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「東京リベンジャーズ」リベンジ、徒然なるままに。

昨日、「東京リベンジャーズ」マイキー役の林勇さんが、ある番組の大食いコーナーに出演していた。

「東京卍會の総長」は3.6kg超肉盛りビビンバプレートをお召し上がりになられていたが、奮闘もむなしく完食はできなかった。

長さ20cmのサムギョプサル4本は手強いと思う。
渋谷にTレックスが現れたら、君ならどうする?
絶え間なく溢れる脂、肉汁、肉。
私なら2本目で顎が嫌がってくるだろう。
胃が脂で満たされた後、アンニョンハセヨしてくるモチチヂミとゴマ油ライス。
私ならこの時点で、ハラミが恋しくなる。
ハラミだけを食べたくなる。ハラミにかぶりつきたくなる。ハラミで胃に溜まった脂を中和させる!

Tレックス級のメガ盛りメニューには無敵のマイキーも膝を折ってしまったのであった。
このリベンジはきっと、東京卍會の副総長ドラケン役の福西勝也さんが果たしてくれるはず。
二人がかり、いや林田春樹ことパーチン役の木村昴さんと三人がかりで果たしてくれても丁度いいぐらいである。
東リベの中で一番漢らしくて友達想いで旗持ちの力自慢はパーチンだから。

「東京リベンジャーズ」は今までのヤンキー漫画にはないミステリー要素が入る風変わりな作品だ。
主人公の花垣武道は悲惨な未来を変えるべく、ある人物と手を組み、過去に何度もタイムリープする。
記憶を保ったままタイムリープできるんやったら、1回で終わってまうやん!楽勝やん!と思わせておきながら、これで運命が変わったんちゃうの!?よっしゃー!と読者を油断させておきながら、更に悲惨な未来があったり、変わっていなかったりで、中々しんどい作品である。
臨場感のある作風とお洒落なキャラクターデザイン(特攻服)にも注目している。

発行部数が6500万部、アニメもグッズも大ヒット中。
そして早々に、マイキーの名台詞

「ひよっているやついる?いねぇよな!!」

が一人歩きしだした。
マイキーと林勇さんの魂がシンクロした結果である。
これは声優の林勇さんの演技が最高だったからだ。

故・アントニオ猪木さんの「元気ですかー!」「1、2、3、ダァ~ッ」
と同じぐらいキャッチーで、林勇さんの声の個性が発揮されている。

もはや技名である。
しかも汎用性が高い。

・気合いが必要な時
・気合いを入れたい時
・どうしても気合いが出ない時
・最後は気合いで頑張る時

このような場面に出くわした時に、マイキーの「ひよってるやついる?いねえよなぁ!」を脳内再生するか、林勇さんのyoutubeを見るかアニメを見てほしい。
人それぞれ受け取り方、考え方が違うが、私はハードロック歌手が煽る時の「気合いいれて行けよ!最後に頭振って帰れ!」のやつと同じノリのような気がする。

そんな大ヒット御礼中の波に乗りまくっている最中、ある出来事が起きた。
ある主要キャラクターのCV降板とゆうショッキングなニュースが流れたのだ。

私は暴力が苦手だ。
「バキっ、ガッ、ギャっ、ゴッッ」という肉や骨が砕ける描写や音が怖くて仕方がない。(ひでぶっ!は大丈夫)
「グラップラー刃牙」や「幽々白書」「ONE PIECE」はどないやねんと言われたことがあるが、刃牙はそもそも、割りかとオーソドックスな戦闘スタイルである花山薫や愚地独歩ですらリアル人間界には存在しないぐらい人外で、地面を殴って地震を止める奴も地球上には存在しない、幽助や桑原わりかと人間勢は霊力を持っているし魔界で闘り合っている。ルフィはゴムゴムの実というリアル地球には存在しない食べ物を使っていて、いわば完全にフィクションとして楽しめるが、東リべは全員が十代で、不良をやっている以外は普通にリアル世界にいそうな男子が生身の身体で闘っているのだ。
作者の和久井健さんが今風の線が細い人物に生々しく細かい描写をつけている。
主人公の武道が青い瞼で倒れているだけでも、痛みが伝わってくるほどだ。
ケンカシーンはいつも早送りだけど、その他の日常パートは10代だからこそ沸き上がってくる瑞々しい感性や心理描写が美しい。
すごくよく描けているなぁと感動する。

今まで避けていたジャンルだったが、ある時たまたま観たアニメ版のドラケンの演技が熱くて良かったので漫画も見てみようと思い、既刊分は全部揃えた。

一番好きなページは186話の
ドラケンの台詞「エマさんを好きでした。」
それまで言葉にしなかった態度にさえ出していなかったドラケンが、初めて秘めていた想いを告白する場面。

小さな平面図だけでもぎゅっと胸を押さえつけるものがあるのに、これに声が乗ればどんな想いや感情がこみ上げてくるんだろうと、来年放送予定を期待しながら待ち望んでいた。

しかし、ドラケンCV交代となれば、もう楽しみがなくなってしまった。
いくらマイキーとドラケンの魂の絆がカッコ良くても千冬と武道の友情が熱くても、私の中の名場面は「エマさんを好きでした。」なのだ。
暴力の効果音が入るアニメを観ることも漫画を読むこともないだろうと棚に仕舞いこんだ。
とても、悲しい気持ちで。

だが、しっかっし!新たなドラケン役に福西勝也さんが決定したのだ!

深みがあってクールな声!綺麗な声。
良い質してますねぇっ。
あまり感情をこめないさらっとした台詞回しが自然な感じで年相応に感じる。
が、年齢に合わない落ち着いた雰囲気がフェニックス一輝ばりでカッコ良かった。100%全部乗った本気の想いを爆発させる時はどんな風に変わるのか想像できない。
胸が踊る!!ココロ踊る!

