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きみと手ブレの夜 短歌#4

ここのところは毎日大学に行って、大学に行くけど比較的のんびりして、のんびりしていたら課題のデッドラインが迫ってきたりして、皆さん如何お過ごしですか。

今日の作品

27枚の最後を決められずきみと手ブレの夜を写した
近江瞬/「飛び散れ、水たち

「わかるーーー」ってひとと、「ん?何の話?」ってなる人に分断されそうな短歌。

写真文化

現代ではほとんどの人がスマホを持っていて、よく写真をとるよって人は増えたと思う。

一方でスマホであまりにきれいに撮れちゃうもんだから、ガチカメラって難の必要があるのみたいに思う人もおおそう。

スマホで撮っていて、本格的なカメラもやってみたいみたいな感じで、カメラに興味を持つようになる人もいると思う。
ぼくはどれかと言うとこのタイプかな。

高校生の頃iPhone5sでいろんな写真撮ってそれはそれで満足してた。でもその当時から一眼レフとかフィルムカメラとか持ってたらそれはそれで一味違う高校生活だったんじゃないかなと思う。

そんなこんなで大学に入って一眼レフへのあこがれからカメラにデビューするんだけど、あるとき写ルンですを手にとって気づいてしまう。

「こっちのほうが好きかも」と。

フィルムカメラの魅力

フィルムカメラの何に魅せられたか、というと色々浮かぶけど、まずは写りのよさ。フィルム特有のみずみずしさ。

あと不器用なところが愛せる。すぐに撮った写真確認できないとこ、そのくせたまにミスショットになるとこ、早く現像出したいときに枚数残るのに撮りたいときにいっぱいになるとこ。

デジタルだと納得行くまで撮ったり、連写したりで、やたら多く枚数を撮ってしまっていた僕はちょっと写真に疲れてたのもあると思う。

そんなこんなで写ルンですから初めて今はフィルムカメラメインで写真撮るようになりました。

カメラに写真を撮らされる

掲出歌もフィルムカメラ(この歌の場合おそらく27枚撮りの写ルンですだと思うけど)のそんなワンシーンを切り取った歌。

デジタルカメラ使ってたらきっと「きみと手ブレの夜」の写真、撮ってないと思うんだ。そういうふうに「カメラに写真を撮らされる」楽しさもまた一興だよね〜。

「エモい」という言葉は表現の放棄に近いと思うから好きじゃなくなった。だからあまり使いたくない言葉。けれど一般的にエモいと形容されがちな文化のことはぼくは好き。

フィルムカメラとかバンドとか、エモいエモいと言われがちでしょ。
フィルムカメラとバンドに罪はない。

エモいの一言でごまかさずに、ちゃんと言葉にして紡ぎ止められる能力を失わないでいたいな。

掲出歌の収録されている歌集「飛び散れ、水たち」はそんな青春を彷彿とさせるようなきらきらした短歌が他にもたくさん入っている。青春の輝きを思い出したいとき、ふと開きたくなる歌集だ。割と初心者におすすめの歌集の一つかも。ぜひ。

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