包括するタイプ6(と日本人)

私の友達で、公明党支持者の人がいます。
選挙のときになると連絡が来ます。
また、何かのトークショーに誘われたりします。
たぶん、自分のいるグループに私を入れたいのだと思います。

また、あるとき、
私は、個人商店で買い物をしていました。
商店主とたわいもない話をしていたら、これを持っていきなさい、と何やら紙を渡してきます。
見ると聖教新聞でした。
たぶん、私は気に入られて、自分のいるグループに入れることを考えたのだと思います。

嫌われるよりは良いとは言えるのですが・・・。

日本人の国民性とも言われるエニアグラムのタイプ6は安心・安全・安定が大切な性格タイプです。
そしてタイプ6は、皆と同じことに安心・安全・安定を感じるので、集団気質ともなり得ます。

ですから、自分の気に入った人がいた場合は、「外の人」という異質な部分があるまま放っておくことができず、自分の集団に取り込もうとします。
自分の周りは「中の人」で固めようとします。
同じ集団の仲間にしようとします。
そのほうが安心・安全・安定を感じられるからです。

なるべく同質にしたいという欲求があるようです。

相撲の年寄(親方)なんかも、外国籍のままでは取得できませんよね。
元は外国人であっても、より集団と同質化した日本国籍にならないと、年寄株を取得できないと、そういったところがタイプ6日本社会にはあります。

これは、異質でいたい。もしくは、ありのままでいたい。そのような人にとっては、ストレスであり、苦痛となるものです。

日韓併合では、韓国人に日本名を名乗らせました。

今の日本の学校の中には、茶髪の生徒に髪を黒く染めることを求めるところがあるようです。

沖縄が一つの国であったことを忘れかけている日本人は多いのでは? オキナワンという言葉を知らない日本人も多いのでは?

※ Yahoo!知恵袋『"Okinawan"とはどういう意味ですか?』より抜粋

沖縄人ですね。沖縄のって意味も

例えば、ハワイでは、日系人の他に、オキナワンという人がいます。

「わたしはね、日系人とオキナワンのハーフなの」っていうのが、普通の会話で出てきます。

明治の頃からの移民ですから、どこかに、沖縄人(琉球人)という自負が残っていたのでしょう(山口などの移民から差別を受けた歴史もあるんですけどね)。それが4世、5世になっても受け継がれています。

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1076849815

タイプ6日本人は同質を求めます。
タイプ6日本は、なるべく同質にしたいという欲求があるようです。

これはなにも悪いことばかりではありません。

タイプ6は懐が深い性格タイプです。

例えば日本の将棋では、敵の駒でも味方の一員にすることができます。
このように、元が異物であっても集団に取り込める懐の深さがタイプ6にはあります。

これが日本以外の国や地域によっては、異物を取入れること無く徹底的に排除しようとするわけです。
タイプ6は異物を取り込むことができる性格タイプです。ただし、通常レベルにおいては同質化(無毒化)して取り込もうとします。

江戸っ子も三代続けば名乗れるわけです。
古今の日本における一部の帰化外国人のように、何か能力を持っていて集団に寄与できる者ならばもっと早く集団になじめる可能性だってあります。

先ほど例に挙げた江戸っ子三代のように、時間をかけて毒を抜いた状態で取り込む様子は、仏教が神道と共に生活になじんだ今の日本に通じます。
また、今の日本は、クリスマスや結婚式において、キリスト教的なものを日常に取り込んだりもしています。もちろん本来のキリスト教の意味は忘れさられ無毒化されています。


晝馬輝夫(ひるま・てるお)さんの著書にはこんな話が書かれています。

 西洋、とくにクリスチャンの多い国の考え方は、もとは一つしかないというものです。つまり、エホバの神一人しかいません。ここでは、つねに一対一のアプローチで思考してしまいます。
 (略)
 日本ではどうでしょう。わが国には昔から八百万の神がいます。しかも、仏教という国際的な宗教とも、みごとに共存共栄しています。もちろん、戦国時代からの根強いキリスト教信仰もあります。
 私たち日本人は、貧欲に外国のものを取り込みながら、それを独自の風土の中で消化、吸収してきたという実績があります。
 とくに宗教において、この何でも貧欲に受け入れるという姿勢は、私たち日本人にとってはごく普通の姿と言えます。しかし、外国から日本を訪れた科学者はとにかく驚きます。
「お前たちは、生活習慣上においても、ものごとを考える場合でも、よく混乱を生じないでやっていけるな」と。(以下略)

エニアグラムにはワークショップというものがあります。
このワークショップのやり方のひとつに、タイプごとに集まってワークをするものがあります。

このときに、タイプ6に、実は違うタイプが混ざっていた、なんてことがあります。

このようなときに、(タイプ6以外の)性格タイプによっては、自分と違う異物を見つけると、拒否反応を示したりします。そういう性格タイプもあります。

ですが、タイプ6は懐が深いです(いつでもか、誰に対してもか、までは分かりませんが・・)。
ひとたび仲間であると認めたら、多少(・・・というか、かなり)異なっていようと、異物であるはずのメンバーを包括してひとつのグループを形成しようとします。
このときの包括の力は、(構成員の精神レベルも関係するのでしょうが)かなり強いです。すごい弾力を感じさせるものがあります。


これは問題解決のひとつの在り方です。


あなたは敵から取った将棋の駒を受け入れる人ですか?捨てる人ですか?
西洋将棋(チェス)の方が好き?


エニアグラムに善悪正否はありません。

今回は、包括するタイプ6の話でした。

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