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英国のナチュラルライフ:ガーデンパーティー編

こんにちは、英国ホメオパスのmadokaです。
日本では台風が来たり、空がどんよりしたり、梅雨の気配を感じるどんよりとした季節になりました。
でも、イギリスでは、ジューンブライドという言葉があるように、一生のうち一度か何度かわかりませんが(笑)、最高の思い出を作るのに適した時期。
一年で一番お天気も良く、花々が綺麗に咲き、陽も長く、最高の季節なのです。
イギリス旅行をお考えなら、ぜひ6月に!!

さて、今日はそんな夏のイギリスのガーデンパーティーのあれこれをお伝えしたいと思います。
イギリスに行った気分で、お庭のパーティーを楽しみましょう。

ガーデンパーティーってどんなイメージ?

私が一番に思い出す風景は不思議の国のアリスのティーパーティーの場面です。
”花や緑に囲まれた庭に置かれたテーブルクロスが敷かれ、お菓子が並んだテーブルをみんなで囲み、マッドハッターが紅茶を淹れてくれる”それが私のアリスのティーパーティーのイメージで、それが実際に私が見た画像や映像だと思っていたけれど、実際は意外とシンプルで、テーブルの上にはお茶しかなかい。。。!?そんな現実にびっくりしたことがあります。
人の記憶って本当に曖昧ですね。

ジョン・テニエルによる不思議の国のアリスの挿し絵より

でも、そんな風景が小さな頃から憧れていたお茶会でした。
イギリスに行ったらそれが何度も何度も現実となりました!

夏はやっぱりガーデンで過ごしたい!

友達と会うとき、家族が集まる時、どんなところでどんな風に過ごせたら良いなぁと思い描きますか?
イギリスカントリーサイドの日々では、冬は室内の暖炉の火をつけて、その周りのソファーに座って過ごすというのが定番でしたが、春から秋にかけては外がダイニングやリビングルームになります。
家でもパブでも、レストランでも。

故エリザベス女王の戴冠式の式典の時に、ロンドンでなが〜いテーブルを通りに並べ、パーティーをしていたのをニュースなどでみた方も多いのでは?
国中あちらこちらで、ピクニックパーティーが行われました。
イギリス人はとにかく野外で人の集まるパーティーが大好きなのです!

夏が短いイギリスは、5月ごろから9月ごろまでが外で過ごすリミット。
最近はインディアンサマーと呼ばれる、少し長い夏を経験するときもあれば、今年は夏がなかったという話も聞くほど、天候は毎年バラバラ。
冬になると陽が射す時間も極端に少なくなってしまうため、この時期に出来るだけたくさんの太陽の光を浴び、楽しい時間を過ごしたいというのがイギリス人の心境のようです。
食べるのも、お茶を飲むのも、本を読むのも、お話をするのも、お天気の良い日はとにかく外で過ごします。

ガーデニングをしていても、シミ、ソバカスを気にして日焼け止めを塗り、帽子をかぶり、長袖を着ている日本人の私に対し、イギリス人の女子たちは「暑苦しいわねー!白くて病気みたいなこの色は嫌だから小麦色になりたいのよ!」とサンオイルを塗り、キャミソールにホットパンツ、サングラスの出で立ちが定番。
家の庭では裸で寝そべって本を読んだりしているのもよく目にしました。

お庭で採れた野菜で作ったサラダを夜ご飯にいただきます

気になるパーティーメニューは?

お食事はメキシカンやインディアンなどとテーマを決めて持ち寄りにすることもあれば、主催するお家で用意してくれることもありました。
夏は「今日は暑いからバービーしようか!」とBBQになることも多く、この時は「焼きたいものを持ってきてね」とお誘いすることも少なくありません。
持ち寄りの時は何かを作って持っていきますが、そうでない場合は手土産を用意します。ワインやチョコレートなどのお菓子が定番です。

イギリス人一家のBBQではお肉オンリーのこともよくありましたが、うちでやるときはお肉だけでは私が物足りないので、クスクスやお米のサラダや、お庭でとれた葉物やビーツやニンジンなど根菜を使ったサラダを数種類作りました。
メインはピザをすることもあれば、BBQコンロでチキンの丸焼きをしたり、マリネしたラムを焼いたり、地元のブッチャー(肉屋)が作ったソーセージを焼いたりしていました。
もちろんお肉はオーガニックファームが地元のサウスダウンズ(丘陵地の名前South Downs)に放牧しているレアブリード(土地の希少種、種でいうと固定種)のものです!

