SUPER OPEN STUDIO（S.O.S.）2022レポ inアトリエボイス
17年来の友人、アーティストの堀江和真さんにお声を掛けていただき、3年ぶりに全面再開となったアートイベント「SUPER OPEN STUDIO（S.O.S.）」へ。
そして同時に絵画・造形教室「アトリエくま」にもお邪魔してきました。
相模原市緑区の堀江さん宅で開かれているアートスクール「アトリエくま」は、所謂お堅い絵画教室とは違います。
画材となるのは、色鉛筆やアクリル絵の具はもちろんですが、蝋を垂らして固めた物体だったり、ボタンやクリップだったり、ビー玉、発泡スチロール、カラフルに染めた紙粘土を千切ったもの、なんだかよくわからないキラキラしたプラスチック片…etc手触りも大きさも固さもバラバラの、とりあえず手に取って「コレは…何だろう？」と、まじまじと観察したくなるようなものばかり。
手触りから得る様々な刺激は、子供にとってとても良い脳への刺激となる。そして、正解はなく、型に捉われない自由な発想を促す製作スタイルは、気付くと大人の方が夢中になっていたりする。（ハイ、私のことです）
ボンドなんて触ったの久しぶりだったなぁ。楽しい時間を、ありがとうございました。
堀江さんは相模原市を拠点に活動しているアーティストで、ポップでヘンテコなキャラクターや、落ちてる紙屑から何から画材にしてしまう自由な発想が持ち味。
個展にも何度か足を運んだこともあり、いつも楽しませていただいています。
マイペースに、何者にも媚びずに、発信し続けているその姿、変わらない姿に私はずっと刺激を受けてきました。
そんな堀江さんの所属するアトリエボイスも参加した「SUPER OPEN STUDIO（S.O.S.）」についての詳細も続けてレポします。
アートプロジェクト「SUPER OPEN STUDIO（S.O.S.）」
11/12、13、19、20の4日間開催された今回は、3年ぶりの全スタジオ一斉オープン。コロナ禍でオンライン開催が続いていたので、アーティストもアートファンも、久しぶりの全面開催に歓喜したことでしょう！
2013年から開催されている、相模原市と町田市・八王子市の一部エリアにあるアーティストのスタジオをオープンすることに主軸をおいた、このアート・プロジェクト。
倉庫や廃工場を改築した20軒を超える共同スタジオに所属する、100人を超えるアーティストが参加しています。
私は今回、「アトリエボイス」の見学へ。
相模原近郊には美術系大学が多く、卒業後も留まり活動を続けるアーティストは多いそう。堀江さんもそんな1人。
アトリエボイスは第1回目からプロジェクトに参加しているアトリエで、年齢も性別も様々な、色とりどりの個性が賑わっている。
そんなアトリエボイスの今回のテーマは、
「small good things」
日常に潜む、あまりに小さくて知覚できなかった何物かをふいに見つける。
そんな発見は毎日の観察から始まる。
視点を変えることで、当たり前の日常があっという間にアートになるんですよね。
実に堀江さんらしい…くしゃっと丸められた雑巾まで額に並べて展示されていてビックリしちゃったもの。
アーティスト達の、生活感溢れる制作空間。道具や、メモ書きや、制作途中の作品まで。なかなか目にすることの出来ない空間なのではないでしょうか。
完成された姿を吟味するのも良いけれど、こんな風な制作過程を楽しむ「アート巡り」もなかなか粋というか乙というか、うん、味わい深い。
直接お話を聞けたアーティスト「WATARI」さんの作品も、とても個性的。
不思議なグレーの、クラゲのような生き物。目がくりっとしていて愛らしい。
ステッカーとして、さりげない場所にペタペタ貼られている。この生き物、名前は「くにお」というらしい。
そしてこの姿は、数字の"1192"をデフォルメしたもの。
そう、鎌倉幕府だ！
…しかし、ワタリさん曰く、現在の教科書では鎌倉幕府が開かれた年度は1192年ではなくなっているらしい…！（衝撃！）
そんな、いずれ忘れ去られていくかもしれない「1192年」にスポットを当てて作られたのが「くにお」なのだそう。
こんな発想があるなんて！
視点を変えることで、当たり前の日常がアートに…
あらゆるアーティストの視点が面白い！
他にも20軒あまりの参加アトリエがあるのだが、バスツアーも用意されていたそう。
来年はバスツアーで行ってみたいな。アーティスト達の視点にどっぷり浸かって、自分では気付けないような脳の隅々まで刺激を貰って。
きっときっと、来年も無事に開催されますように！
写真はインスタにもたくさん載せています。
https://www.instagram.com/p/ClQ-VIGvSCA/?igshid=YmMyMTA2M2Y=
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