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R5 運動会ふりかえり #141

運動会が終わりました。今年度の運動会についてふり返ります。
まずは、今年度の運動会の取り組みについて書いたBLOGを貼ります。

主体的な運動会表現指導をめざす|エンチャント先生@小学校 (note.com)

運動会の指導で気を付けたいこと|エンチャント先生@小学校 (note.com)


1.運動会っていいですね

 終わったあとの感想ですが、やはり「運動会っていいですねー!」です。約一か月、かなりの時間を使って、一つのことに取り組んできたわけですので、達成感がありますよね。子どもたちも、結果に関わらず、頑張りをおうちの人に見てもらうことができて、嬉しいですし、保護者も子どもの頑張りを見ることができてうれしい。教師も指導にかなり大変な想いをしているわけですので、達成感は大きいです。
 しかし、これでいいのか!と。この達成感が運動会をより児童主体のものに変えていくブレーキになっていると考えています。「よかったね!」で終わってしまうと、よりよく変わっていきません。
 運動会の打ち上げで、「最高の運動会でした!」となりがちですが、何をもって最高なのか。行事なので、目標があります。それがどれくらい達成できたのか。子どもにとって、保護者にとってどうだったのか。アンケートをとって、分析すべきです。教師の反省の運営面にばかり目がいきますが、「目標がどれくらい達成できたのか」についてしっかりと考えて、書いていかなくてはいけないと思います。

2.変わらなくちゃいけない運動会

①運動会に苦痛を感じている子

 走るのが苦手な子。踊るのが苦手な子。支援級の子。運動会に前向きに取り組める子ばかりではありません。「今日は運動会練習があって、行きたくないな。」と思っている子もいます。
 広い校庭の端の後ろに並んでいて、かなり遠くの斜め前の朝礼台の先生を見ながら、ダンスをならうって、分かりにくすぎます。配慮が足りない指導を、なぜか当たり前にやってしまっている先生も多いです。暑い中、何度も何度もやらされて、「もういや」と言っていると、先生ににらまれる、なんてこともあるかもしれません。
 こういった子たちも、運動会に対して前向きに取り組めるようにしたいです。
 運動会のキラキラした側面だけではなく、運動会の負の側面にも目を向けていくべきであると思います。

②子ども主体「風」の運動会

 これは運動会だけではないですが、学校では、学びを子どもたちに渡すことを目指して、学びが大きく変わろうとしている過渡期です。運動会をもっと子ども主体にしていくためには、上辺をちょこちょこ変えてもあまり意味がなく、結局は、教師主導の子ども主体「風」になってしまいます。一旦ぶちこわして、0から子どもと作り上げていくくらいの覚悟がないと変わらないと思っています。
 運営も子どもの任せたら、もっと子どもが成長するチャンスになるはずなのに、ともやもやします。

③目的がはっきりしていない

日頃の体育の発表の場?
特活としての意味での行事?
これが、運営している教師にも定かではないため、中途半端なものになっているのではないかと思います。個人的には、学校行事、特活的な意義に全振りして、子どもたちの成長のチャンスにしてもよいのではないかと考えます。

3.児童主体の表現

①今年度の表現ふり返り

 まずは今年度の表現のふり返りです。児童主体になることを目指しました。詳しくは、
主体的な運動会表現指導をめざす|エンチャント先生@小学校 (note.com)
に書きましたが、曲選び、テーマ決めから子どもと共に行いました。テーマが、民舞だったので、お手本の動画をこれと決めて、いつでも見られるようにしました。実行委員中心の有志のダンスリーダーが夏休み中にダンスを覚え、それを友だちに教えました。運動会練習を、先生が朝礼台に立って教えるスタイルから、子どもが前に立って教えていくスタイルに変えました。当然うまく教えられない場面もありましたが、教師がサポートをしながら、教え合いの場面を3時間ほどとりました。
子どもに任せるときのポイント #134 |エンチャント先生@小学校 (note.com)

