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ドーナツと散歩が、必要です。


ドーナツが好きだと思う。

久しぶりにミスドに行って、箱いっぱいドーナツを買ってくる。
私は、今出てる抹茶のと、桜のと、ふたつ食べた。

ドーナツって言ってもいろいろあるけど、どんなドーナツであっても、ドーナツであれば(あんまりゴテゴテしているのは、ドーナツぽくなくて考えちゃうけど)、好きだと思う。

コーヒーのおともをひとつだけ選ぶとすれば何?
と勝手に自分に質問しては、うーん…ガトーショコラか、チーズケーキか…やっぱりドーナツかなぁ…とひとり考えを巡らせている。


そのドーナツのおやつの前、ある人と話していて、また少し自己嫌悪に陥っていた。

つまらない人間なのに、つまらない人間だと思われたくなくてうまく会話がつなげない、そんな取り繕おうとして自分の考えがはっきり言えない自分のつまらなさに、がっかりしてしまう。

いや、少し違う。

もちろん、その人に比べると私なんて…と思うけど、でも、私はそうなりたいわけではなくて、私は私なりに小さくても自分の世界を持っている。
その人のことをすごいなぁとは思っているけれど、それはあくまでその人の考えで、言っていることすべて正しいわけでもないのに。

そう自信を持てばいいのに、相手の基準に合わせようとしてしまうのが、よくない。
うーむ。



残ったドーナツ。



夕方、うす青い中を、次男を送って行ったついでに散歩する。

夜に近い夕方、朝とはまた違う趣がある。
鳥のさえずりも、車の行き交う音も。


今図書館で借りて読んでいる本に、影響を受けているみたい。
ハン・ジョンウォン著「詩と散策」。

散歩を愛する著者が綴るエッセイは、どれも静かで、でも鋭く、澄んで、でも人間臭い。


……幸せは、そんなありきたりで画一的なものではない。目にも見えない、言葉でもうまく言い表せない、手相のように人それぞれ違ったものなのだ。幸せについて語るのは、互いの手のひらを見せ合うような秘密めいたことでなけれぱならない。

「幸せを信じますか」より



ひとつひとつ読み終えるたびに、はぁ、とため息をつきたくなる。感嘆、の。
あとまだ半分残っていることが、うれしい。


ここまで書いて、お風呂に入ってた。

江國香織さんの「流しのしたの骨」の続きを開いたら、ちょうど、主人公のこと子がボーイフレンドの深町直人とドーナツ屋で待ち合わせしてドーナツを食べてコーヒーを飲む、そんな場面だった。


明日の朝用にもう1個残ってる、またコーヒーといっしょに食べよう~。




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