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映画館の話をしよう・往復書簡「好きな席はどこですか?」①(大浦奈都子)

山口さん、お返事ありがとうございました。

わたしの思い至ったことに対して、深く広く言語化してくださって、激しく頷くことばかりでした。
そして前回の山口さんのお手紙、たくさんの方に読んでいただけて驚き&嬉しかったですね。広めてくださった方々、ありがとうございます!

そうそう、今年卒業した元スコーレスタッフの新社会人の子が、職場の上司と映画館の話をしてくれたんですって。上司の方は、映画館が入替制ではない時代の話をしたのだとか。くうぅぅぅ!

まさに、これを読んだ誰かが映画館の話をしてくれたらなぁと思い、「好きな映画を語るように好きな映画館を語る」活動を始めたのです。ぜひ、皆さんも「好きな映画は?」とか「最近観た映画は?」が話題に上がるように、映画館の話も仲間入りしていただけたらうれしいです。

さてさて、今回いただいたお題「好きな席はどこですか?」。

わたしが好きな席は「前方の端っこ寄り」です。
理由は単純に。周りに人が少ないからです。

わたし、映画中にすっごく動いてしまうのですよ。
とにかく肩凝りがひどくて、ゴリゴリ鳴らしちゃう人間ですし、姿勢を直して椅子をギーギー鳴らしてしまうことも。2時間じっと座っていることはどんなに良い椅子でもなかなかの苦行です。
ですから前回山口さんが「なんなら手足を椅子にくくり付けて、まぶたを開いてペンチで固定されたい。」と書いていて驚愕しました(笑)
そういう方もいらっしゃるのですねぇ。

でも考えてみれば、シネマスコーレの映写室から場内を覗くと、皆さんじっっっとスクリーンを見つめて動かないんです。以前お客さんに「ここのお客さんは全然動かないねぇ」なんて言われたことがありました。1日に3〜4本見てくださることもあるのに!体が凝らない特殊な訓練とか、受けてます?

わたしはポケットの中にアンメルツ(ストロング)を常備して、痛くなってきたらささっと塗ります。たまに湿布も貼って映画館へと挑みます。匂い、、大丈夫か、、?

ということで、周りの人に迷惑をかけたくない!というのがいちばんの理由でございます。大抵の場合は、前方の端っこよりがよく空いていますから、その辺りを選ぶようになりました。

映画館に行くことはわたしにとって休日のご褒美。だけど肩凝り人間にとっては、毎度戦いでもあるのです。いつしか、肩凝りを忘れて集中した映画が自分にとっての「いい映画」になっていたんだなぁ、とこれを書いていて気づきました。映画に没入して思考がスクリーンに吸い寄せられていく体験を、いつも求めているように思います。

あ、でも3年ほど前からでしょうか、後方の席を選んで寂しい気持ちになることがありまして。広い場内、スクリーンとの距離がありすぎて、なんだか映画そのものを遠くに感じてしまったのです。わたしとスクリーンの距離は、少し見上げて、視界が映画でいっぱいになる程度が丁度良いみたいです。スクリーンは見上げていたい。

なんだか今回は肩凝りの話ばかりになってしまいました、、山口さんは、スクリーンとの距離感について、何か思うことはありますか?

お返事お待ちしております!


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