子どもに任せるときのポイント #134
子どもに任せること
子どもたちの主体性を大事にして、子どもたちが主体的に学びを作っていくために、子どもたちに任せることが増えてくると思います。子どもに任せること自体は簡単ですが、それが意義なことがあることまで高めていくことは難しいことです。教師が説明したり、やったりしてしまえば、簡単なことも子どもたちに任せると時間も手間もかかります。そこで教師が口を出すとせっかく子どもたちが頑張ってきたことが台無しになります。何が目的か?その取り組みの達成?いやいや、それは手段のはずです。達成すべきことは子どもたちが自分たちで行動し、その取り組みを通して成長することのはずです。
運動会練習の1時間目、練習後にある先生が「どうすればよかったのでしょうか。」と言っていました。この問いを自分なりに考えることが大事です。うまくいってもいかなくても、なぜうまくいかなかったか、なぜうまくいったかを教師が自分で振り返り、次につなげることです。
1.なぜ任すかを説明する
なぜ、先生ではなく、子どもたちが前に立って、自分たちで学びを進めるのかを説明します。先生が教えた方がもちろんわかりやすいですが、いつまでも教わっていてはいけないということ。自分たちで学びやクラスの作り手になったほうが楽しいし、やりがいがあるし、成長できることを子どもに説明するとわかってくれるずです。
2.イメージをもたせる
みんなの前に出て説明する。3年生くらいだと、「やってみたい」と手を挙げますが、前に出てみると「やっぱりできません。」ということがあります。どういう手順で進めるかをあらかじめ相談して、イメージを共有しておくと安心です。
3.準備をする時間をとる
準備をしないで、うまくいかないのは当たり前です。大人だってそうです。しかし、この準備が、持続可能でない場合は、現実的ではありません。短い時間できる準備にすることを心がけます。
4.先生言葉を教える
「この言葉を使うといい」をたくさん教えていきます。
ダンスだとしたら、以下のような言葉です。
ダンスを教えるときのポイントと言葉
またせない。たくさんおどる時間を作る
動きはうしろをむいて、右左をわかりやすいように
むずかしところはゆっくり
説明する人はおどらない
カウント 「12345678」
「左から(右から)」
「手をしっかりのばします」
「まず、次に、そして、」
「それではやってみましょう。せーの!」
「ゆっくりやってみましょう。せーの!」
「もう一度やってみましょう」
「わかりましたか?」
「先生音楽おねがいします。」
「とても上手です。」
「うごきがはんたいです。」
5.子どもは教師のまねをする
前に出た子どもは、ふだんの教師のマネをします。基本的に教師以上のことはできません。つまり、子どもは「担任の鏡」です。うまくできないのは、担任のせいなのかもしれませんね。
6.フォロワーシップを育てる
説明を聞く側の子の資質も大事です。例えば、ダンスでいえば、以下の通りです。――――――――――――――――――――――――――――――――――
ダンスを教わるときのポイント
おうえんするきもちできく
大きな声でへんじをする
わからないところはしつもんする――――――――――――――――――――――――――――――――
7.失敗させる勇気をもつ。任せたらとちゅうで口を出さない。
教師のくせで、ついお膳立てしてしまうことがあると思いますが、まず失敗させることが大事だと思います。失敗したあとにどうするかを考える経験をたくさん積みたいです。
8.大きな問題が起きたら、口をはさむ
人権侵害や、危険なこと、間違った考え、機械トラブルなどは口を挟みます。任せるには限度があると考えています。
9.子どもにふり返りをさせる
「どうだった?」を必ず聞きます。次につながるように、自己評価できるようにしていきます。
10.結果に関わらず、挑戦を全体の前で価値づける
場面を上手に切り取り、具体的にフィードバックをします。特に、がんばって一歩踏み出した子の姿は見逃さずに価値づけたいです。
11.自分の任せ方をふり返る
これが最も大事だと思います。なんとなくうまくいった、なんとなくうまくいかなかった、では次につながりません。
12.任す回数を増やし、「自分たちで」やることが当たり前になるまで繰り返す
一回では意味がないと思います。継続して、たくさん任して習慣になるまでいきたいです。なので、私は、毎日ある算数で任せます。
以上、挑戦中!のエンチャントでした。
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