eigakan_hanashi

#好きな映画を語るように好きな映画館を語る/ 大浦奈都子(シネマスコーレ)と山口雅(映…

eigakan_hanashi

#好きな映画を語るように好きな映画館を語る/ 大浦奈都子(シネマスコーレ)と山口雅(映画ライター)の往復書簡/ 日常会話のひとつに、「好きな映画は?」(困る)があるように、「好きな映画館は?」も加えてみてはいかがでしょうか。 毎週月曜日 なるべく18時更新

最近の記事

往復書簡・映画館の話をしよう「映画館と街」③(山口雅)

「映画館と街」、とても考えがいがあるお題ですね。 大浦さんは「シネマスコーレは街とつながっている印象が薄い」と考えていたんですね。意外でした。私の中では「シネマスコーレと街」というイメージは、これ以上ないほどしっかり存在していたんです。個性ある街の、個性ある映画館。「名古屋と言えばシネマスコーレ」と考える遠方のファンもいるんじゃないかな。 でも大浦さんは風景としての街ではなく、街という機能の中にある映画館について考えていたんですね! そういうことか。理解不足でした。 映画

    • 往復書簡・映画館の話をしよう「映画館と街」②(大浦奈都子)

      山口さん、「映画館と街」について、シネマスコーレ周辺の変わりゆく景色について書いていただきありがとうございました。あの頃を思い出して、じんわり、しんみりしながら読みました。 バトミントンおじさんたち、懐かしいなぁ。あの頃はやれやれ、と思って見ていたけれど、あの雑然さを含め、街がおおらかだったのだと思います。 実は「映画館と街」というテーマにしたのは、“シネマスコーレは「街」との関わりが薄いなぁ、”と最近考えていたからなのです。だから山口さんが“「街の風景」をとても色濃く感

      • 往復書簡・映画館の話をしよう「映画館と街」①(山口雅)

        大浦さんの「好きな席」のお話、興味深く読みました。 2人きりの場内で最前列の隣り合わせ鑑賞という話にビックリしました。はたから見るとあまりに不思議な光景ですが、その席へのこだわりがそれ以上にあるということですよね。真似できません。すごい。 さて、「映画館と街」というお題、ありがとうございます。 映画館によく行く人なら「映画の前後の定番コース」というのがみんなあるのではないでしょうか。映画館で映画を見るという行為は体験なので、「街」とは切り離せないものですよね。むしろ映画の

        • 往復書簡・映画館の話をしよう「好きな席はどこですか?」③(大浦奈都子)

          山口さん、お返事ありがとうございます。 スクリーンとの距離について、心躍りながら拝読しました。 前の方の席で映画の世界観に浸りながらも、3列目あたり、端っこ寄りで逃げる隙を用意しておく戦法!なるほど、そうか、そういえば最前列って少し怖い印象があるなぁ。 ごくたまに、シネコンのどでかいスクリーンの、もはや真下にあるような最前列に座るツワモノを見かけます。いったいどんな迫力なんだろう・・・よく映画館で映画を見ることを「映画を浴びる」なんて言い方をしますが、最前列だとそのまま飲

        往復書簡・映画館の話をしよう「映画館と街」③(山口雅)

          往復書簡・映画館の話をしよう「好きな席はどこですか?」②(山口雅)

          大浦さんの「好きな席」、お返事ありがとうございました。 私も肩こりは酷い方ですが、それが映画を観ることにも関係するとは思ってもみませんでした。映画は座ってるだけなのにね。私もアンメルツ(ストロング)買おう。 私が前回「椅子に固定されたい」と言ったのは逆の意味です。私もじっとしてるのが苦手で落ち着きがないから、いっそ椅子に縛ってもらいたいくらいだという意味でした。映画館では基本、いつも姿勢が悪いです。 昔はよく靴を脱ぎ、椅子の上でひざを抱えた体操座りで映画を観てました。人が

          往復書簡・映画館の話をしよう「好きな席はどこですか?」②(山口雅)

          映画館の話をしよう・往復書簡「好きな席はどこですか?」①(大浦奈都子)

          山口さん、お返事ありがとうございました。 わたしの思い至ったことに対して、深く広く言語化してくださって、激しく頷くことばかりでした。 そして前回の山口さんのお手紙、たくさんの方に読んでいただけて驚き&嬉しかったですね。広めてくださった方々、ありがとうございます! そうそう、今年卒業した元スコーレスタッフの新社会人の子が、職場の上司と映画館の話をしてくれたんですって。上司の方は、映画館が入替制ではない時代の話をしたのだとか。くうぅぅぅ! まさに、これを読んだ誰かが映画館の

          映画館の話をしよう・往復書簡「好きな席はどこですか?」①(大浦奈都子)

          往復書簡・映画館の話をしよう「なぜ映画館が好きなのか?」③(山口雅)

          大浦さん、お返事ありがとうございます。 お返事って嬉しいものですね。ワクワクしながら読みました。 「映画館で自分が世界の一員であると無意識に実感する」という話、興味深いですねえ。そうか。そうなのか。お返事を読み、私もまた映画館が好きな理由を改めて考えてみています。 映画館って当然ながら「映画を最適に観るための専用施設」ですよね。 映画に没入するために、あらゆる配慮がなされている場所。 強制的に電気を消され、スマホを取り上げられ、静寂を強いられて、2時間も3時間もじっとして

          往復書簡・映画館の話をしよう「なぜ映画館が好きなのか?」③(山口雅)

          往復書簡・映画館の話をしよう「なぜ映画館が好きなのか?」②(大浦奈都子)

          山口さん、こんにちは。 そしてこれを読んでくださっている皆さん、はじめまして。 名古屋駅西にある小さな映画館、シネマスコーレで働いている大浦奈都子と申します。 昨年ふと「みんな、好きな映画の話はするけれど、好きな映画館の話はあまりしないよなぁ。」と考えるようになりました。 「好きな映画を語るように、好きな映画館を語る」という活動(?)をはじめたい。そんな提案に乗ってくれた山口さんと、noteでおしゃべりがはじまりました。 どうぞよろしくお願いいたします。 ということで

          往復書簡・映画館の話をしよう「なぜ映画館が好きなのか?」②(大浦奈都子)

          往復書簡・映画館の話をしよう「なぜ映画館が好きなのか?」①(山口雅)

          名古屋のミニシアター・シネマスコーレの大浦奈都子さんと、映画館についてのおしゃべりを始めます。 「映画の話をするように、映画館の話をもっとしたい」と、ある日大浦さんが言い出しました。 「まったくだ」と全面賛成でさっそく始めてみたのがこのnoteです。往復書簡という形で、そのやり取りを公開してみることにしました。 お手紙交換、懐かしいです。子どもの頃、よく友達とやりました。近所の民家の塀の隙間に手紙を置いて、翌日ワクワクしながら見に行くと返事が置かれていました。今ならLINEで

          往復書簡・映画館の話をしよう「なぜ映画館が好きなのか?」①(山口雅)