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大義はだれのために…

毎度、梲が上がらない能書きを垂れ流す輩のため息です。

で、軽く聞き流し、馬鹿は一人ではないと勘づいて頂けますと幸いであります。
要するにお利口さんではない落書きです。
これらを承知して頂ける方のみレッツ!郷ひろみ!である。

なんのこっちゃ…

それでは本題に移る。
人が人を捌く事はできないが、神が捌く事が懸命な答えなのだろうか。

何もここで大袈裟な質問を下す事など全く考えていない。
信仰心を抱く事は素晴らしい行いだと心の底から感じている。
それと同時に、秩序を乱されない為に発令された法律もまた素晴らしいシステムだと思う。
だが、物事を動かす際、神や法律を盾に人の心を無闇に操作する権利などどこにも存在しないし、してはならないと確信する。

で、今回は邦題『クリーンスキン』という作品を紹介したい。

舞台はイギリスのロンドンという事もあり、アメリカとは違い内容がとても暗く湿った感じが、島国でもある英国らしい仕上がりである。

因みに『クリーンスキン』を直訳すると、前科のないものを表現するらしい。
簡単なあらすじを説明すると、テロに愛する妻を殺されたユアンを演じるショーン・ビーンが復讐に燃え、テロ撲滅に勤しむエージェントを通して描かれている。

同時に、アッシュを演じるアブヒン・ガレヤが誠実な弁護士を目指す青年から、自爆テロリストと化す背景を描く切ない物語である。

アッシュが関わる事件に、ユアンはある人物の護衛となる。
護衛する相手のアタッシュケースには、大都市を木っ端微塵とさせる威力がある爆薬が積まれている。
ユアンは用意周到に迫る顔の見えぬ敵に対し常に警戒感を持ち続ける。
しかし、ユアンの思惑を大きく裏切り、護衛しなくてはならない相手を死なせ、自らも傷を負う羽目となる。

ユアン以外の同僚はその場で犠牲となり帰らぬ人となる。
そもそもユアンらに課せられた指令は極秘任務なだけに、犠牲者は非公開となる矛盾した課題でもある。

目的を果たせなかったユアンは上司から責められる。
そんな矢先、奪われた爆薬と思われる物を使い自爆テロが行われたのだ。

現実と向き合う必要に迫れたユアンと上司は、どの様な手段を使おうとテロリストを阻止する使命を受ける。
そこでユアンには上司からお墨付きのマークという部下が配属される。

ユアンに比べ、実年齢は若いにも関わらず射撃の腕は誰よりも長けていると上司から伝えられている。
それでもユアンはマークに対し半信半疑であった。
先ず受け入れる姿勢よりも、疑う所からはじめる性分は実務経験の中で過酷な環境である戦場で学んだからなのだろう。

舞台が変わりアッシュの6年前に物語が戻る。
この当時、アッシュは大学生であり、歴史的背景から見ても国を守る上で暴力は欠かせないといった持論を抱く。
講師からは反感を得たが、部外者である見慣れぬ説教師に手招きされる形でイスラムの思想を学ぶようになる。

やがてアッシュは、交際していた恋人がいたのだが、その恋人は酒が入ると人格も変わり時には手が付けられない状態となる。
こういった背景を踏まえアッシュは恋人と縁を切る事となる。

これらが交差し、説教師はアッシュを洗脳するかの如く、先進国で育つ者はいかに滑稽であるかを説明し、他国に支配される同士が次々と犠牲になる現状を正す必要があると告げる。
こういった事情が重なりアッシュは自ら自爆テロへと進む。

一方でユアンはテロを防ごうと上司から得た指示に従い大胆な行動もする。

テロに関与していたという情報に従い、ある男を尋問に掛けるのだが、結果的にテロとは全く関係のない人物を死なせてしまう。
このような誤った判断にユアンは心を痛める。

中盤に差し掛かり実態は一変する。
ユアンはアッシュの足取りに辿り着く。
だが、相棒であるべきマークが突如ユアンを襲うのだ。

片方で宗教が動き、もう片方で政治が傾く結果となる。

この作品では事実は問わない。
いや、問われてはならないといった方が適切な答えなのかも知れない。
むしろ事実が公になる事を恐る操る側の心理にこそ、この作品の醍醐味が埋もれていると個人的に確信する。

これ以上話してしまうとネタバレとなるので謹んで物申すが、上司役のシャーロット・ランプリングの冷静な表情を浮かべつつも、冷酷な視線でユアンと向き合うシーンが見どころだと残しておこうかな〜、っと♪

わーお!

それにしてもさぁ、大義や正義ってどこにあるのかしら?

きゃっ☆


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