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私の集客失敗談と学生時代力を入れたこと

大学生時代、本が好きだった私は仲間とよく勉強会を開催していた。

1冊の本を分担し、自分の担当部分の書いてあるところをまとめて発表する輪読。自分の好きなテーマを調べてプレゼンする発表会。同じく勉強好きな人たちと意見を交わすセッション。

社会人と比べればスケールは小さいが、勉強会の運営は「組織的に何かを決断する」経験を私にもたらしてくれた。

しかし、手痛い失敗もある。

大学内のアカデミックサークル合同イベントを企画した時のことだ。ノリで「100人ぐらい集まるだろ」と予想して会場を予約したが、結果は40名ほどの参加。

宣伝はイベント開催直前に必死になってやり始めていたし、人数予測も全然できていなかった。負けるべくして負けた企画だ。

赤字を出しまくり、私を含めた運営メンバーは補填のためのお金を払うことに。私はイベント後に運営メンバーに自分の責任だと頭を下げた。

辛い現実から逃げずに向き合ったのが評価されたのか、このエピソードを話した時の就活面接はほぼ通過した。

とはいえ、明らかにしくじりである。もしタイムスリップして"強くてニューゲーム"ができるならばどうするだろうか。

大人になった今の私なら「100人集めて最終的に何を達成したいの?」「ひとつ前のイベントが10人しか集まってないんだから(しかもそのうち6人は身内)、今までにない打ち手を出さないとダメだよね」とツッコミを入れる。

例えば「リモート授業の普及で部員が減り、新入部員を昨年の倍にして部費収入を増やさないとイベント維持ができない」ならば、単純計算で「働きかける人数を昨年の倍に増やさないとダメだ」となる。

そこで弾き出された人数がイベント出席者100人であれば、今度は具体策の検討に移れる。

働きかける人数を増やすならば、募集を早めにスタートする、SNSでいいねを押す数を増やす、チラシ配りの頻度を増やす等々、とにかく思いつく方法を織り交ぜながら展開すればいい。

金のかからない施策であればあらゆる手段を尽くすべきだ。

集客人数の予測精度をより高めるために、働きかけた人数(ビラだったらはけた枚数)や問い合わせが来た件数を記録に取り、動きが芳しくなければ追加施策を打つ。

数値予測を助けるため、予約を受け付けて名前と連絡先を取得してもよい。(個人情報管理は厳重にすること)

この場合、ビラを配ったフリをしてゴミ箱に捨てている人間は本当に害悪で、働きかけをした人数が正確に分からなくなり、票読みに応じた対応ができなくなる。

予約する会場の大きさもこの来場者数の予測値に連動しているため、イベントが赤字になるかどうかはここにかかっているといってよい。

一度でも赤字を出すと運営メンバーのモチベに甚大な影響を及ぼすため、組織やイベントの継続性にも響く。

ちなみに、イベントのアンケートを取るなら、「良い/悪い」の五段階評価みたいな項目設定はやめたほうがよいと思う。改善アクションの参考になりづらいからだ。

むしろ「お金や手間はかけたけど満足度に繋がるか怪しいもの」を質問項目にしたほうがよい。

例えばこんな感じ

今日のイベントでよかったと感じた事柄をお選びください(最大3つ)

司会進行
会場の飾り付け
観覧中の飲み物提供
観覧中のお菓子
懇親会の食事
懇親会の飲み物
その他(         )
今日のイベントでもっと改善してほしいと感じた事柄をお選びください(最大3つ)

司会進行
会場の飾り付け
観覧中の飲み物提供
観覧中のお菓子
懇親会の食事
懇親会の飲み物
その他(         )

回答次第では心が傷つく可能性もあるが、とにかく改善に繋がるヒントを得るための具体的な質問設定がポイントである。

学生時代にこれぐらいまで徹底して取り組めば、1次面接、2次面接ぐらいまでは喋ることに困らない筈だ。

ガクチカ(学生時代に力を入れたエピソード)をどうしようと悩んでいる就活生がいたら、私ならこうアドバイスするだろう。

天才にならなくていい。細部に心血を注げる人間になれ。

どうせサラリーマンなんて、大半が凡人なのだから。

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