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恐怖の子連れ店番 ケース①

涼しい風が吹くようになりましたが、まだ8月。ちょうどテレビでは心霊体験番組もやっているようですし、ここでちょっと、「本屋家族」でも身の毛もよだつ話しでもしようかな…と思います。

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……………それはまさに、昨日体験したことでした。
普段は子供を1人か2人、それも5歳か2歳の子を連れての店番が多いのですが、その日に限って夫は外出。義父母もリハビリ施設に行かなければならず、5歳、2歳、0歳10カ月の子を連れて店番することになったのです。

もちろん、子連れで店番することは周知の事実ですし、連れていくことはなにも問題ないと感じていました。
そう、お昼ごはんを迎えるまでは……

お客さんがおらず、お店の前でしゃぼん玉をしていた長女と次女は、しゃぼん玉液がなくなったタイミングでお昼ごはんを食べることにしました。
その日のお昼は俵珈琲(1軒となり)さんのランチプレートと、義母と長女が作った巻きずしに昨晩のおかずののこり。末っ子も食べられるように、とやわらかいかぼちゃとトマトを入れてくれていました。

店内には私と子供3人だけ。ランチプレートが届き、お弁当のふたをあけたとき、それは起こったのです……

ふたを開け、子供達一人ずつに配ろうと次女のお皿に巻きずしを乗せ振りかえると、かぼちゃをむんずとつかみ、口に入れている末っ子の姿が……!!

まるでなにかに取り憑かれたかのようにまだかぼちゃが残っている状態で次々とかぼちゃを放り込む末っ子…!!こぼれおちるかぼちゃ…!!

畳が、畳があぶない…!!
慌てて予め敷いていたバスタオルを確認して、畳が汚れていないかを確認していると、今度は

「どーゆーことぉーーー!!?」と叫ぶ次女の声。何事と思い振りかえったら、巻きずしを解体し、ヘビのように伸ばしてお皿に広げていました。

どういうことって、ややこしくしてるん、お前やんけ……

言いたい気持ちをぐっとこらえ、次女のそばにも行き、次女の下に敷いたバスタオルを確認しました。

その間にも末っ子の手はあちらへこちらへのびていきます。
次は、コップにたっぷり入った水をつかもうとしている!
ああ、まだ巻きずしは早い!枝豆はのどをつまらすからだめぇぇえええ!

0歳と2歳。いつもは違う食事を用意するのですが
こういった場所になるとそれが難しいときもあります。ましてや、その日は念の為に末っ子も食べられるおかずを用意していたものの、ドラッグストアでレトルトのベビー食を買おうとして忘れていたのですから…

こうなったら仕方がない。赤ちゃん用えびせんべいの出番だ。
これを出してしまうと子供たちから「ずるい」とか「もう食べない」と言われるかもしれないけれど、かまうもんか。

私は、えびせんべいをお弁当バッグの底から出し、末っ子に与えました。
末っ子はえびせんべいがすべて自分の目の前に広げられているかを確認した後、はむはむと座って食べ始めました。

そのさなか、お客さまが来てくださいました!
地獄から引き揚げられたような感覚になった私は、食べ終えた容器を片づけ、すでに食べ終えていた長女とカウンターに向かい、長女がお金の受け渡しをやってもいいかお客さまにお伺いしたうえで、レジまわりをお願いしました。

次女は食べているのに夢中だったこともあり、長女はゆっくりと集中しながらレジにある数字のボタンを押し、お金を受け取り、レシートを渡しました。

ひとときの、現実を感じさせてくれた時間でした。

次女もある程度食べ終え、末っ子もえびせんべいで満足してくれたので、お昼ごはんの時間はおしまい。テーブルを整え、またいつも通りのお店番の時間がはじまりました。


…いかがでしたか。心霊ではないけれど、経験したくないような身の毛もよだつ話、ではないでしょうかw
お店のオープン前、子連れ店番を実現させたい、と言っていた私は現実を迎えるまでこれが
「セルフワンオペ育児(=自ら子供を連れて世話をする意)」になることに気づいていませんでした。

