詠美衣7周年で感じたこと〜やりたいことや好きなことがないと悩む人に贈るメッセージ〜
初めてオリジナルで作った曲を、私の相棒のマリリン(青いギター)と一緒に、ライブハウスで人前で歌ったこの日を、"詠美衣"のデビュー日ということにしています。
この写真は、今は懐かしきガラケー時代に、見に来てくださった方が一生懸命小さなカメラに収めてくれた貴重な一枚。
ギターを持つ手元も、ステージに立つ足元も、自己紹介と曲紹介をする口元も、ガクガクブルブルに震えながらも、
"6月9日はロックの日!ジャンルはアコースティックだけど、心はロックよりも熱い気持ちで歌います!!!!!"
なんて矢沢の永ちゃんもびっくりのMCをぶちかまして自分を振るい立たせ、歌い出した。
その瞬間、驚くほどにさっきまでの緊張がスンッと消え、まるでゆりかごの中にいるかのような安心感に包まれ、
"あ、ここがわたしの居場所だ"
と確信したときの感覚を今でも覚えています。
狭い水槽の中ように息苦しかった世界で、歌っているときだけはちゃんと呼吸ができて、ああ私、生きてるって感じがしていた。水を得た魚のように腹の底から力が湧いて目が輝いてくる。そんな私は、エラ呼吸ならぬ、ウタ呼吸で生きてる世にも珍しい天然記念物のようだった。
7周年を迎えて気づいた本当の気持ち… "今は何もしたくない"
この日、せっかくだから7周年記念に何か歌って動画でも投稿しようかな、とか路上ライブしようかな、とか色々思ってたんだけど、
結局、ふつーーに過ごすことにしました。
なんでかっていうとね、いまは、立ち止まって、自分が次はどっちに動き出すのかを、じーっと丁寧に観察してる時期なんです。
ニュージーランドから日本に帰ってきてちょうど3ヶ月。日本に帰ったら、2ndアルバムに取り掛かりたい!トークやライブ、イベントたくさんやっていきたい!とか、色々イロイロあったはずなのに、その後の心境や状況の変化もあり、
今は何もしたくない
という自分の気持ちに気づいてしまった。
おやおや、7年前の情熱はどこへやら!できれば認めたくなかった気持ちでした。だから、薄々気づいてたんだけど、ついにこの日、それに素直に従うことにしました。
ちょうどいい節目だから、しばらく音楽活動休止にしちゃおうかな、なんて頭に一瞬よぎったりもしたけど、、、
宣言した翌日に"やっぱ急に歌いたくなったんでゲリラライブしまーす!"とか全然あり得るタイプなのでw いちいち休止とか再開とか言ってられん!ということで、それは割と早い段階で却下されましたがw
というか、歌は私にとって、"特別であり特別じゃない酸素のような自然なもの"なので、やめるとかやめないとか、好きとか好きじゃないとか、お金になるならなとか、そもそもそういう次元の話じゃないわけなんです。
それに、"詠美衣"は、歌うために存在してるんじゃなくて、ただただ存在してることが一番大事な役割なんだと、この特別な日に特別なことをしないで過ごすことで、腑に落ちました。
そう、天皇様が日本の象徴として存在していることが大事なのと同じように!
(え、天皇様と一緒にするなって?いやいや、天皇様も私もあなたも、同じ人間ですから!!)
やりたいことや好きなことがないと、生きてちゃいけない?
本当は何かしたいけど、
本当は何もしたくない。
そんな矛盾をどちらも同時に感じてしまうほど、心のコンパスの針が狂ってしまうような場所に、ふと迷い込んでしまうときがある。
でも、せっかくここまできたのだから立ち止まりたくない、後退したくない、と焦って動き回っちゃうから、さらに迷子になっちゃうんだよね。
他の喩えでいうと、水の中でジタバタ泳いで余計に溺れていってしまうみたいな感覚。
溺れてしまう恐怖で一生懸命なんとか泳いで進みたくなるけれど、
"今は何もしなくても、大丈夫だから!"
