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Z世代は頑張ってます!……自分のできる範囲で。

というのが、若い人(主に10代・20代)の素直な気持ちです。良いか悪いかは別として、この感覚を間違えているから、40代・50代・60代の人は若者を見誤るのです。

彼ら・彼女らの感覚で言えば、「自分たちは頑張っているのに、なぜ上司はうるさいことを言うのだろう」という感じです。


仕事中心の考え方は、もう古い

では、なぜ彼ら・彼女らは自分のできる範囲でしか頑張らないのでしょうか。大きな理由は2つ。

(1)ワークライフバランスではなく、ライフ重視
(2)コスパ・タイパ重視

近年、ワークライフバランスが注目されています。ワーク(仕事)とライフ(家庭やプライベート)のバランスを取ろうという考え方です。しかし、Z世代は当たり前の考え方であり、さらに進んで「ライフ(家庭やプライベート)」を重視しています。つまり、仕事に対して重きを置いていないのです。

「成長」の中身も変化している

たしかに、Z世代は「成長したい」と考えています。ですが、成長の考え方が40代以上と異なります。

Z世代の成長とは、短期間で汎用性の効くスキルを身につけること。短期間とはおおむね3年、汎用性とは企業・業種を問わず活かせるポータブルスキルのことです。ITエンジニアが流行っているのも、企業を問わず求められるスキルからです。

積極的に転職をしたいわけではありませんが、企業に依存したくない、何かあれば転職したいと考えています。

新社会人の22%が、就職時は定年まで働きたいと回答しています。ただ、2年目以降、現実を知るのか定年まで働きたいと回答した割合は13.6%と、1年で9%も減少しています。

また、入社直後に転職サイトに登録する数も2011年と比べて、約30倍に増加。できれば定年まで働きたいが、現実は無理だから早めに転職の準備を始めている、というのが現状のようです。

このように新卒時に、すでに転職を意識しているのがZ世代(を含む若手)です。

キーワードはコスパ・タイパ

なぜ、このような行動に出るのか。その理由がコスパ・タイパです。コスパはコストパフォーマンス、タイパはタイムパフォーマンスの略称です。どちらも効率的であることが是とされています。

3年でスキルを身につけたい、成長したい、というのもコスパ・タイパによるもの。定年まで同じ会社にいて損をするよりも、早々と見切りをつけ、新しい会社でスキルアップ、昇給、ライフ重視の働き方をしたほうがよい、と考えているようです。

このような考え方なので、残業してまで、必死になって成長するという考え方をしません。むしろ、コスパ・タイパよく成長したい。だから、「自分のできる範囲で」頑張っているのです。

40代以上のビジネスパーソンは、「20代は成長期間。(理不尽な目にあっても)がむしゃらに頑張れ」と教わったことでしょう。20代にその考えは通用しません。

まとめ

さて、改めて言いますが、Z世代の考え方が良いか悪いかは別として、若者の多くがこの考え方であるのは間違いありません。考え方が変化している中で、40代以上の考え方を押し付けることは正しいのでしょうか。

どちらの考え方が正しい、ではなく、お互いが納得できる働き方を模索することが求められています。その第一歩として、お互いの考え方を知るところから始めてはいかがでしょう。

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