林勇さんの凄みのあるヤンキー口調と厚みのあるハスキーボイスとは対照的で喧しくなりすぎず、欠けていたパズルのピースが埋まったような気がした。

wiki情報だか、福西さんは声楽をされているらしい。
私と共通点があって嬉しい。
声楽は良い。喉が疲れ辛くなるし、基礎を習っておくだけでも歌える音楽の幅が広がる。
福西さんは歌も上手だと思う。
ある程度は製品用に加工されているかもしれないけど、息がしっかり支えられていてラインの操り方が素晴らしい。息を吸う吐く時の音が好き!と思った。

すごくすごく、これからのドラケンを楽しみにしています!
福西さんの声がもっと世に広まりますように。

閑話休題

私の若かりし時代は、アニメや雑誌、ラジオ、海外作品の吹き替え等でしか声優を知る機会がなかった。
SNSのおかげでそれまでは秘められている傾向にあった、声優の仕事やパーソナルを身近に感じれるようになった。
360°カメラで見ているような気分になる。

嬉しい反面、もっと仕事や作品に対してリスペクトを持たれたほうがいいと感じる人ばかりが目立ってきているのが残念だ。
一般社会でも演劇でも、仕事に対する姿勢は同じである。
常日頃から自分自身と膝と膝を付き合わせて、内省されているかどうかは発信している言葉や態度で容易くわかるのだ。
SNSが向き不向きさえもわからないのであれば、自ら情報発信していくことは諦めるほうがいいと思う。

「役者」は業界関係者や台本・芝居で言葉の噴水を浴びているのだから、どんな基準でどの線引きで暴言・横柄に捉えられるのかは理解しているのものだと思っていたが、最近の声優の配信やメディアでの発言を見ると残念に感じることが少なくない。
ほんのちょっとの綺麗な言葉やわかりやすくて楽しい、役者ならではの発言を期待している。

自分にとっては慣れた言葉で、そんなつもりはなくても、軽はずみな言動で人を傷つけてしまってはいないか、よく気をつけてSNSを使ってほしい。
人を悲しませた報いは必ず全て自分に戻ってくる。
SNSでカッコつけた発言をしたり、週刊誌に色のある行動を素っ破抜かれながら何もなかったかのように活動したり、アイドルのような売り方で有名になるよりも

石ころさえも純金に変える声の錬金術師
※この言葉は、ある音楽番組でROLLYさんが尾崎紀世彦さんの歌唱に対して語った感想である。

と、称賛されることを目指してコツコツと静かに研鑽を積む方が役者としてカッコ良いのではなかろうか。

既に原作が有名になっているような作品はキャラクター人気もあるのに、自身だけで得た知名度や人気だと思い上がり、ファンにいきり倒したり傍若無人な振る舞いを周りに撒き散らしていると、ファンだけでなく業界関係者も離れていく。
何よりも、物語とキャラクターを生み出してくれた原作者の気持ちを考えてほしい。
身体を壊しながら、断腸の思いで休載に至りながらも、命を削って魂を籠めて描き続けてくれたから、キャラクターを通じて
「自分はここにいる。」
という存在証明をさせてもらっているのではないか。

無名でも有名でも、素行が悪い人間はSNSが主力のこの世の中で、表舞台には立たない方が賢明かもしれぬ。
演じたら一区切りがつくかもしれないが、視聴者には声優(あなた)の声でキャラクターの記憶が残る。
永遠に。

BADな方向でニュースになった時、形式だけの申し訳ございません、応援してくれてありがとうの行間に隠れている「自分も人間だから」「声優だから」が滲み出たような都合の良い文章と屁理屈で有耶無耶にしている役者をみるとやるせない気持ちになる。
そのような言葉は、デビュー以来何十年も大きなスキャンダルもなく周りのイメージを守り続け、ファンの期待に応え、ファンの前に出続けてくれた人だけが許される謝罪の仕方である。

若さという輝きを失った時、守る者ができたとき、お金が必要になった時、今までの言動や振る舞いに後悔する。
その時に「当時は尖っていましたね~。。。ははは」と穏やかそうな雰囲気でインタビューを受けている姿まで容易に想像できるが、(病気や逝去等といったやむを得ない事情以外)の降板という一番の残念な行為をした人がファンを泣かせた人が、その時に需要があるかどうかまでは不明瞭である。
役者もファンも自分の人生を生きなければならないので。

最後に1つだけ言いたいことは

声優、俳優、歌手、業界関係なく、浮わついたりビッグマウスをしている暇があればもっと技術を磨いてほしい。
明日生きて歌いたかった、演技したかった人はたくさんいるのに。
本田美奈子さん、西城秀樹さん、藤原啓治さん、鶴ひろみさん。

No-One but You (Only the Good Die Young)

Queen

これからまだまだ開花させることができる卓越した才能を持った人達ばかりが亡くなってしまう。
その人達が今をどう思い、空から眺めているのか想像してほしい。

私がここに書いた言葉は、何千何万複数ある眼差しの1つの、素人の戯れ言だと一蹴してくれて構わない。
長く稚拙な文章を読んでくださり、本当にありがとうございます。

林勇
https://twitter.com/voice_singing?s=20&t=coAH2RupKCMgQgsKdmdi3A

https://youtube.com/channel/UC2JtvgddOpcaTDNQflkHjRg

福西勝也
https://twitter.com/MasayaFukunishi?s=20&t=coAH2RupKCMgQgsKdmdi3A

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