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生命保険業界の出世街道について

出世コースと呼ばれる部署の特徴は?

「あいつは出世コースに乗ったな」という言葉を職場で聞いたことはあるだろうか?

翻訳すると、あいつは順調に成果を上げて、会社の収益の柱になる部署に異動になったということだ。

たとえば営業分野だと地域によって「毎年これぐらいの売上が上がるだろう」という予測があるわけだが、「例年の150%の売上を叩き出す」など目に見えた成果を上げると、注目が集まる。

このとき、標準売上が1億のところで150%の成果を出すと1億の5000万だが、例年1000万売り上げるところだと150%は1500万になる。

グロスの数字は大きい方が会社に対する影響は大きく、評価もされやすい。

出世に必要な要素とは、「会社の求める成果を、他の人間ができない水準で達成する」ことだ。

そのため、毎年の予測成果が大きい部署を任されるということは、出世しやすい(=出世コース)ということになる。

出世コースというのは会社業績への影響度によって決まるのである。

海外部門と資産運用部門

「英語でシステムの設計書を書けば、人手不足も関係ないのでは?」

最近指摘されて内心「ゲゲッ!」となった言葉だ。

確かにぐうの音も出ないほどの正論で、我々が英語で要件定義書を書くことができれば、候補となる開発会社はいきなり世界まで広がる。

時差やコミュニケーションの問題があるとはいえ、交渉力は「代替となる選択肢がどれだけあるか」に左右される。長年の付き合いがある国内のIT技術者に淘汰圧がかかり、開発品質の向上も見込める話だ。

国内で営業成績を上げた人間が成り上がるというのも未だ根強いが、生保事業の稼ぎ頭は既に海外や資産運用部門に移っており、海外や運用に強い人材が出世街道で存在感を増している。

会社の業績に大きく貢献している部署が影響力を持つようになり、そこから次期経営者候補が出るのは自然の摂理である。

英語が堪能な人たちからしたら、英語力向上に取り組まずに業務効率化が進まないと嘆く人間の姿は滑稽に映るのかもしれない。

海外人材と仕事をする機会が増えれば、円安の影響が人件費にモロに響くので、為替に対する意識は必然的に高まる。

海外のスーパーエンジニアの技術レベルも目の当たりにするだろう。"お手本"のレベルが上がり、競争への圧力が高まれば脱落者は増えるかもしれないが組織のレベルはアップする。

人材育成の観点からしたらいいことづくめなので、どこかのタイミングでカラッと方針が変わる可能性が高い。

IT分野の英語学習を進めておかないと、悲惨な40,50代になるかもしれない。

漠然と英会話教室に通っても身につく気が全くしない。

翻訳サービスや外注を活用してとにかく成果物を作り、プロやAIの動きを見て盗みながら自分でできる範囲を広げてく(=取り分を増やす)アプローチでいくかな。

花形部門に配属されなかったからといって腐る必要はない

私の仕事は事務システム企画。ガチガチの国内事業向きの仕事で、会社の売上に直接の貢献はしづらい。

ハッキリいって社内での発言権が強い部署ではない。じゃあキャリアに絶望するしかないかというと、そんな単純な話でもない。

組織には「権利と責任の大きさは比例する」という法則がある。

主流でないということは、業績に対するプレッシャーが花形部署よりも和らぐということだ。

その分、使える予算は少なくなるかもしれないが、金のかからない範囲であれば新しい試みをしやすいというメリットがある。

試したいアイディアがいろいろある人間にとっては楽しい環境である。

「転職も視野に入れた場合のキャリア展開はどうなるか?」についてはこちら。

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