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神田明神奉納歌舞 歌詞

古事記歌舞 大国主の段

2020年11月28日神田明神神楽殿 奉納歌舞

出演 ・エコツミ・、酒井和哉、茶谷英司朗


M2 「ものしらぬ子らに」

声がよぶ 彼方 まねく手が白い
いにしえの言葉 記した書物よ
光よ 宿れよ おびえる子らに

声がよぶ 彼方 まねく手が白い
あまたに宿れる まだ見ぬ神々
光よ 宿れよ ものしらぬ子らに

砂の上の世界 風にとけて
落ちゆくまにまに 愛叫ぶ

光よ 宿れよ ものしらぬ子らに
祈りの闇夜に


M3「御神名奉唱」

須佐之男(すさのお)と櫛名田比賣(くしなだひめ)の生める神 
八島士奴美(やしまじぬみ)の神 八島士奴美(やしまじぬみ)の神

須佐之男と神大市(かむおほいち)比賣生める神 
大年(おほとし)の神 宇迦(うか)の御魂(みたま)の神
大年(おほとし)の神 宇迦(うか)の御魂(みたま)の神

八島士奴美(やしまじぬみ)と木(こ)の花(はな)知流(ちる)比賣生める神
布波能母遲久奴須奴(ふはのもぢくぬすぬ)  布波能母遲久奴須奴(ふはのもぢくぬすぬ)

布波能母遲久奴須奴(ふはのもぢくぬすぬ)と日河(ひかは)比賣生める神 
深淵(ふかふち)の水夜禮花(みづやれはな)  深淵(ふかふち)の水夜禮花(みづやれはな)

水夜禮花(みづやれはな)と都度閇知泥(つどへちね)の生める神 
淤美豆奴(おみづぬ)の神 淤美豆奴(おみづぬ)の神

淤美豆奴(おみづぬ)の神と布帝耳(ふてみみ)の神と生める神 
天の冬衣(ふゆぎぬ)の神 天の冬衣(ふゆぎぬ)の神

天の冬衣(ふゆぎぬ)の神と刺國若(さしくにおほ)比賣生める神 
大國主の神 大國主の神

大國主の神のまたの名は 大己貴(おおなむぢ)の神
 大己貴(おおなむぢ)の神

大己貴(おおなむち)の神のまたの名は 葦原色許男(あしはらしこを)の神
 葦原色許男(あしはらしこを)の神

葦原色許男(あしはらしこを)のまたの名は 八千矛(やちほこ)の神
 八千矛(やちほこ)の神

八千矛(やちほこ)の神のまたの名は 宇都志國玉(うつしくにたま)の神
 宇都志國玉(うつしくにたま)の神

五つ名をもつ神は 大己貴命(おおなむちのみこと)
 大己貴命(おおなむちのみこと)


M4 「八十神驚歌」

八十神(やそがみ)来たりて  うさぎに会いたり
うさぎは赤肌  瀕死のうさぎさ
「潮を浴んだら  風にあたりなよ
そしたらおまえも  元に戻るだろ」

うさぎはそうして  余計に苦しみ
皮膚はひび割れて  痛くて泣いたよ
そこに現れた  かの大国主
八十神の荷物  持たされていたね

うさぎは言ったよ  隠岐島のこと
和邇を欺いて  並ばせたことを
「うからやからの  ともがらの数を
数えるふりして  海を渡ったさ

和邇の怒りは  牙に表れて
おいらの着物は  まるはだかになった」

かの大己貴は  うさぎを助けて
その身 癒して  肌は元どおり
うさぎは白色 取り戻し これが
世には因幡の白うさぎでござい

うさぎを友とす 美しい八上は
婿にその男  大己貴を選ぶ

怒った八十神  共に謀りて
巨大な石に  火をつけ燃やした
イノシシと嘘をついて 大己貴に
燃え盛る石を  落とし 殺した

兄に殺された 大己貴は死ぬ
母は嘆いて  天に祈ったよ
祈りは通じて  𧏛貝比賣と

蛤貝比賣とで 生き返らせた

その後も八十神  大己貴のこと
殺そうとするも  いつも生き返る
なぜか弱いのに  なぜか強い神
不思議大己貴  国を治めるよ


M5 「吾はもよ女にしあれば」

八千矛の神や 吾が大國主
八千矛の神や 吾が大國主

私は強いの 外側だけは
私は強いの 壊れる前まで

独り寝 ふけてゆく 闇が重すぎる
孤独に


慣れてく 心がこわばる

吾はもよ 女にしあれば
汝を除て 男は無し
吾はもよ 女にしあれば
汝を除て 夫は無し

沫雪とけてゆく 白き胸の中
たたきまながり たたきまながり

私はあなたの 妻だと言ってね
あなたは私の 唯一の男よ
汝を除て 男は無し あなただけが

《原文》
八千矛の 神の命や 吾が大國主 汝こそは 男に坐せば 打ち廻る島の埼埼 かき廻る 磯の埼落ちず 若草の 嬬持たせらめ 吾はもよ 女にしあれば 汝を除て男は無し 汝を除て 夫は無し 綾垣の ふはやが下に 蒸衾 柔やが下に 被衾 さやぐが下に 沫雪の 若やる胸を 被綱の 白き腕 そだたき たたきまながり 眞玉手 玉手さし枕き 百長に 寢をし寝せ 豐御酒 奉らせ


M6「国づくりの唄」

天の羅摩船に 乘りて 
鵝の皮 内剥ぎ剥ぎ
衣服にして 歸り來る 神あり 
その名問えど とわに答へず
所從の神 問えど知らず
谷蟆(たにぐく) 言さく 
崩彦(くえびこ) に問え
崩彦(くえびこ) 問えば 答へて白さく
造化三神 神産巣日(かみむすひ)の
御子である 少名毘古那
神産巣日  言さく
實 我が子
ゆえに 大己貴 少名毘古那
二柱が 相並びて 國を作り 堅めたまう
國を作り 堅めたまう


*次回公演は12月14日(月)19:45〜

*次回神田明神様公演は2021年2月13日(土)

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