コルクラボ文化祭

漫画家とデザイナーの話

昨日は#勝手にコルクラボというイベントに乗っかりましたが、コルクラボ文化祭にて見たものとそこでビビッと来たものを書きたいと思います。


■まえだたかしトーク

色々と楽しいイベント目白押しで結構楽しんでいたのですが、夕方四時から始まった「まえだたかし」さんのトークイベントが一番ビビッと来ました。
主登壇者は「任天堂」から離れ「箕輪編集室」→「前田デザイン室」と色々とお仕事されて、齢41にして漫画家を目指すことになったまえだたかしさんです。一番右の方です。
ゲストメンバーは左から「N'sあおい」でお馴染みのこしのりょう先生、最近界隈でヒットしている「くまちゃんシリーズ」のやじまけんじ先生」、つい最近漫画家して大人気となった「君たちはどう生きるか」の羽賀翔一先生の三人です。
最近の漫画家界隈で徐々に頭角を出してきた若手や、一通り酸いも甘いもやってきた大御所先生に、ど新人漫画家(と謙遜しつつ、彼の経歴はホントすごいです。)のまえださんが質問をしようというトークコーナーでした。


■御託はいい、感情を書け

トークコーナーでは、各漫画家さんの各々の考え方が出てきます。
全員プロデュースドバイ佐渡島ということも有り、漫画の基本的な教えは「設定や説明は良いから、あなた自身の感情を描きなさい」というものだそうです。
おお!なんか久方ぶりにこういう熱くてちょっとウェットな世界を見たぞ!オラワクワクすっぞ!

僕は普段デザインをやっているわけですが、プロダクトでもって医療機器ともなると、僕自身の作家性ややりたいことなんてものは、塵芥の如きノイズなわけです。
僕がかっこいいと思うからと言って、患者さんに怪我をさせるようなものを作っていはならないし、デザイナーがユーザーに自身のエゴイスティックな仕様を強要してはならないからです。
そういう意味では、デザインはいかに造り手が消えるかが勝負になってくるものと言えます。

対して漫画家さんは、むしろ本人さえちょっと言いづらいような感情の根っこのような、根源的でカオティックなものを紙面に刻むのがお仕事ということのようです。
だから、何も出ないときはホントにグデグデになるそうです。
そんな漫画家という職業に欠かせない、編集者さんも二人三脚で深くお仕事をやっているそうです。(タマに微妙な人もいるそうですが)

かつては僕も漫画家になりたかったこともあったのですが、なるほど、あの時のむず痒いような、でも絶対人生一クリエイティブだった頃の気持ちを思い出しました。

眼の前でひょうひょうと話していた四人でしたが、みな思い思いのパッションがみなぎっていて、最近の冷笑的な自分が少し恥ずかしくなりました。


■僕はどう生きるか

羽賀先生リスペクト(というより吉野 源三郎先生か)で、僕はどう生きるか。
でっかく出てみましたがこのトークイベントによって、改めてデザイナーと言う職業を俯瞰できたような気がします。実際デザイン系のセミナーとか行くと、いい意味での人間臭いベタつきが薄くて、良くも悪くもオシャレです。
でも、誰かのためにアレコレ考えることと、自分の中の何かを見つけて描き出す行為は、一見交わらないですがなんとなくビビッと来たのも確かです。
なんというか、このような熱気や情熱を忘れていたような気がします。

といって、今日明日から彼らのようにはなれないとは思いますが、あの感じをまとった人々も居るんだということを感じられたことは良かったと思います。


なんとなくまとまりが無くなったところで、本日はお休みですー

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