浅野 潤

1971年 カリフォルニア大学バークレー校卒業 1972年 同校 M.F.A. プログ…

浅野 潤

1971年 カリフォルニア大学バークレー校卒業 1972年 同校 M.F.A. プログラム 中退 2006年ウェラジャパン代表取締役 同志社女子大学非常勤講師 デジタルハリウッド大学大学院特任教授 産業能率大学客員教授を歴任 2019年に勇退 現在横浜と宝塚に居住。

マガジン

  • プロデュース クリエーターのためのビジネス要素 テキスト

    このテキストで私は”クリエーター“という言葉をデザイナー、アーティスト、作家、音楽家といった狭義ではなく、発明家、エンジニア、科学者、あるいはその他さまざまな技術を駆使し”創造する者“という意味に使っていく。 このテキストでは、そういったビジネス創造の可能性を秘めたクリエーター、特に今までフォーマルなビジネスについての教育を受けていなかった人たちに、ビジネスを作り出し運営するうえで必要になる考え方を明らかにしたいと思う。 これが将来的に成功する会社を築く方法だ。本マガジンでは「ビジネスの全体像」を、私が重要と考える要素を説明しながら紹介したい。 毎週水曜日に更新し、全60週で完結する予定です。

最近の記事

no.41 実現 ― コーディネート(適応)

ブランドビルディング(マーケティング=トータルなブランドづくり) Brand Building と進行型、活動型で言う以上、これはプロデュースにかかわるすべての人々による、活動として寄与される。今日のマーケティングは、この活動が調和をもって一つの大きな目的の為に作用しあうことによって達成されるのだ。これがプロデュースの最終ステップ、コラボレート(協働)の重要ポイントである。このため、5つのPの最後にあげた、Person<人>の要素が、成功するマーケティング、ブランドづくり

    • no.40 実現 ― コーディネート(適応)

      六角堂の大黒柱・マーケティングの詳細 忠臣蔵でいえば、赤穂の浪人たちにとっては吉良邸での戦闘とその準備が主な活動。これは、ビジネスにおけるマーケティング活動のようなものだ。吉良邸討ち入りは一夜限りであるが、ビジネスにおいては毎年、毎月継続的にマーケティング活動を行っていく。 マーケティングは、実現段階の中心に位置するのだ。 実行戦略の開発では、さまざまな利害関係者の要求に基づいたプロデュースの目標を達成するために、プロデューサーは特にマーケティング活動に注力する必要があ

      • no.39 エクササイズ

        (37週目のテキストで説明されている基準に従って)38週目のエクササイズでアクションプランを選択した後、次に各アクションプランについて、具体的で定量化可能な目標を定義し、それらを明確にする必要がある。 続いてアクションプランの達成程度をチェックするために、必要な測定方法を決め、行動戦略を誰がどの日付までに担当するか、また誰がそれを監督するかを検討する。 ■また、各目標と測定日が挑戦的で現実的かどうかも再確認してほしい。

        • no.38 エクササイズ

          SWOT分析を再確認し、完成したと思われる場合は、第37週のメモに記載されている方法に従って、行動戦略(実行戦略)を構築せよ。

        no.41 実現 ― コーディネート(適応)

        マガジン

        • プロデュース クリエーターのためのビジネス要素 テキスト
          43本

        記事

          no.37 実現 ― コーディネート(適応)

          六角堂モデルの詳細屋根の詳細 GAM とは、目的を達成するための目標とそれらをクリアするための行動戦略であり、達成度を測定する方法である。 次に行動戦略のおのおののアクションの詳細を説明するために、忠臣蔵の吉良邸討伐を再び取り上げ、実行(アクション)戦略(=行動戦略)がどのように作成されるかを説明したいと思う。敵討ちはビジネスではないので、ビジネスプロデュースの完璧な例とは言えないし、ここでは財務的要因は大きなファクターとしてはとりあげないが、以下に説明する実行(アクショ

          no.37 実現 ― コーディネート(適応)

          no.36 エクササイズ

          実行戦略を生み出すためにSWOT分析と呼ばれる有用な分析があり、その頭字語は、プロデュースの現在の強み、弱み、好機、および脅威を表しています。 (今まで私が説明しているように)あなたの目的、ビジネスの財務面、マーケティング、および6つの柱に関して、あなたの長所と短所として考えられるものについてはすべて気を付け書きとめておく必要があります。 また、プロデュースの機会(好機)と脅威と考えられるものにもそれらが何であっても注意しておく必要がある。プロデュース全体について、じっく

          no.36 エクササイズ

          no.35 実現 ― コーディネート(適応)

          六角堂(京都六角通り、聖徳太子建立) モデル 身近なモノやコトをイメージして、プロデュースを実現するための機能を分かりやすく説明しよう。(下図)に、建物の骨格がある。これを例として使用する。 ここでいう建物は「六角堂」と呼ばれる構造で、建物の外側に6本の柱が立っている。 日本では、実際の六角堂は京都市の六角通りにあり、六世紀と七世紀に生きた聖徳太子によって建てられた仏教建築だと言われている。この六角堂の住職は華道で有名な池坊家の当主である。 プロデュースの

          no.35 実現 ― コーディネート(適応)

          no.34 実現 ― コーディネート(適応)