子供三人(実質的には2歳と0歳の相手)を一人で見るというのはなかなかに辛いものがあります。しかもこの時期の成長は早い。先月大丈夫だったことが、今月になると大変な事になっている、ということも珍しくありません。

実際、ハイハイを始める前と後で和室から出るか出ないか、という違いは大きいですし、2歳も発語が上達して、こちらが聞き届ける、あるいは納得する答えに出会うまでひたすら同じ言葉を繰り返すということが起こります。

今日できた事例が、次はできないかもしれないし、何が起こるかもわからない。それを、一人で乗り越えなきゃいけない。
(せんぱくBookbaseは、同時刻に店番二人という体制ではない)

これは、盲点でした。普段は保育園に行っていることもあり、3人連れての店番はほとんどないので、気づかなかったのでしょう。

ただ、やはり家よりいいことがあります。
ひとつは、ここが「店」であるということ。子供達に予期せぬ出会いをプレゼントできること。レジのお手伝いをすることでお金の知識を得ること。見知らぬ本に出会い、好奇心を持つこと。5歳の長女が俵珈琲さんでひとりで飲み物をオーダーし、本人が望んで俵珈琲さんもOKであれば、ひとりで座って過ごせること……

毎回叶うわけではないけれど、少なくともここにはいろんな「可能性」が眠っています。違う可能性に出会う機会が、ここにはある。

だからやはり、ここはセルフワンオペでも連れて行きたい!と思っています。
でも、もう3人はきついかな…笑 いや、子供達が成長すれば、また変わりますね。これからも子連れ店番は続きます。
どうか皆さま、見守って頂けましたら幸いです(^^)v


●イベント情報●

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TwitterやInstagramで多くのフォロワーを持つ葉菜桜花子さんの著書『季節を彩る はな言葉』の刊行をお祝いして、せんぱくBookbase で花ドレスを作るワークショップを開催します!

 ●申込はこちら●
https://goo.gl/forms/hhNFLlMEgpxrY3zr2
●場所:せんぱくBookbase 千葉県松戸市河原塚408せんぱく工舎d号室
●日時:2018年8月25日 10:00~11:00 
●募集人数:6組
●参加費用:
大人 1,500円 親子1組2,000円(兄弟参加500円) 書籍・ドリンク代込
●持ち物:お花(使いたいお花があれば)

著者:葉菜桜花子
散ったり枯れたりした花をもう一度美しく甦らせるために花ドレスをつくりはじめる。「はな言葉」としてSNSにアップし、人気を博す。その日出会った花からテーマを決めるため、登場する花は身近なものばかり。

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当日は、遠方にいる葉菜桜さんに代わりご本人の制作過程がわかる動画を見て、皆さんと作ります。
お楽しみに!!


●リトルスタッフはじめました●
このたび、親子読書専門店NanuKおよびせんぱくBookbaseは「リトルスタッフ」という選書サービスをはじめました。
これは月300円、月1000円、月3000円というコースからお気に入りの本屋さんを支援できる新しいサービスです。

 毎日は大変なので、しばらくは3の倍数の日に選書を投稿いたします。
どんなテーマの選書か、お楽しみいただけましたら幸いです。
300円コースは選書の閲覧のみですが、1000円以上ですと1000円ごとに応募券がもらえ、本屋が選書した本に応募することができます。
当選した場合は現金の生産なしに本屋で受け取ることができます。

 親子読書専門店NanuKでは主に親子向けの選書を、せんぱくBookbaseではジャンル問わず各店主が選んだ本を紹介してまいります。

 親子読書専門店NanuKはこちら
https://www.littlestaff.jp/bookstores/9
せんぱくBookbaseはこちら
https://www.littlestaff.jp/bookstores/44
リトルスタッフの説明はこちら

なにとぞよろしくお願いいたします☆

今日の本屋家族

シャボン玉、吹いてます。まっすぐに持てないので、何度もこぼす(泣)

サポートしてくれたあなたに、幸あれ!