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岩手は「日本のクルディスタン」?(Twitterにこういう頭の悪い無理解って、10年くらい前から往々にしてあるよね)

このnoteにも幾つか記事を投稿している「カフェバグダッド」なる人物が、以下のつぶやきで引用されている自身のつぶやきのせいでTwitterの一部界隈にて炎上しているらしい。

イタリアについてはともかく、「岩手は日本のクルディスタン」というのは私も見覚えがあった。自分が覚えている限り本人の初出?のつぶやきはこちらである。

それどころか剰え、悪びれずnoteでドカンと一記事をこのタイトルで書いてやがるのだ。

しかしこの内容はあんまりではないだろうか。まず、内容がほぼ単なるグルメレポでしかなく、なぜ「岩手は日本のクルディスタン」なのかという説明が埋もれてしまっている。それにそもそも元ネタが70年ほど前の日本で現地が舞台とされた映画『九十九本目の生娘』が公開された頃はいざ知らず、今なら即レッドカードな「岩手は日本のチベット」である。岩手県民にもチベット人にもクルド人にも失礼ではないか。小沢一郎先生にコイツを一発平手打ちしていただきたいくらいだ。

(私もかつてはそういうジョークを飛ばしていたこと今懺悔してしまうが)「町田は日本のコソボ」「群馬県の『鶴の首』は北関東のナゴルノ=カラバフ」「戊辰戦争の遺恨でいまだに鹿児島や山口に噛み付く福島/会津は日本のパレスチナ」などといって外国の政治問題を『翔んで埼玉』だの『秘密のケンミンショー』だのみたいなノリで面白おかしくいう悪趣味な輩は、Twitterに10年前から往々にしているし私もゲップが出るほど見てきた。だがこの中東を掠りもしない昔のミニシアター映画*1のタイトルみたいな、ことごとくその地域の文化を上辺だけシャレオツに紹介する人物は、そういう悪意がないのかもしくはひた隠しにしているのか、どうしてそういうことを言うのか。
とっくのとうに私はこの人物を先の発言で見切ったが、未だになんでキャンセルされないのか理解に苦しんでならん。

(追記)
氏が叩かれる理由としては、この2020年代に「シシュケバブと串カツは似ている」「奈良は中東や中央アジアやインドや中国の意匠が多く残る正倉院宝物があって、夢とロマンに溢れるシルクロードの終着駅」「日本人とユダヤ人は言語に類似点が多いから祖先が同じ」「日本と西ヨーロッパは歴史上地方分権が進んでいたから似通っていて、且つユーラシアの他地域に比べて民主主義を受け入れやすい」「アイヌと東北人と九州人と沖縄人は縄文で繋がっている『純度の高い』コーカソイド系人種で、関西のモンゴロイド系の血が混じった人々よりは優れている」だののレベルのこじつけを今でも続けていることである。

勝手に脳内で結びつけて連想ゲームを繰り返すのはいくらでも結構である。が、そういうことを自費出版含めて大っぴらに垂れ流すのは、バブル期に日本人が大勢国外旅行へ繰り出す前の1980年代にまで留めておいてほしい。仮に今そういう不誠実なこじつけを開陳するなら、都会モンのヘイトを煽るための「田舎っぺも外国人移民も大都市の文化を破壊にしかかっているからどちらも都市民には有害だ」くらいにしたらどうかね。

*1下記ページ参照

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