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死して屍拾う者なし(ししてしかばねひろうものなし)

数多くのゾンビ映画が存在する中、ジム・ジャームッシュ監督が描いた「デッド・ドント・ダイ」が異色の作品である。

意外にも、この作品は賛否両論っつうか、不評の声が多い。

確かに今までのジム・ジャームッシュ監督の作風を考えると、異色というより畑違いのテーマが漂う。

それにしても出演陣が実に豪華だ!
ビル・マーレイ、アダム・ドライバー、クロエ・セヴィニー、ティルダ・スウィントン、トム・ウェイツ、イギー・ポップ、スティーヴ・ブシェミ、ダニー・クローヴァーセレーナ・ゴメスなど、どうすればこれだけの出演陣を揃えられるのかが不思議でならない!

わーお!

で、この作品を活字にすると単純につまらないと余計に酷評されるのが目に見えるので、主観で捉えたこの作品の醍醐味を簡素に伝えたい。

劇中では地球の軸に異変が起こり、怪奇現象が続くと説明されているが、これは疎い観客の目眩しであり、実際のところ監督が描きたかったのはこの作品以上の現代における批評だったのだろう。

時代が変化を遂げると、道具もまた変化を遂げる。
それに伴い人間に対し優しい環境となる。

ものが乏しい時代に比べ、今は物質的なものは当然ながら、生活においてもほぼ不自由のない環境が整っている。
そいでもって、いざ、環境が整った今を失い死と直面するとなると、必ずといっていいほど今を恋しく感じることだろう。

こういった事柄をゾンビに例え、いざ生き返ると生きていた時代を恋しく想い、さてはWi-Fiだの、いやはやニンテンドーのゲームだの、スマホやファッションや全て目に見える欲求しか求めない。

こういった視点をトム・ウェイツが演じた世捨て人ボブが実況する形で監督が語りたかったことを代弁するのだ。

当たり前だが、死んでしまったら生前に残した財産を持ち帰ることはできない。
これらを惜しむかのようなことをシニカルでコメディに落とし込んだ作品がこの映画である♪

イギー・ポップまで…

面白いことに、警察官三人が揃って眼鏡姿っつう点も監督の意図が込められていると思った♪

そしてゾンビ映画特有の頭を切り落とせば大丈夫!という部分も個人的に笑えた🤣

これらを参考にすることなく、自身の視点で鑑賞して頂けるとより楽しめると思う🙃

改めて言うと、これはコメディ作品である。
シリアスだと捉えると誤解を招き酷評となるのだろう。
だって、さあ、ジム・ジャームッシュ監督だぜ?!

てな具合で、現代人には理解できない昭和のテレビドラマで「大江戸捜査網」という作品の台詞の中に刺さるものがあるので紹介したい。

「死して屍拾う者なし…」
「…ししてしかばねひろうものなし」

誰だって自身の遺体を拾うことは不可能だ。
=ゾンビって解釈をしたボキなのであ〜る😉

きゃっ☆


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