          「コーディネート」の段階は、具体的な計画;プロデュースを実現するための実行戦略、を作成する段階だ。 「コーディネート」とは、パーツを組み合わせて調整し、全体として必要な調和を生み出すことだ。ファッションでは、モードや季節、シーンに合わせて、さまざまな衣服が機能的、視覚的に組み合わされている。色、質感、柄、型、サイズ、イメージなどに合わせて、パーツごとにコーディネートされる。 洋服だけでなく、バッグ、シューズ、アクセサリーまでトータルにコーディネートされるわけだ。 ビジ

          no.34 実現 ― コーディネート(適応)

          no.34 エクササイズ

          稲盛一夫氏が描いた5層の円(21週目)を想像して、自分なりに描いてみよう。 プロデュースの目的・その構成図を自分なりに描いてみよう。 最初に描いた5層の円の上にプロデュースの目的を配置したら、ミッションステートメントの形でコミットメントステートメントを書こう。 (21週目のスターバックスのミッション ステートメントを参照)

          no.34 エクササイズ

          no.33 実現 ― コミット(誓約)

          実現段階では、プロデューサーはまず、プロデュースの目的を永続的なコミットメントにする必要がある。そして、プロデュースを実現するための組織を構築する必要があるのだ。 プロデュースの目的は、この組織の土台であるべきだ。 実現段階は行動の段階である。そして行動するためには、プロデューサーが従うべきロードマップを持っていることが理想。このロードマップは、ロジックとデータを活用して慎重に設計する必要がある。 実現の段階で、プロデューサーは目的について心配するべきではない。 彼/

          no.33 実現 ― コミット(誓約)

          no.32 発案 ― コミュニケート(アイディアの伝達)II

          コンポーズ(構成)とコミュニケートの段階で必要な能力 発案/プレゼンテーションの2つの段階(コンポーズ&コミュニケート)で、プロデューサーが人間性に優れ、チームメンバーや利害関係者から信頼され、崇拝されていれば、それは理想的だ。しかし、そのような人はあまり多くない。よってそのような性格をプロデューサーに求めることは意味がない。 ここで申し上げておきたいのは、プレゼンテーションに必要な能力は、一般的に、基本的な教育を受け、物事を地に足を付けて考えることができさえすれば、誰

          no.32 発案 ― コミュニケート(アイディアの伝達)II

          no.32 エクササイズ

          あなたのプレゼンテーションでは、どのような種類の反論が予想されるか? それらに対する適切な準備は何か? 会社の意思決定者にプレゼンテーションを行うとき、このプロデュースに関しての彼らのWinは何か?そして、あなたはそれに対して何を提供できるか? このプレゼンテーションによって、上記の意思決定者からどのようなコミットメントを受け取りたいか? ● 最低限のコミットメント ● 最大限のコミットメント このプレゼンテーション

          no.32 エクササイズ

          no.31 発案 ― コミュニケート(アイディアの伝達)II

          反論への対応 ところが、プレゼンテーションに於いては、組織自体の内部で、2種類の否定的な力、反論を引き起こす力が発生する可能性がある。 一つは堺屋太一氏が「プロデュースの10段階法」で述べている。社員の視点はプロデュースの成功よりもプロデュースのしやすさに偏りがちなのが実情だということ。このため、プロデュースの生産コストが膨らみ、失敗に終わる。 (㊲) 「現実的にみれば、役所はそんなことはありえない、と言っていることを知っておくべきだ。それを困難にする特定の状況を作って

          no.31 発案 ― コミュニケート(アイディアの伝達)II

          no.30 エクササイズ

          プロデュースに必要なすべての目標をもう一度リストアップし、それらを組み合わせよう。 プロデュースの最終的な戦略的目標を、社会的、実質的、および経済的目標の観点から、できるだけシンプルに述べよ。 社会的目標 実質的目標 経済的目標

          no.30 エクササイズ

          no.29 発案 ― コンポーズ(構築)Ⅱ

          さまざまな利害関係者への対応と目標設定 すでに説明したように、利害関係者にはそれぞれのWin:願望、そして解決すべき問題がある。 彼らにプロデュースのためのリソースを提供し続けてもらうためには、彼らにとってプラスになるストーリーを伝える必要がある。つまり、利害関係者が望んでいる何かをより明確な目標として述べる必要が出てくるわけだ。そして、それらを手に入れるための指針となる管理戦略は、彼らが理解できるストーリーで説明されるべきである。 イケアを例に挙げて説明しよう。 オ

          no.29 発案 ― コンポーズ(構築)Ⅱ

          no.28 エクササイズ

          このプロデュースに必要なリソースを獲得するために検討すべき重要なパートナーと利害関係者は誰か? 上記の主要なパートナーと利害関係者のために必要な目標を述べよ。 ● ● ● ● ● 上記の目標に関連して、それらに関する特別な投資がなければ、プロデュースの期待される結果はどうなるだろうか? ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 目標と期待される結果の間にギャップがある場合は、それらを分析し、埋めるために必要なアクション (または投資) を検討しよう

          no.28 エクササイズ