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“優しくするとつけあがる”の原因と対処法を考える


私はこれまで、優しさについていくつか記事を書いてきました。

そんな中でまた個人的な経験から気づいたことがあるので、今回はそれをまとめます。

(というかたぶん、HSPやアダルトチルドレンにとって“優しさ”は永遠のテーマな気がします😓)

興味がある方は、どうぞ最後までお付き合いくださいませ🕊



さて、さっそく結論から書きますと、優しくするとなぜ相手がつけあがるのかというと…


その相手が、自分以外の誰かに幸せにしてもらおうとしているから


です。

優しくすると相手がつけあがる、というのはつまり、

よかれと思って相手に優しくすると、それが相手にとって当たり前になったり、横暴な態度を取ってくるようになる、ということです。

やがて気がつくと、いつの間にか相手から見下されたり、マウントを取られるようになってしまう。

とくにHSPさんやアダルトチルドレンの方は、あるあるな経験だと思います。(私自身、心当たりがおおいにあります)


なぜ優しくされるとつけあがるのか。

それは、その相手に優しくされることで幸せになりたいという依存的な傾向があるからです。

そして重要なのは、優しくする側にも、人に優しくして自分の価値を上げることで幸せになろうとする心理が隠れていることがあります。

要するに、

誰かに幸せにしてもらいたい依存的な人

誰かに優しくすることで幸せになりたい人

が、“優しくされるとつけあがる”の背景にあり、お互いがお互いの目的のために引き合っている現象が起きると言えます。


そしてまた、両者の共通点として重要なのが、

“自分では自分のことを幸せにできない”

と思っているということです。

表面的には両極端ですが、その根底では、自分自身は自分のことを幸せにできないと信じ込んでいるという部分で、両者は同じと言えます。




つい先日、母の誕生日がありました。

アダルトチルドレンの自覚があり、アラフォーにて絶賛反抗期中の私は、母に『おめでとう』をあえて言いませんでした。

その日のお昼になって、今日の夕食は自分が食べたいものを作りたいんだけど、と切り出すと、母は

「今日、私の誕生日なんだけど💢(私の誕生日なのにおめでとうも言わないし自分の食べたいもの作ろうとするの?ありえない)」

と、突然怒り始めました。※カッコ内は私の推察です。


なんてことない親子の会話かもしれません。付き合いたての恋人なら、『ごめんごめん』となるかもしれません。

ただ、私たちはただの娘と母です。夫婦でも恋人でもありません。

ここで私は、それまで何かと忖度したり空気を読んで母に優しくしてきた結果、母から横暴な態度を引き出してしまったことに気づきました。


自分で自分を幸せにできると思っているなら、娘から「誕生日おめでとう」と言われなくても気にはなりません。

おそらく、“自分は家族から大切にされていると実感したい”というのが母の心理だったかと思いますが、突然怒り出す行為は“毒親”だったころの名残とさえ思えます。


本来、誰からもおめでとうを言われなくても、自分がおめでとうを自分に言ってあげればいいのです。

そもそも、普段から“自分いじめ”ばかりして自分のことを愛してあげないと、その埋め合わせを他人に求めるようになってしまいます。

今回のことでわかったのは、

母は母で、自分が自分を幸せにできるという自信がなく、

私は私で、罪悪感や無価値感から人に優しくすることで自分を好きになりたいという気持ちがあり、

結果、共依存という形で引き合ってしまっていた、ということでした。

もっと言うと、母自身に問題があるというよりも、

私自身が、母に対して『自分を幸せにできると思っていない人』という認識をしていたので、その部分を引き出してしまったようにも感じます。



人から優しくされてつけあがる方も、

自分の許容範囲を超えてまで人に優しくしてしまう方も、

自分が自分を幸せにできるとは思っていない。だから、互いに依存し合う。

お互い、誰かを介してでないと幸せだと実感できない。

この偏った関係を、どうしたら断ち切れるのか。



最近の記事にも書きましたが、私たちは自分のことは自分で幸せにすることができます。

ただ、アダルトチルドレンの何が苦しいかと言うと、自分で自分のことを愛することが難しくなってしまうことです。

アダルトチルドレンの親も自己愛の問題を抱えていることが多く、お手本を知らないまま大人になってしまうのです。

自分を愛したくても、どうやって愛すればいいのかわからない。

自分が自分を幸せにできるとは、到底思えない。なぜなら、自分はいつも自分をいじめてくるのだから。


“自分を自分で愛する”というのは、本来それほど難しいことではありません。

“愛する”という言葉がどうしてもハードルが高いように感じられてしまいますが、実は私たちは常日頃から自分を愛する行為をしています。

例えば、

暑いなと思ったら扇風機をつける
床が汚いと思ったら掃除機をかける
肩が凝ったからストレッチをする
キュンキュンしたいから推し活をする

もっと言うと、お腹がすいたらおやつを食べる、眠いから昼寝をする、お腹を壊したらトイレに行く、など、

私たちは常に、自分の欲求を満たすことで自分を愛する行動を取っています。


私たちはどうしても、プラスなことよりもマイナスなことに目が行きがちです。

けれども、些細なことでも“プラス集め”をすると、実は自分は今まで自分をうんと愛してきたことに気づきます。



まとめると、

優しくするとつけあがる

の共依存関係から抜け出すには、

私って今日もこんなに私を幸せにしちゃった☆集めをする

が、一番の対処法です。


自分の心を常に満たすことができていれば、他人に対して必要以上に優しくしようとはしません。

きちんと余った分だけ“お裾分け”できるので、見返りを求めることもなく気持ちよく与えることができます。

また、優しくしてくれる人に対しても、“もっとよこしてよ”とさらにエスカレートして要求することもありません。


いつも優しさが空回りする
いつも人から舐められる
他人軸が手放せない

という方は、ぜひどんなささいなことでもいいので、

今日も私は私を幸せにしたわ~。私って控えめに言って最高じゃん☆

と、お布団の中で自画自賛する時間を作ってみてください。


ぜひ、必要以上に他人に優しくしようとする前に、あなたの世界をあなたの愛で満たしてあげてください。



ここまでお読みいただき、ありがとうございました🍀


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