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春になったら、光を見に。


今朝も家族を送り出したあと、いそいそと家を出る。
学級閉鎖のクラスがあるので授業参観が延期になり、私はただの休日となった。


それならば、と。
ちょうど今日始まる上映のために、映画館へ。
朝イチなので、前回の「ショコラ」同様ひっそりとしているかと思いきや、駐車場がいっぱい、中には人もいっぱい…。

何ごと…!?と思いきや、鬼滅の刃の公開初日&ガンダムの何かの販売があったらしい。
おぉぉ、熱量がすごい。


開始ギリギリに私が入った場所には、一人で来ているおじさまが、ぽつ、ぽつ、5人くらい。
(今日は貸し切りではなかった。)


「リバー・ランズ・スルー・イット」



これを映画館で見れるなんて、本当になんて贅沢なんだろう、と思う。

モンタナの雄大な自然、キラキラと光を受けて流れる川。
真面目なエリートである兄と自由奔放な弟、正反対の二人をつなぐ、厳格な父から教えてもらったフライフィッシング。

神のリズムに従うというフライフィッシング。
美しい自然に美しく曲線を描くあのシーンは、ずっと見ていたいと思うほどだった。

静かな物語とそこにある深い心理描写、そして光あふれる川での風景に魅了されるのは、あの頃と同じ。


ブラッド・ピット演じる弟ポールの危うさと美しさに、後半はずっと心にざわめきを感じつつ。
年老いた兄が回想しながら、変わらぬ川の流れに人生を重ね合わせ、竿を振るシーンを見たとき。
あぁそうだった……あの初めて見た日の静かな衝撃のような感動が、よみがえる。
(10代半ばの私に、一体何がわかっていたのだろう。)

今日も、とてもいい時間だったな。



床の上の怪しい物体。


午後家にいると、おや、春が来た…と思ってしまいそうな、ぽかぽか日差しのあたたかな日。


今日は何もしない、と決めて(ちょっと前までも弱って休んでいたくせに)、こたつに身体を潜り込ませ、頭を次男愛用のクッションにのせる。
これが、最高に気持ちいいのだ。


彼が先日の誕生日にリクエストした品。
その名も、「おひとりこたつバーガークッション」。

直径1m弱の丸いクッションで、彼は最近よく、その中に身体を丸めてすっぽり入っている。
バーガーというより貝みたいで、端から見るともぞもぞと怪しい物体…。

でも、もっちりふかふかで、あたたかいみたい。


2月って、やっぱりなんだかもう春の気分だな、私は。
(いや、もちろん最低気温はまだマイナスだけど)

それと裏腹に、重い気分になるようなことがたくさん控えていて迫ってきて、なかなかしんどくなる。
裏腹、でもないか。
春は動く、変わるときでもあるから、必然心は落ち着かないものだったな。



そこに気持ちをもっていかれないように、心を保つ術をできる限りあらかじめ準備しよう、と思う。



目を閉じて、あのモンタナの自然と川の流れを思い浮かべるのだ。

そうだ、近くにもあるじゃない。
もう少しあたたかくなったら、上流まで川を、光を見に行こう。


2月 やりたいこと
◆「リバーランズスルーイット」を映画館で見る。




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