けっこうやりがち、目標達成の落とし穴~僕の失敗実録

生徒にもよく話すことなのですが、

目標を設定し、
その実現のために努力しているとき、
一つの大きな落とし穴があります。

その落とし穴にハマっていることは
第3者的立場で見ていると、
一目瞭然で、
「それ違うよ、間抜けだなー」と思うのですが、
当事者は真剣に、まっすぐに、
落とし穴にハマってます。

どんな落とし穴か?

それは、

手段がいつの間にか、
目的になってしまうこと

です。

ゴールは、
ゴールインすることに価値があるのに、
方法論に固執してしまって、
あらかじめ、予定した手段をゴールと勘違いしてしまうと、これはもうズレにズレてしまいます。

一例を挙げると、
これはよく生徒に話す僕の失敗談なのですが、
「心身ともに健康になること」
「常に、脳を冴えた状態にすること」
を目的に、健康関連、脳科学系の本を読み漁り、
「少食」「よく噛む」ことを手段にしたことがありました。

少食って代謝の改善に効果があるのです。
カロリーを制限することで、
体内のエネルギー効率が高まり、
病気の予防はもちろん、
「第2の脳」である胃腸の負担も減らすので、
頭の回転もよくなっていく、
という話を、本で読んで、
興味をもったんですね。

また、
よく噛むことは、
血流改善をうながし、
脳に対する、
酸素や栄養の供給量を増やすから、
集中力や記憶力が高まるし、
頭が研ぎ澄まされた状態になる。
そんな事例がたくさん、
紹介されていて、
「これだ!」「これしかない!!」と
思ったんです。

そこで、
30代中盤でしたかね、
「食事を1日2回、一口ごとに30回咀嚼する」
という目標設定をしました。

これが、
もう苦行そのものでした(苦行)。

たとえば、
白米を口に運んだら、
そのたびに30回数えるんですね、
味もへったくれもない。

味わうことよりも、
咀嚼回数を数えることに意識が向くので、
食事の満足感が極端に減りました。

なおかつ、食事回数まで減らしたので、
活力がでません。

たしかに一時的に頭が研ぎ澄まされる感覚を
得ることができましたが、
1週間と経たないうちに、
「常時、元気が出ない」に陥りました。

でも、僕の中で、
「食事を1日2回、一口ごとに30回咀嚼する」
は目標にすり替わっていますから・・・。

ただただストイックに、
それを継続していきました。

継続は力なり。
あきらめなれば、道は拓ける
あるとき、変異点を通過したら、一気に楽になる。

そう自分を鼓舞しながら、
みるみる痩せて、
どんどんバイタリティーの落ちていく
自分の姿を見るに見かねて、
さすがに「もうやめなさい。バカなの?あなたは?」という妻のストップがかかり、
めでたく難行苦行をやめる決断ができました。

あれ、オレの本当の目的ってなんだっけ??

「心身ともに健康になること」
「常に、脳を冴えた状態にすること」

だったよな?

それなのに、
みるみる痩せて、
どんどんバイタリティーが落ちていって・・・、

本来のゴールから外れていっているのに、
手段が目的化しているから、
その愚かさ加減に本人は気付けないわけです。

もちろん、少食かつ咀嚼する方法で
脳を活性化させる人もいるのでしょうが、
その向き不向きは個性が大きく関わっています。
少なくとも食べ盛りの30代の僕には、
ミスマッチな手法だったということです。

これ、わかりやすい失敗例だから、
生徒たちに話すと笑ってくれますけど、
当人だけでやっていると、
本当に気がつきにくいです。
だから、コーチ、指導者って必要なんですよね。

「お前、それズレているよ」

その一言だけでいい、
修正するきっかけを与えてくれる人が
そばにいることは絶対に必要です。

手段が目的化して
おかしな方向に進むことは
世の中を見渡すとごまんと事例があります。

最近、話題の
ブラック校則・変な校則もその一例ですよね。

男子のツーブロック(横の刈り上げ)禁止
女子はツインテールのみ認める

↑ ↑
この目的はなんでしょう?
ちゃんと教師、生徒、保護者で
理念を共有できているでしょうか?

おかしな方向に進んでいるとき、
思考停止して、
とりあえず従う風潮は危険です。

「赤信号 みんなで渡れば怖くない」
という標語がありますが、

「ルールを守ることは善」

という思考も、
ルールそのものが怪しいケースも多々ありますから、一歩間違えるとかなり危険です。

有名な話ですが、

飛行機が予定通りの航路を飛ぶ確率

をご存知ですか?

答えは0%

予定通りなんてないのです。

だから、
私たちは、手段、方法については
絶えずフレキシブルに変化させ、
成功パターン、
失敗パターンの
確率の精度を高めていく必要があるのです。

昨日うまくいったことが
今日うまくいくとは限らない。

でも、
ゴールそのものは、ブレない。
目指すところは絶対に変えない。

この考え方が、最近気に入っています。

生徒との関わり方、
教え方も、
目的さえ見失わなければ、
(語弊のある言い方かもしれませんが)
なんだってアリなのです。

常識を身軽に飛び越えていきたいですね。
最も大切にしたいのは「遊び心」です。

読み返して
とっ散らかった文章になってしまいました。
成績処理で疲れているのかもしれません(苦笑)

先生のみなさん、
この時期、忙しいですが頑張りましょう!

最後までお読みいただきありがとうございました。
これを読んでくださったあなたの少しでもお役に立てたら嬉しいです。

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