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丸亀製麺のうどーなつはなぜ「おいしい」のか科学的に分析してみた

丸亀製麺が2024年6月25日に発売した「丸亀うどーなつ」をあなたはもう食べただろうか?

5個入りで300円のシンプルな「丸亀うどーなつ」は想像の何倍ももちもちしていて、とにかくおいしい。

おいしいおいしいと思っていたら、なんと発売6日で100万食を突破したというからおどろいた。

たった6日の間に東京都民の14人に1人は食べている。

なぜうどーなつはおいしいのか。

そこには科学的な理由があった。


「丸亀うどーなつ」とは?


「丸亀うどーなつ」は、原材料の30%がうどんでできている。

原材料はこれでもかというぐらいシンプルで、うどんをまるめて揚げたもの。

・うどん
・白だし
・製菓用ミックス粉
・植物油脂

うどん屋さんのうどんは、こだわりのかたまりだ。

シンプルだからごまかせない。

原材料のうどんをさらに因数分解してみると…さらにシンプルだからあなどれない。

・小麦(国産100%)
・水
・塩

丸亀製麺のうどんの原材料は、小麦、水、そして塩。それだけです。厳選した素材を使用し、シンプルで上質なおいしさを追求しています。特にうどんのおいしさの決め手となる小麦は、香り豊かな100%国産小麦のみを使用。

引用:うどんへのこだわり|丸亀製麺

「それだけです。」という公式サイトの一文がかっこいい。

多くは語らぬプロの意地を感じるのは、わたしだけではないはずだ。

深いうま味の理由


「小麦(国産100%)」の正体は、北海道産の「きたほなみ」

丸亀製麺は「きたほなみ」という北海道産の小麦粉のみを使っています。この品種は国産でありながら、オーストラリア産の小麦に匹敵する新品種だと言われています。小麦の香りと甘みも強く、麺にピッタリなのです。

引用:驚愕「讃岐うどん小麦ほぼ豪州産、丸亀製麺の創業は焼き鳥屋」

麺業界では、オーストラリア産の小麦が人気だ。

生産量が多く、流通規模も大きく、品質管理レベルも高い。だから、低コストでおいしい麺がつくれる。

日本産の小麦はうどん作りには向かないというのが一般的な意見。ダマができやすかったり、麺の色が黄色っぽくなってしまうと言う。

そんな業界ルールはガン無視なのが、丸亀製麺のすごいところ。

国産の小麦の中でもうどん向きの品種である北海道の「きたほなみ」をチョイスして、ずっと使い続けている。

オーストラリア産に負けずとも劣らない基本スペックはもちろん、さらに白くて美しいうどんが作りやすいというデータがある。

引用:売れる小麦に向けた新技術|農林水産省

***

「丸亀うどーなつ」のもう一つの特徴と言えば、だしのうま味。

丸亀製麺の白だしには、かつて幕府への献上品だった「函館真昆布」が使用されている。

Youtubeで「昆布の旨みがなければ、丸亀製麺のうどんが成り立たない」と昆布へのこだわりを紹介しているから、ぜひみてみてほしい。

もちもち食感の理由


「丸亀うどーなつ」を食べるとびっくりするのは、もちもちした食感だ。

はじめて食べた時はミスタードーナツの「ポン・デ・リング」と同じタピオカ粉が入っているのではと疑った。

でも、ちがう。

あのもちもち食感は、手打ちうどんだから出せるコシ。

手打ちうどんと機械製うどんはでんぷん粒や気泡の入り方が異なり、手打ちうどんのほうがより、もちもちとした食感とコシを作りやすい。

・手打ちうどんのほうが機械製うどんより、外側のでんぷん粒が丸く大きい
・機械製うどんのほうが手打ちうどんより、外側の気泡が大きい

参考:機械製うどんと手打ちうどんの違いについて
参考:機械製うどんと手打ちうどんの違いについて

写真を比べてみると、たしかに手打ちうどんのほうが表面がまるっこい。

なんとなくやさしい口当たりを想像させる見た目だ。

「丸亀うどーなつ」と「ポン・デ・リング」はなにが違うのか?


「丸亀うどーなつ」と「ポン・デ・リング」は、どちらも「もちもち食感」がウリだ。

どっちがおすすめかと問われれば、うーん、毎日交互に違うほうをおすすめしちゃいそうなほど、甲乙はつけがたい。

ただ、もしあなたが体に気を使っている人ならば、やっぱり「丸亀うどーなつ」をおすすめするような気がする。

その理由は、栄養成分だ。

丸亀うどーなつの主な材料→小麦粉
ポン・デ・リングの主な材料→タピオカでんぷん&小麦粉

タピオカでんぷんはほとんど糖質。

ビタミン、ミネラルはあまり入っていない。

【タピオカでんぷん】
熱量:354kcal
たんぱく質:0.1 g
脂質:0.2g
糖質:85.3g
ビタミンB1:0g
ビタミンB2:0g
カリウム:48mg
カルシウム:28mg
マグネシウム:5mg

引用:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

一方、小麦粉はもう少し懐が深い。

たんぱく質、ビタミン、ミネラルも多少はとれる。

【小麦粉】
熱量:349kcal
たんぱく質:8.3 g
脂質:1.5g
糖質:75.8g
ビタミンB1:0.11g
ビタミンB2:0.03g
カリウム:110mg
カルシウム:20mg
マグネシウム:12mg

引用:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

ポン・デ・リングがもちもちした「糖質(おやつ)」だとしたら、丸亀うどーなつはもちもちした「食事」だ。

気休め程度だと言われればごもっともだが、ちゃんと食事をしている感が多少は出る。

ドーナツへの罪悪感が大きくて食べられないというあなた。

丸亀うどーなつは、あなたのためにある。



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