ってそれを信じる勇気を出して、自分に許して、ふおぉぅぅぅって力を抜いたら、、、
あら不思議。
ぷかぷか水面に浮いてくる。
そしたらそのままラッコみたいにゆらゆら波に流されて、いつかは浅瀬にちゃんと辿り着く。 もしくは、誰かに発見されて、ちゃんと救出してもらえる。
でもこれって最初、本当に難しいよね。怖いからすぐジタバタ泳ぎたくなっちゃう。
私なんかは、今までやりたいことだらけで、なんだかんだ常に動き続けていたから、余計に一旦立ち止まるということができなかったんだと思う。
それくらい、ずっと私はやりたいことでいっぱいだった。小さい頃からやりたいことをなかなかやらせてもらえない環境にいたし、"みんな同じでなければならない"が強い日本の教育や世間にも窮屈さを感じていたからこそ、
その反動で、大人になったら自分の稼いだお金で、あれもこれもやれるぞーー!!うっヘーーい!!って嬉しくて、大爆発しちゃった感じでした。笑
"包丁を持ったり、火を使って、好きなものを自炊する" なんて小さなことから、音楽活動や海外生活といった大きなことまで、、、
とにかく片っ端からずっとやりたかったことを行動に移していった。
"ほんっと、あなたは度胸だけはあるよねー"
と褒め言葉なのかなんなのか微妙な褒め言葉を頂くことがよくあるのだけどw
それは、高校生のときに、父の死に間近に触れて、"本当に人って死んでしまうんだ"と身をもって痛感した経験が大きい。一家の大黒柱が急になくなって、経済的にも希望の進路が制限され、父の死の深い悲しみから私を救ってくれた"音楽"という道に進みたいと、せっかく芽生えた高校生の夢は閉ざされた。
いつ何が起こるかわからない人生、
自分しか自分を生きられない人生、
後悔しないように生きていきたい!
だから、やりたいと思ったことは、
準備を完璧にしてからやるんじゃなくて
フライング気味でもやっていこう!
っていう強い想いと覚悟が心に深く刻まれていたから、それも私の行動力と度胸に拍車をかけたのだと思う。
死ぬことに比べたら、失敗するとか恥をかくとか借金するとか全然大したことじゃないじゃん、と毅然と思える強さが宿った。
だから、高校卒業後から今までを振り返ってみると、よくここまでやってきたな!って自分でも関心するくらい、色んなことにチャレンジしてきた。
とにかくその幼少期から抑圧され続けていた反動のエネルギーと、
父の死をきっかけに体感した命の重さ、自分の人生を悔いなく生きること、音楽の持つ力を伝えたいという情熱
この二大要素だけで、ここまで進んできたように思う。あの頃の自分は、無我夢中でどこでも走り回れるマリオRPGのゲームで見た"無敵モード"そのものだったと思う。笑 ↓これこれ!まさにこれ。分からない人はググってください。
で、たぶん、なんだけど、やりたいことをひと通りちゃんと叶えていったからこそ、燃え尽きちゃったんだろうな~。シンプルに言うと。←最初からこれ言えばよかった
だから正直、今までは"好きなことが分からない"とか、"やりたいことが分からない"っていう人の気持ち、あんまり分かってなかったなーと思う。でも、今はそういう人の気持ちが、やっと、すごく分かる。
厳しくて過保護な家庭や窮屈な日本教育で育ったこと、父の死や経済的な不利を被ったことっていうのは、当時私にとって神様を恨みたくなるほど辛かった。けど、それが私に強烈なエネルギーや情熱、夢や使命という、誰もが見つけ出したくてもなかなか見出せず悩んでいるものに、早いうちから出会わせてくれたわけだから、どんな人生が良いかなんて、ホント1つの物差しじゃ計れないよね、とつくづく思う。
でも、、、、これを言うと、もしかしたら、今まで応援してきてくださった方の中には少しがっかりされてしまう人もいるかもしれないし、私自身も本当は認めたくないことなんですけど、もう素直に言っちゃうと、
今は、7年前、がむしゃらに音楽をやり始めた頃のような使命感や情熱感がありません。
そして、それ以外に、同じくらい情熱的になれることがあるかと聞かれれば、それもない。なんでこんなにないのかってくらい、ない。笑
他に好きなことはあっても、それを形やライフワークにするほど情熱があるかというと、そこまでじゃないから、行動に移せないんだなと。
おおおーー!!やりたいことがないと悩んでた人たちは、まさにこんな感覚だったのかーーー!!! !??
と、体感、共感できたことに、なぜか嬉しささえ感じてくるほど、
その認めたくない部分をちゃんと認めたら、なんだかもう焦りとか悩みはなくなっていきました。
やりたいこと、好きなことがわからないという人たちに贈る3つの質問
そこに至るまでの過程で自分に問いかけたことを3つの質問にしてみたので、同じような人たちに少しでも参考になれば幸いです。
🔹もしかしたら、やりたいことはすでにやり尽くしてしまっただけなのかもよ?
