作家の視座・視点を洞察する力は、コンテンツを強くする #コルクラボ編集専科

今日はコルクラボ編集専科でした。

前回の講義はギュッと詰め込まれた学びの大きさと感動がオーバーフローしてうまいこと収集・アウトプットできなかったんですが、2回目なんで頑張って自らの血肉にする努力をしていきたいなと思ってます。

今回の講師は株式会社スピカワークスの鈴木重毅さんです。「となりの怪物くん」や「春待つ僕ら」の編集を担当されてます。神〜!好き〜〜!

講義の中で、コンテンツを強くするためには、その漫画家の魅力をちゃんと定めないといけない、という話が一番心に留まりました。

例に挙げてくださったのが、ろびこ先生の「となりの怪物くん」とその前作である「ひみこい」。この2作品の間に漫画家の描き出せる魅力を定義しなおし、変えたそうです。具体的にはこんな感じ。

・ろびこ先生の漫画、胸キュン!って声多いよね→「ひみこい」
・いや…胸キュンより、キャラの魅力かもね→
「となりの怪物くん」

「となりの怪物くん」は読んでいたので、ふむふむ分かる!キャラがいいのよ〜と思ってたのですが、その前作の「ひみこい」は知らなかったので、今さっき読みました。

結果…おっしゃる意味、読んでめちゃくちゃよく分かりました。

たしかに「ひみこい」は胸キュンさせに来ている。わかる。そして、面白くはあったのですが…正直ワタシ的胸キュン指数は不思議と「となりの怪物くん」のほうが圧倒的に高かったです。

なんで?って考えた時に「となりの怪物くん」の胸キュンは、春の孤独さと自由さ、雫のしんどさと強さがピッタリとハマった喜びみたいなものと混ざりあったキュンだなと思ったのです。そしてそれは、キャラを深く描写して伝えていかないと味わえない胸キュンなのかも、と。

つまり…ろびこ先生の描く胸キュンとは、キャラの魅力が描かれた末の副産物だったのかも、と。

その作家の魅力って、もちろんアウトプットの技術みたいな話もあるけど、作家がどういう視座や視点で世界を見ているか?が源泉だと思うのです。だとすれば、漫画編集者というのは本当に心の底から徹底的に漫画家に寄り添い、彼らの思考思想を汲み取る仕事なのだなぁ…と思いました。

今まで漫画をそういう思考で読んだことがなかったので、すごく新鮮な体験でした。

あぁ、それにしても人の視座・視点を洞察する力が付くだけでもすごいのに、さらにそれを発見・言語化することで自分の視野も広がって行くって…めちゃくちゃ世界の見え方が変わりそう。

そういう世界、私も見てみたい。

21日の振り返り会参加するので、時間許せば他のいろんな漫画でも「この漫画家の魅力とは」を洞察する会やりたいなぁ。

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