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子どもに「〇〇」(学び)を渡す #150

1.まずはスモールステップで渡していく

 急に渡しても、上手くいきません。今まで、先生のお膳立てでやってきたことが多い子どもたちは、急に主導権を渡されても、うまくいかなくて当然です。
 今から書いていくことも少しずつ、失敗しながら渡してきました。

2.「〇付け」を渡す

 自分で学んでいくときに、丸付けが自分でできることは最低条件です。やったことがあってるか確認できないと、学んでいけません。しかし、よくあるのが、間違っているのに、丸をしてしまうことです。特に漢字練習に多いと思います。なので、丸付けを子どもが自分でしたあと、先生が「〇付けがあっているか」をチェックします。これを4月からくり返していけば、自分に厳しく採点することが次第にできるようになります。

3.「漢字練習」を渡す

「学び方」を学ぶ 漢字練習編 #140|エンチャント先生@小学校 (note.com)
 「このページをやってきましょう」という宿題を出すのではなく、テストの予定を提示して、計画表を配り、自分で練習計画をします。練習の仕方も数パターン教えます。「見ないで書く」を特に大事にさせます。新出漢字は、朝のモジュールの時間に教えます。自分に合ったペースと自分に合った練習方法を見つけることをサポートしていきます。
 

4.「国語一単元まるまる」渡す

 「食べ物のひみつ教えます」の単元を、ロイロノートのカードを配り、自習する形でやってもらいました。これは、娘がインフルエンザになり、看護のため休まなくてはいけなかったからなのですが、「自分学び」が上手になっている子どもたちは、3時間ほどで、文章を書きました。もちろん、個人差はありますが、かなり書けていました。提出箱に入ってきた文章に対して、アドバイスをするカードを何度も送り、推敲してもらいました。


5.「算数一単元まるまる」渡す

 一番、力を入れているのが、算数の授業を子どもたちに渡すことです。色々な渡し方をしました。
 ・一斉授業の先生役を任せる
 ・単元の最後に「自分学びの時間」として自分で学び方をえらぶ。
 ・授業をグループに渡す
そして、今は、「単元まるまる自分学び」をしています。
 くわしくは以下のリンクへ。

子どもに授業を渡す挑戦|エンチャント先生@小学校 (note.com)

子どもに授業を渡す挑戦 2 #133|エンチャント先生@小学校 (note.com)

子どもに授業を渡す挑戦 3 #136|エンチャント先生@小学校 (note.com)

子どもに授業を渡す挑戦 4 #146|エンチャント先生@小学校 (note.com)


6.「社会1時間」渡す

 その時間のめあてを出して、ロイロノートやノートに調べてまとめるというものです。自習の時間にやりますが、子どもたちは、45分で立派なレポートを作ります。画像入りで、とても分かりすいです。

7.「学級イベント」を渡す

  「学級会→学級イベント→ふり返り」を6回繰り返しています。

8.「運動会」を渡す

 今年の運動会は、運動会を渡すことにも挑戦しました。今年の反省を踏まえて、来年度はもっと渡せると考えています。

主体的な運動会表現指導をめざす|エンチャント先生@小学校 (note.com)

R5 運動会ふりかえり #141|エンチャント先生@小学校 (note.com)

運動会の表現 児童アンケートから考えたこと#142|エンチャント先生@小学校 (note.com)

運動会について「さらに」考えたこと#143|エンチャント先生@小学校 (note.com)

子どもに任せるときのポイント #134|エンチャント先生@小学校 (note.com)

9.まとめ

 算数の一斉授業を子どもに渡し始めたときから、子どもたちの学びのスイッチが切り替わったような感じがしました。教わる→学ぶに。どの教科でも、自分で学んでいくことの価値を感じることができ始めています。

 子どもたちに任すのには、準備が必要なので、任さないよりも大変です。しかし、持続可能で準備に時間がかからない方法を見つければ続きます。続いたことは習慣になり、当たり前にできるようになります。

 以上、エンチャントでした。


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