浜松ホトニクスの晝馬輝夫の性格タイプ その1
浜松ホトニクスの晝馬輝夫(ひるま・てるお)さんの性格タイプを考えてみます。
まず人物の紹介から。
晝馬さんは、ノーベル賞受賞の小柴昌俊(こしば・まさとし)さんと関わった人物で、小柴さんより一日だけ年下。同じ静岡県の出身です。
小柴さんから大口径の「光電子増倍管」(通称・ホトマル、極めて微弱な光を受け取って電気信号に変換し増幅する真空管)を作って欲しいという依頼が浜松ホトニクスにあったときに引き受ける判断をした人物であり、
この大口径ホトマルが、後にノーベル賞のきっかけとなるニュートリノを捉えたのでした。
私は、浜松ホトニクスの晝馬輝夫(ひるま・てるお)さんの性格タイプを以前にタイプ5だと書いていました。
ですが、その裏付けのために著書を読んでみると、タイプ5というよりはタイプ6だというふうに感じてしまいました。
エニアグラムのタイプ5は、『考える人(ドン・リチャード・リソ)』『傍観者(ヘレン・パーマー)』『観察者(レニー・バロン&エリザベス・ウエイゲル)』とも言われる性格タイプです。
学者タイプである一方で変わり者でもある性格タイプです。
エニアグラムのタイプ6は、『忠実な人(ドン・リチャード・リソ)』『疑念者(ヘレン・パーマー)』『慎重な人(レニー・バロン&エリザベス・ウエイゲル)』とも言われる性格タイプです。
タイプ6は、日本人の国民性ともいわれる性格タイプでもあります。
タイプ6は、安心・安全・安定が大切で、空気を読み、無難に周りと同じ行動を取り、悪目立ちしないようにする性格タイプです。
また、通常レベルにおいてタイプ6は依存的でもあります。
それでは、ここから判別の詳細を書いていきたいと思います。
先に書いておきますが、今回の文中の説明は、ここまでに書いた文章も含めて、全てその著書から取ってきています。
晝馬さんの主張を以下に いくつか抜き出してみました。
「人類には未知未踏のことが無限にある」
「人類未知未踏を切り開く精神」
「福音書を読みなさい」
「大学出とは言っても、既知のことを習ったに過ぎない」
「人に教わるよりも、仕事をしながら素朴に考えてみなさい」
「“できない”と言わずに やってみろ」
「大切なのは、本当に夢中になってやれるかどうかです。学問よりも、素朴でシンプルな発想を持ち、それを実現するための情熱を持っているかどうかなのです」
今まで私が晝馬さんをタイプ5だと思っていたのは、その主張の大半(福音書以外)が『考える人』のタイプ5的であったからです。
人類未知未踏を切り開こうとする精神などはまさにタイプ5的です。
また小柴さんに無理難題・・・具体的には、ニュートリノ観測に必要な「光電子増倍管」を当時の欧米の5倍の大きさで作るように言われたとき、5倍かはともかくそれを受け入れた点も、タイプ5でも違和感が無いと見ていました。
今回、タイプ5を前提にしてその著作を読んでみたのですが、結論としては始めに書いた通り、タイプ6と判別しました。
その理由は、
タイプ5にしては自分が考える行為に焦点が当たっていない。また、自身の作った考えに対する自信が感じられない。からです。
とてもタイプ5的な考えと言える「人類未知未踏を切り開く精神」も、「テレビの父」と呼ばれる高柳健次郎氏の考えが元になっているようです。
以下、引用します。
浜松ホトニクスのバックボーンになっているのが、この高柳イズムです。というのも、わが社の初代社長・堀内平八郎は高柳先生に学び、戦後の昭和二十三年に個人で創業し、紆余曲折の後、昭和二十八年に「浜松テレビ」( 昭和五十三年に浜松ホトニクスに社名変更)を設立しました。
高柳先生が尽力して勝ち取った「光を電気信号に変える技術」を継承するとともに、「人類未知未踏を切り開く精神」を受け継いできました。以来一貫して、光電変換素子とその応用製品の開発製造に取り組み、光技術の進歩とともに歩んできました。
テレビの開発には、光を電気信号に変える技術が必要です。そして、そこからオプトエレクトロニクス(光電子工学)の研究が始まりました。こうした高柳先生の精神を継承しながら、私たちがバカの一つ覚えみたいに光を電気信号に変える、光のエネルギーを電流に変えることをやっていくうちに、光とは何だということにどんどん没入し、光に対する考えが深まってきたわけです。
タイプ6は、所属する集団の考えに染まります。
晝馬さんは、高柳イズムに染まったタイプ6だと私は見ます。
その他のタイプ6っぽいところ
そうこうしているうちに海外出張に出かける機会が多くなってきたのですが、私はもともと飛行機が嫌いで、そのうえ海外では言葉ができないことや食事が口に合わないことなどから、ノイローゼみたいになってしまいました。ところが、そんなときに、『福音書』を読むと、飛行機は落ちないという安心感が得られるし、何となく落ちつくことがわかったのです。
元々は、仕事で関係のある先生から勧められて持っていた福音書だったそうですが、引用にある通り、ノイローゼみたいになったときに福音書に助けられています。
タイプ6は、安心・安全・安定がとても大切で、恐がりです。また安心・安全・安定が崩れた未知や混沌にストレスを感じる性格です。
そんな、ストレス時のタイプ6は、安心・安全・安定をとにかく得たいために、依存するものを探します。
このような状態のときに、福音書は、晝馬さんに安心・安全・安定 感を与えてくれたようです。
これを読むと、欧米などにいるタイプ6は、聖書や神を心の拠り所としていることが想像できたりもする話となっています。
欧米人にいるタイプ6は、宗教を依存先として、平常心を保っているのでしょう。
タイプ6は自ら何かを考えるというよりは、依存的な性質が出て、誰かの考えをコピーしようとします。
晝馬さんの場合は、それが高柳先生であったり、欧米のサイエンスの価値観であったり、福音書であったりしたようです。
ただ、もしもタイプ6なら、日本の科学に関わるタイプ6としては、かなり精神レベルが安定しています。
レベルが高いと言えます。
ここまで未知に突っ込むタイプ6も珍しいと思いました。
晝馬輝夫(ひるま・てるお)さんの話は面白いので、かなりメモを取っています。
性格判別できるエピソードもまだ残っています。
なので、晝馬さんの話は、今後も何回か文章にして掲載しようと思っています。
参考
『小柴昌俊の性格タイプ』
『浜松ホトニクスの晝馬輝夫の性格タイプ その2 ― サイエンスについて 』
『浜松ホトニクスの晝馬輝夫の性格タイプ その3』
『浜松ホトニクスの晝馬輝夫の性格タイプ その4 』
晝馬さんの発言を引用した文章
『コミュニケーションは、どんなにていねいにやっても六十パーセントくらいしか伝わらない』
『晝馬氏が語る日本の科学、そして「暗黙知」と「形式知」 』
『晝馬氏が語る「学問はあとづけ」』
『浜松ホトニクスの社員採用に関するメモ』
『浜松ホトニクスの晝馬輝夫の新入社員への対応(エニア話ではなく)』
『幸運の女神には前髪しかない(エニア話ではなく)』
『晝馬輝夫の日本企業への提言 』
『大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号問題 岩田健太郎医師で思ったこと』
『包括するタイプ6(と日本人)』
『タレント・武井壮の性格タイプ』
『新型コロナが世界で蔓延して思ったこと ― 2020年3月現在』
『スタートレックに見る日本人でのモヤモヤ(ほとんどエニア話ではなく)』
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