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世界観に天晴れ!

改めまして、明けましたよおめでとさん♪
で、今年の抱負は個人的に去年に比べ『もう一歩前に』を心掛けようと考えております。
具体的に説明しますと、より開き直ると申し上げましょうか。
要するに他人の尻目を気にせず、揺るがない意志を高め貫く精神を押し出そうといった願掛けであります。

初っ端から気難しい話題であるとボキの単細胞が変な方向へと蠢くのでこの辺にしておくとして、今回は子供の頃に憧れたロボットを題材にした作品に着目したい。

日本が誇るマンガの世界観は、あらゆる国から賞賛されている事はご存知だろう。
特にマジンガーZやガンダムといったロボットが活躍するアニメは日本特有の文化だと思う。

実際、あらゆる国に輸出され賞賛されている。
ハリウッドではスティーヴン・スピルバーグ制作で「トランスフォーマー」が実写版として映画化されている。

わーお!

考えてみれば、ロボットを題材にしたアニメは日本が唯一の先進国かも知れない。
もっと洗練させた映画を紹介すると、鬼才ギレルモ・デル・トロ監督が2013年世に送り出した「パシフィック・リム」は最高傑作だとまたもや個人的に思うのだ。

何がすごいって、発想が面白い。
敵はローマ字でKAIJU(怪獣)。
KAIJUをやっつける巨大ロボットを操るには二人がペアとなり、意識を共有して力を共有する事で成り立つのだ。

簡単に説明すると二人三脚みたいなものかな。
またKAIJUの出現は偶然ではなく、KAIJUらが生存するには地球上の生物を抹殺し、新たに帝国を築く事が不可欠だった。

もっと昔を紐解くと、恐竜が絶滅し新たにホモサピエンスが反映する事となった。
そのホモサピエンスは他の種を良い様に扱い、地球上の秩序と資本を勝手に作り上げたのだ。
これらに警鐘を鳴らすべく存在がKAIJUだったのだろう。

またKAIJUはホモサピエンスと同様に共存を求めない。
力づくで地球を奪おうと試みる。
そこでホモサピエンスは知能を使い、力で補えない部分を道具として役立たせる。
その結晶がロボットなのだ。

こういった視線で物語を追うと結構楽しめた。
KAIJUの出現により、ホモサピエンスの生活が脅かされたと思いがちだが、そうではなく我が物顔で地球を独占したホモサピエンスにこそ罪を認める必要があるのではないか?

などとKAIJUは怒ったのかは知らないが、この作品を通して観て行くと大きく傾くのは間違いないのだ。

物語を云々と語るよりも、独自の視線でこの作品の意義を問う方がより楽しめる内容だと思う。

それにデレルモ監督が想いを寄せる日本に対する愛情はとてつもなく大きいと察した。
チグハグな関係でありながらも、二人の博士ニュートンとハーマンの関係は黒澤明 監督作品「隠し砦の三悪人」に出てくる太平と又七に似ている。
他にもマコを演じた菊地凛子は随所に日本語で台詞を云う。

またマコは復讐心が強いあまり、個人競技は強いのだが、ペアとしての競技には不釣り合いだったりする。
だがKAIJUは進化を遂げ、ホモサピエンスには太刀打ちできない場面に出くわすと、練習ではない本番で本領を破棄する必要に迫られる。
一度は負けるも、単純に起き上がるのではなく、意義を持って立ち上がる姿勢は往年の任侠映画を彷彿とさせる。

この様な世界観を捉えたギレルモ・デル.トロ監督に改めて大きな拍手を送りたい♪

日本の文化を丁寧に扱いつつ、独自の世界観で魅了した功績は無駄な言葉を必要とせず、ただ天晴れだと評価したい。

だが、他人に左右されるロボットだけにはなりたかねえなぁ。

クラフト・チーズは美味しいが、Kraftwerkは人を選ぶから要注意だ。

なんのこっちゃ

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