輪廻転生なんてあるのだろうか…
嫁入りした妹の兄は、嫁ぎ先がとても貧乏だったため、いつも心配していました。妹は食べることに困ると、よく兄に頼って食料をもらいに実家に戻りました。
妹は段々と兄への依存が高くなり、兄が家にいない時でも実家の蔵にある食料を勝手に持ち帰るようになりました。兄は蔵から食料が減っていくことに気がついていましたが、妹を責めませんでした。
或る日、妹はいつものように兄に食料を恵んでもらおうと実家に戻ってきました。
「お兄さん、いつもすみません。今日も少しだけ小麦をお借りしてもよろしいで