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2019年1月23日 今朝の一枚

昨日は「第95回箱根駅伝をとことんマニアックに語る会」というのが開催されまして、マニアさんとポールさんと3人で会場であるWOWOW本社大会議室に向かったのでした。この会の主催者は日本テレビ箱根駅伝中継初代演出の田中晃さん。現在はWOWOWの社長。箱根駅伝とWOWOWは全く関係ないのですが、日本テレビのT部長こと土屋敏男さんが、田中さんと日本テレビで同期だったので、「一度会ってみたら」と紹介してくれたことがはじまりです。「あまりにも細かすぎる箱根駅伝」という本は現地観戦の地図という体裁をとってますが、実は日本テレビの箱根駅伝中継を見ながら楽しめる箱根駅伝テレビガイドというもうひとつの側面をもってます。

ですから、はじめてお会いしたときにはカメラアングルや演出方法について聞きたいことがたくさんありましたし、田中さんにとっても、放送にはうつらない箱根駅伝のことを興味をもっていただいこともあり、定期的にそれぞれの視点で箱根駅伝について徹底的に話す。という会がひらかれるようになったのです。前回は「箱根駅伝今昔物語」や「もうひとつの箱根駅伝」といった番組構成を第一回目から関わっている方が大集合。戦時中、箱根駅伝を止める軍部に対して関東学連のスタッフが知恵を働かせ、どのように開催にこぎつけたのか?戦後、GHQの統制下、どのような交渉を大学生はGHQと行い、箱根駅伝を復活させたのか?こういう話でもりあがったのでした。(このあたりの話は100回記念大会でドラマ化するとほんといいと思う。)そして、昨日の会ではついに日本テレビ箱根駅伝生中継を企画から実現までこぎつけた元日本テレビプロデューサー坂田信久さんが登場。われわれのようなただのオタクと本物のみなさんが一緒になって、レース展開や戦略だけでなく、放送技術の進化や各区間のカット割り、CMのタイミング、アナウンサーの力量や「春夏秋冬・絆・もうひとつ」での取り上げ方、そして西川主務のGO東海ボードの進化具合など、写真や映像をそれぞれがもちより、びっちり4時間かけて、95回箱根駅伝を振り返ったのでありました。

常々、言ってるのですが、箱根駅伝はテレビが実に面白い。それはその他のスポーツ中継が「報道」という切り口である一方で箱根駅伝は徹底的に「ドキュメンタリー」を追求しているからです。だからリアリティーが大事になってくる。カメラやカメラマンの数がたくさん必要なのは想像がつくのですが、各区間に5つくらいある固定ポイント。それぞれに技術専門のテクニカルディレクターが配置されていることが、今回一番驚いたことでした。カメラマンやカメラ同様。このテクニカルディレクターたちも日本テレビの系列局から集まってくるのだそうです。「正月にこれだけの人をよく集められましたね?」と坂田さんに聞くと、「これができたのは私が全国高校サッカーをやっていたからなんです。全国の系列局とそこでつながりがもてたこと。それが大きい」と。っていうか、坂田さん、箱根駅伝をはじめたら、日本テレビの系列局の中継担当は箱根と高校サッカーでずっと休めないってこと?「そういうことですね」ガハハハ!これまで箱根駅伝復路が終わってから始まる高校サッカー。これまで、あまりにも細かすぎる箱根駅伝では、すぐにテレビを消して走りにいこう!と書いてましたが、撤回します。正月は箱根と高校サッカーで楽しみましょう!

坂田さんと田中さんが中心となって作り上げてきた箱根駅伝中継。興味をもったかたはここをぜひ読んでください。本人たちの話はこの100倍面白かったりもします(笑)

さて、今朝の一枚は95回大会。箱根駅伝復路大手町での明治大学坂口選手のゴール直後に抱きかかえられる姿です。坂口選手はギリッギリの状態でゴール。このあと、タンカで運ばれていくのですが、阿部選手らに抱きかかえられた一瞬だけ笑顔が見えたのです。
それでは今日もよい一日を。

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