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Q Amazon、ヤフオクなどの実名登録型サイトで誹謗中傷された場合に投稿者を特定するまでの流れを教えてください。

A サイト管理会社に対して、投稿者の氏名・住所・電話番号等の開示請求をします。

解説いたします!

1 総論:匿名サイトの場合との違い
2ちゃんねる、5ちゃんねる、X(旧ツイッター)などの匿名サイトの場合には、サイト管理会社が投稿者の情報を保有していないため、IPアドレス等からたどっていくほかなく、2段階の開示請求が必要でした。
これについては、下記の記事をご覧ください。

SNSの場合:Q SNSで誹謗中傷された場合に投稿者を特定するまでの流れを教えてください。|弁護士遠藤宗孝 (note.com)

匿名掲示板の場合:Q 匿名掲示板で誹謗中傷された場合に投稿者を特定するまでの流れを教えてください。|弁護士遠藤宗孝 (note.com)

これに対して、Amazonやヤフオクは、氏名・住所の登録が必要ですので、サイト管理会社は、登録者の氏名・住所等の情報を保有しています。そのため、上記の匿名サイトの場合のように、IPアドレスからたどる必要はなく、直接に、氏名・住所の開示を求めることができるのです。

2 サイト管理会社に対する開示請求
⑴ 開示請求の申立
サイト管理会社に対して、投稿者の氏名・住所等の情報の開示請求をします。
Q 開示請求の種類について教えてください|弁護士遠藤宗孝 (note.com)のとおり、開示請求には複数の手段がありましたが、Q 私は個人で作成されたと思われるブログで誹謗中傷されました。このブログ上には運営者等の情報が書いてないのですが、こうした場合に投稿者を特定する流れを教えてください。|弁護士遠藤宗孝 (note.com)の「3 サーバー管理会社への開示請求」の欄で解説したとおり、氏名・住所は、「今すぐに申し立てをしないと消えてしまう!」という事情がないため、仮処分を使うことはできず、発信者情報開示命令申立を使うことになります。

⑵ 意見照会
サイト管理会社は、投稿者を特定したうえで、開示してもよいかどうか意見照会を実施します。そして、意見照会に対する回答をもとに開示するかどうかを検討して、投稿者が開示してよいと回答した場合や、裁判所が開示決定をした場合に情報を開示します。
意見照会については、別の記事で詳しく解説します!

3 投稿者に対する損害賠償請求
投稿者の氏名・住所が開示されたあとは、投稿者に対して損害賠償請求訴訟などを行います。まずは交渉から行うべきことなどについては、別の記事で詳しく解説します!

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