今回湖水地方にはじめて行って山を求めて行ったがすっかり可愛らしい羊たちに魅了されてしまった。そして羊たちの脇を歩けるトレイルの懐の深さと贅沢さ!帰ってもっと湖水地方のことや羊のことを知りたくなり買ったこの本もとても解像度高く読めた。
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