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株価が暴落しても投資を続けるためのたった1つのコツ

つい先日、こんなニュースを見た。

株価暴落で新NISAを始めた人たちの損切りが続出しているとのこと。

3月の下旬に40,000円代を超えた日経平均株価は、ここ1か月で3000円ほど下落。

そりゃ株価は、上がれば下がる。

よく考えればあたりまえなのだが、新NISAをきっかけに株式投資をはじめた初心者にとっては、寝耳に水…なのかもしれない。


投資は3つの選択肢からできている


投資は3つの選択肢からできている。

➀売る
➁買う
➂なにもしない

株式や投資信託を一度手に入れたら、そのあとは「売る」か、「(さらに)買う」かを考える。

どちらも違うなら「なにもしない」。

ものごとはなんでもシンプルにしたほうがいい。

複雑であればあるほど、人の脳みそは処理に労力がかかる。

そして、時に、自分でもよくわからない、不思議な選択をしてしまう。

3つの選択肢を選ぶための判断基準


投資の3つの選択肢から、どれを選ぶか。

判断基準は、大きくわけると2つある。

➀将来、買った金額よりも価値が「高く」なると思う時
→何もしないOR買う

➁将来、買った金額よりも価値が「低く」なると思う時
→売る

「何もしない」と「買う」のどちらを選ぶかは、信じる気持ちの割合次第。

信じる気持ちが100%の場合は、「買う」。

信じる気持ちが99%以下の場合は、「なにもしない」。

この判断が難しい理由は、「将来はいつなのか?」という点が曖昧だからだ。

自分にとっての「今でしょ!」はいつなのか?


東進ハイスクールの講師だった林修氏が、自身の授業の中で使った生徒を鼓舞する言葉、「今でしょ!」。

投資においては、必ずしも「今現在」がすべてではない。

むしろ、「いつ」までに「いくら」作るのかという、「将来のある地点」を意識して投資をしたほうが、うまくいく。

わたしは、この「将来のある地点」を「10年後」に設定している。

40代のわたしよりも時間がある20代の人なら、10年後は近すぎるだろうし、5年後にFIREする予定の人は、10年後に設定しても意味がない。

「将来のある地点」は、人によって大きく違うのだ。

でも、この時間軸を意識することはとても重要。

「将来のある地点」を意識できないと、人は安易に「売る」判断をしてしまう。

スタンフォード大学のマシュマロ実験が教えてくれたこと


1970年代にスタンフォード大学で行われた、通称「マシュマロ実験」をご存じだろうか?

「将来のある地点」を意識できない人は、利益を得にくいことを示した研究のひとつだ。

マシュマロ実験の概要は、以下のとおり。

➀4歳の子ども186人を1人ずつ部屋に呼ぶ
➁子供たちにマシュマロ1個与え、「15分間、マシュマロを食べるのをがまんしたら、マシュマロをもう1つあげる」と伝える
➂2個目のマシュマロを手に入れた子どもとそれ以外の子どもを分け、その後、追跡調査する
➃2個目のマシュマロを手に入れた子どもは、将来、大学進学適性試験(SAT)の点数が高いことが報告される

2個目のマシュマロを手に入れた子どもは、「将来のある地点(=2個目のマシュマロを手に入れる時)」を意識できた子ども。

一方、マシュマロを食べてしまって、2個目のマシュマロを手に入れることができなかった子どもは、「将来のある地点」を意識できなかった子ども。

15分後の将来を想像し、今の自分を律することができる子どもは、社会的に成功する。

でも、本当にそうだろうか?

自分を信じられない人が待てない理由


実は、このマシュマロ実験を懐疑的に思う研究者は、とても多かった。

そして、2018年、もう一度、子どもの経済的な背景を考慮して、同じ実験が行われることになる。

参考:Revisiting the Marshmallow Test: A Conceptual Replication Investigating Links Between Early Delay of Gratification and Later Outcomes

2度目の実験でわかったことは、以下のとおり。

➀貧しい家庭の子どもよりも裕福な家庭の子どものほうが、2個目のマシュマロを獲得できる可能性が高い
➁その理由は、裕福な家庭の子どもは「2個目のマシュマロがもらえる」と信じられるから。
(貧しい家庭の子どもは、今日食べ物があっても明日はないかもしれないと考え、約束が破られる可能性も考える)

大事なことは、「将来のある地点」を意識するだけではない。

意識するだけでよいのであれば、子どもたちはみな「2個目のマシュマロがもらえる15分後」を意識していた。

大事なのは、「将来のある地点」を意識し、信じられるかどうか。

信じられない人は、信じられないからこそ、待てない。

待てないからこそ、すぐに利確したがる。

でも、貧しい家庭に生まれた人、安心してほしい。

わたしも貧しい家庭に生まれた元貧困女子であるが、ちゃんと自分の力で資産1億円までは、作ることができている。

自身を信じる気持ちは、裕福な家庭に生まれると自然に手に入っている人が多いのは事実。

でも、貧しい家庭に生まれてもちゃんと努力で手に入ると、わたしは確信している。

株価が暴落しても投資を続けるためのたった1つのコツ


わたしには、特殊な投資スキルはない。

それでも約15年で1億円の資産を作ることができたのは、株を持ち続ける握力が強かったからだ。

もちろん、運が良かったのも大きい。

握力を鍛えるためには、自らの目と耳で納得がいくまで調べ、「将来のある地点」まで持ち続けられる金融商品を見つけるほかない。

誰かにちょっとすすめられただけのよく知らない金融商品を買ってしまえば、暴落時に売りたくなるのはあたりまえ。

わたしは特に、この「ちょっとすすめられただけで、自分の大事なお金を差し出す」という能力が格段に低く、それほど気前がよくないのが、たぶんよかった。

なにも、個別株にこだわらなくていい。

自分の決断が信じられないなら、インデックス連動型の投資信託を選べばいい。

インデックス投資は、推移を見れば今後の動きを予想しやすく、また、分散されているという意味で、個別株より初心者向きだ。

かくいう私も持っている投資信託のほとんどは、インデックス。

これまでのインデックス指数の動きを調べて、「将来のある地点」まで持ち続けた時の価値が今より「高く」なると100%信じることができたら買う。

それだけ。

それだけ愚直にやりつづければ、資産は1億円まで増える。

株価が暴落しても投資を続けるためのたった1つのコツ。

それは、自分の決断を信じられる銘柄を購入すること。

自分の決断を信じられるまで、自らの目と耳を使って、とにかく調べ続けること。

ただ、それだけ。



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