子ども同士で教え合った成果を書き出してみます。

  • 自分たちの表現を「よりよくしたい」という児童が増えた。

  • (ブロックで表現をしたので)学年を越えた子どもたちの関わり合いが増えた。

  • 自然とアドバイスし合えるようになった。

  • 朝礼台で話す児童の活躍の場になった。

  • 自分たちで作り上げたという達成感を感じている児童が増えた。

②課題

 まずは、子どもに任せきれなかった部分もあったことです。
任せきれなかったこと
・衣装
・練習計画を立てること
・隊形移動
・指導の中盤の複雑な動きの指導
・細かいところの修正

 理由としては、教師の計画性がなく任せる時間的余裕なかった、教師の精神的余裕がなかったことです。
 特に練習計画を立てることを教師がやると、「先生、今日の練習は何をするんですか?」と聞いてくることになります。「今、これくらいできているから次はこれをやろう」と子どもたちで考えられるようにしたい。
 隊形移動や細かいところの修正を、教師がやってしまったので、その場面では、完全に児童は受け身でした。指導しながら反省していました…。

③児童アンケート

今年の運動会、特に表現の練習についてアンケ―トをとります。(今後まとめます。)

4.選べる運動会

 「日頃の体育の発表」ではなく、「特活」に全振りしてもいいのではないでしょうか。
 地区の運動会みたいに、出る種目を選べるようにしたらどうでしょう?
もちろんみんなでやることに意味があるという意見もあると思いますが、本当にそうですか?みんなで一つのことをやるいことに意味があるというのは、今までそうだったからそう思うだけなのではないでしょうか?なんなら、運動が苦手な子は裏方に徹していもいい。放送、得点、ライン、準備、接待、開閉会式運営など、仕事はたくさんあります。学年の表現も、音響・アナウンス原稿をかく・笛をふく・写真撮影・ビデオ撮影など、役割を作ろうと思えば、結構あります。裏方で運動会を支えるのも、とても楽しいですし、やりがいがあります。

5.応援団

応援団の指導|エンチャント先生@小学校 (note.com)
 応援団、やっぱりやる価値があると思いました。もちろん、教師も子どもも無理をしない範囲で、大満足の応援団ができます。
 上級生への憧れの気持ちがわいたり、自信がついたり。運動が苦手でも、活躍できるところがとてもいいです。
 詳しくは、上のBLOG記事を見てほしいですが、児童アンケートからの抜粋をご覧ください。

今まで目立つようなことは恥ずかしくて立候補していなかったけど、その殻を破りたくて立候補したら、自分に自信を持てるようになって、授業でも自身を持って発言できるようになりました。応援団をやっていなかった去年、他学年の徒競走や団体競技を応援してはいたけど一生懸命応援していたわけではないので、応援団になって応援しない種目でも児童席から一生懸命応援しようという思いが強くて今年の運動会は自分が出ない競技も応援で楽しめました!

 このアンケートを見たときに、応援団の価値を再確認できました。


6.運動会のあとが大事

 運動会練習に打ち込んできた一か月。終わってしまい、頑張ることがなくなり、子どもたちの気持ちが荒れ始める・・・。あるあるですよね。しかし、それでは、運動会をやった意味がありません。
 そこで教師の語りや学級経営が大事になってきます。まずは、そもそも運動会が終わってもクラスで頑張りたいことが複数あるべきです。それを子どもたちと共有できていればなおよいです。
 うちのクラスは、係活動がさかんなので、まずはハロウィンイベントがあります。その他にも、校外行事、異学年交流、毎日の子ども授業など、がんばりたいことがたくさんあります。特に、お祝い係の企画しているハロウィンイベントは、2学期初日から企画書が上がってきて、子どもたちが自主的にロイロノートでアンケートをとり、3日に一回くらい朝や帰りの会でイベントの告知があります。ちょっとしつこいですが、やりがいを感じて動いています。
 子どもに任せる算数の授業も、熱中しているので、抜け殻になることはなさそうです。

 教師の語りとしては、「運動会を通して、成長した自分たちの力を次は何に使う?」という内容です。とにかく、次何をする?と次にやることに目を向けていくことです。いつまでも、運動会の余韻に浸っていてはだめ。その力を活かして、もっとすごいことをやろうぜ、と。

 以上、エンチャントでした。

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