私、とんちんかんなんです

「私はとんちんかん」

「私はとんちんかんだから、場を白けさせる」

久々に、自分的にヒットする私の思い込みを見つけた。
電車の中で、絶句し、次の瞬間には「あー！」と叫んでのけ反りそうになった。
この自分の思い込みを見つけた時、電車の中にいたもので。

私は、この自分の思い込みを見つけた瞬間がすごく好き。

「えー！何それ！」って、自分のことを腹の底でそう思っていたの！っていう驚きで唖然とした後、すこーんと腑に落ちて、便秘が治ったようなスッキリ感（他に例えが思いつかず）を感じる。
「私、とんちんかんなんです」って言って歩きたいくらいの晴れやかな気分になり、何度もリフレインしてみる。
（自分にさえ隠すくらいに、人に知られたくなかった自分の嫌な部分だったはずなのに、ね）
そして、目の前にかかっていたモヤが取れて、急に視界が開けてくる。

はー、そうだったのか。
「とんちんかん」だから、さらし者になるんだ。
みんなの前で「とんちんかん」なことをしたり、言ってみたりして、「とんちんかん」な子だって、ヒソヒソと言われる感じに怯えていたんだな。
「とんちんかん」なことをしそうだから、人前に出たくなくて隠れたかったんだ。
だから、もっとしっかりしなきゃって思うし、人と外れた行動を取らないように人の動きを懸命に目で追ってた。少しでも可笑しな行動を取らないように。

自分の行動の謎が解けた爽快感がたまらない。

不思議だけど、「天然」とか「気ちがい」とか、「不思議ちゃん」とかはピンとこなくて、「とんちんかん」が私の腑に落ちた。腑に落ちる言葉じゃないと、ここまでの爽快感がない。

自分の思い込みに気づいた後はもう、ひたすらに開き直って「とんちんかん」になる。
「とんちんかん」な自分を許して認めていくと、単なる個性だったんだと自分で分かって、気にならなくなる。

今まで「とんちんかん」にならないように我慢してた言動や行動をするようになるから、自然と行動が変わっている。

自分の閉じていた扉をまたひとつ開けたら、制約が取れて広がる感じ。

そういうわけで、これからしばらくは、あえて「とんちんかん」に生きて、新たな自分を発見しようと思います。

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