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ホームスクール 東北の旅・4 青森佞武多

初めて訪れる東北3大祭り、と言っても東北旅行が初めてなのではない。

妻の親戚が青森県に住んでいるので、息子が生まれる前に青森県には何度も遊びに行ったし、無人の本家に1ヶ月ほど住んだこともあった。その本家は温泉の町にあったので毎晩温泉の共同浴場に通ったのだが、料金が¥150で安くてびっくりしたものだ。町の人間の肌もみんなツルツル。

「キノコを採りに行こう」と妻に誘われ、青森と秋田の県境の山奥まで車で2時間、山登りで1時間かけてキノコ採りの日々を過ごしたのは懐かしい思い出だ。

たくさん採集したキノコは換金もできて旅の小遣いにもなったのだが、近年はこの付近の山で山菜取りの最中に野生の熊に襲われ死亡する事件が多発しているので、丸腰で入山した20年前の私達は若気の至りだった。もちろん、山への道案内人は妻の親戚が帯同してくれてはいたが、熊対策はこれ以後、慎重になった。

当時、妻の親戚の家で青森県の美味をよく食べさせてもらった。マスの刺身唐揚げ、くじらベーコン、すじこ、ほや、山菜・・・。そのどれもが圧倒的に美味で、特にすじこはこれ以上のものを青森県外で食べたことはついぞ無かった。

今日は秋田県の「後生掛温泉」に入湯した後、

秋田県 後生掛温泉

青森の親戚の家に向かった。

ここ数年で妻の知る親戚たちはほとんど鬼籍に入ってしまった。墓に花の1本でもと親戚の家に寄ったのだが、スマホを持っていない私達は連絡を取ることができず公衆電話も全て壊れていて、直接の訪問だったのだが2度の来訪で1度も会う事はできなかった。玄関に置手紙と花束を置いて去ることにした。

本家にも寄ったが管理する者がいなくなった建物の痛みは激しかった。昼は妻が幼かった頃によく食べていたという食堂で昼ご飯を食べたのだが、そこの女将さんと昔の話をしている内に、妻の目に涙があふれた。

少子高齢化の日本。妻の母方の親戚は全て青森県在住で、妻の祖母には10人の兄弟姉妹がいたのだが、男系は全て太平洋戦争で戦死、女系の中での唯一の子孫が妻達姉妹だけであり、子供の頃からずっと可愛がってもらっていたそうだ。その枝葉は私達の息子と妻の姉の子、計2名だけである。だからなのか、息子が産まれた時にはわざわざ青森県から親戚が駆けつけて祝ってくれたものだった。そういった色んな想いを妻は思い出して、涙が自然と出たのだと思う。

この後は青森市に向かい、ねぶた祭りを見た。

青森 ねぶた祭り

素晴らしい。

私の見てきた日本の祭りの中で一番感動した。雰囲気も客層もいい。演者と観客が一体になっている。観客が大きな声援をかければ、ねぶたはその目の前に突進してきて、更にはぐるりと一周して背中まで見せてくれる。これだと声援をあげずにはいられまいて。

「盛岡さんさ」と「青森ねぶた」は是非また見たい。

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