過去の自分を改めて振り返り、やってきたことをしっかり見つめてみよ。自分では大したことないと思うことも過小評価せず、それに取り組めた自分をしっかり褒めて、環境や応援したり助けてくれた人たちに感謝してみよ。今まで頑張ってきたご褒美に、少し自分を休ませてあげてもいいんじゃないかな。しっかり休んだらまたやりたくなるかもしれないし、別の何かがふと沸き起こってくるかもしれない。
🔹やりたいことをやれなかった頃、親や周りから受けた言動や制約によって植えつけられてしまった"自己否定"がまだ心のどこかに残ってませんか?
私もこれがたまに出てきて自信がなくなって、行動に至れないことまだまだ沢山ある。しぶといよね、これね。
親から言われたことは、怪我をさせたくないとか親心の愛がゆえに制限されたりしたことだったりすることも多いから、それに気づいたりして癒していくといいよね。他は大体、嫉妬からくる嫌味とかが多いから、気にしなくていい。とはいえ気にしてしまうよねw "コンフォートゾーン乱されるのが嫌だから、批判したくなるよね、辞めさせたくなるよね、うんうん。"と相手を理解してあげるだけで、不思議と気にならなくなってくる。後は自分自身が勝手に人と比較して劣等感を抱いて、自信をなくしてしまっていたりする。相手の幸せと自分の幸せは全く関係ない、自分を幸せにできるのは自分だけといことを、つべこべ言わずに 決めること!決めること!決めることー!これ重要だから3回言いました。笑
上のどんなパターンにせよ、傷ついて自信の羽が折れてしまった自分をぎゅっと抱きしめ、自分が自分の一番の味方になり、信じて励まし続けてあげてね。また自然と好きな気持ちや純粋にやりたい気持ちが湧いて、動き出せるようになるまで、何度も何度もね。
🔹やりたいことがない自分をまずは一旦認めませんか?
やりたいことがなかったら、生きてちゃいけないのかな?やりたいことあるのにやらなかったら、生きてちゃいけないのかな?大きな夢とか使命とか持ってないと、生きてちゃいけないのかな?
もしそれが心の奥底ではYESなんだったら、本当は今やりたくないと思ってる自分のこと、好きなことが分からないと思ってる自分のことを認めるのって、辛いよね。これも本当ーにしぶといから、この存在意義への恐怖が湧き上がってくる度に、何度も何度も"何もしなくても、生きてて良いんだよ"って、誰から言ってもらうでもなく自分から自分に言って、許可してあげてほしい。
"好きなことで生きていこう!"ブームに惑わされて、焦らなくていいんよ。好きなことやって輝いて見える人を羨む必要もないんよ。
私みたいにずっと好きなことや使命が明確で、情熱に突っ走ってきた人間でさえ、立ち止まって迷子になってしまうことだって、あるんだから。自分のペースで見つければいいし、どんなときだって自分が一番幸せで笑顔でいられることが一番。
そのためには、まずやりたいことがない今の自分を腹の底から認められない限り、本当に好きなことややりたいことはなぜか湧いてきてくれない、、、という不思議な世の仕組みがあるということが、今回私が経験と実感を通して言えることでした。
まずは、今日はハンバーグが食べたい、天気がいいから散歩に行きたい、とか小さな夢から、馬鹿にしないで、大事にしてみよ♪
おわりに、、、
ふー!!この日まで結構ジタバタしてたのだけど、降参して"何もしない"を完全に自分に許せたら、小さな何かがまた1つピクリと動き始めた気がします。
というわけで、かなーり長くなりましたが、2019年6月9日は、また私の新たなデビューの日になりました☆
何者でもない自分に戻れた記念日ですかね。
まぁきっと、これから毎年、いや毎瞬、アップデートしていくんでしょうね。バ前のバージョンのほうが使いやすかったんじゃね?と思ったらバージョンダウンしてもいいし、、、自由自在にやれたら楽しいね!
今は、ワクワクー!まではいかないけど、なんか微炭酸くらいのシュワシュワ〜ッとした希望が心の中で湧き始めています。
お、ここにきて、やっと心からこの言葉を皆さんに伝えられそうなので、逃すまい!
7年間、詠美衣の存在とウタを愛し、見守り、応援してくれてた、あなた!どうもありがとう💖
これからもどうぞよろしくお願います^ - ^♪♪
あ、そいえば食べてるときの顔は、歌い終わった後の顔と同じくらい幸せそうなんだよねー。わたし。食べるの好きだわー。
この写真はジブリの鈴木プロデューサーさんの言葉展に行った時に併設のカフェで食べた、元気がでるおまじないのかかったハク様のおにぎりを食べて号泣する千尋の真似をする3秒前の写真❤️笑
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