ディナーの後にはデザートも忘れてはいけません。
この時期のデザートは、イチゴ、ラズベリー、スグリなどベリーがたくさん乗ったサマープディングや、サクサクのメレンゲとイチゴにクリームをかけたイートンメス、フルーツとクリームやゼリーを重ねたトライフル、ビクトリアスポンジなどが定番。
イギリスの夏といえばベリーでしょ!と叫んじゃうくらい大好きな季節の味でした。
ウインブルドンの時期はみんなストロベリーとシャンパンを用意して、お家でテニスを観戦するのがイギリス流です。
このストロベリー&シャンパンの組み合わせは、競馬でも、カーレースでも、よく見る光景です。

夏の定番スイーツのイートンメスのアイスとクリーム両方のせ!

イギリスの夏は蚊もいないし、夜遅くまで明るいこともあり、音楽をかけたり、お話をしたり、昼間から夜まで盛り上がることも少なくありません。
当時の私のパートナーはジャンベイというアフリカの太鼓を自分で作って叩く人だったのもあり、ディジュリドゥを持ってくる人がいたり、民族楽器でセッションが始まって、音に合わせて踊ったり歌ったりすることもありました。

でも、ここは天気の変わりやすいイギリスであることを忘れてはいけません。
夜は真夏であっても寒いことも多く、ブルブルしながらフリースを着て外にいることも多々ありました。

私とママはキッチンで、そしてお庭でのランチの準備をするのは子供達

ジューンブライド!?

また話は冒頭に戻りますが、ジューンブライドと日本でもよく言われます。
その言葉を聞いた若かりし頃、こんな雨ばかりの梅雨の時期になんでみんな結婚式をしたいのだろう?とずっと不思議でなりませんでした。
私だったら、5月とか10月とか心地の良い時期がいいなーと思っていたのを覚えています。
イギリスのガーデナーになりその謎は溶けました!

イギリスの結婚式はガーデンパーティーが主流で、夏の間は私が働いていたお庭でもよく結婚式がありました。
雨が降ったとき、寒い時のために大きなマーキー(テント)を張ることがほとんどでしたが、6月は雨が少なく11時ごろまで明るいし、ガーデンも色とりどりの花々が咲き誇るこの時期にパーティーをするのが最高なのです!
写真ももちろん「バエる」わけです。

これは個人的な感覚かもしれませんが、外で人とお話すると、”本当の話”ができる気がします。
日本でも、大切な人とすれ違いがあった時、桜の木に囲まれたベンチでお話をして、今まで以上の信頼を得た経験もあります。
そんなことを思うと、外で永遠の愛を誓うのはとっても良いことのように思えてきます。
オープンエアーでオープンハートになって、集まった人みんなが心軽やかに、お祝いの気持ちでいっぱいになる。
さらに、周りの自然と人も、みんな、全部が調和して一体となる素敵な体験ができるパーティーになるのかもしれません。

ホメオパシーの学校の夢のような卒業式の一日

私がホメオパスの資格をもらったのは2008年6月8日、とても緑の眩しい美しい日でした。
ずいぶん前のことになってしまいましたが、昨日のことのように素敵な卒業式の日を思い出します。

この日も卒業証書をもらうセレモニーが終わったあとは、学校のお庭に出てパーティーがありました。
フード&ドリンクは、もちろんイチゴとシャンパン!
それに、サンドイッチなどが並びました。

子供達は芝生ではしゃぎ、大人は立ったまま、またレジャーシートの上で先生と、初めて会うクラスメートの家族と話をし、喜びにあふれた、穏やかでしあわせな時間が流れていました。

卒業式は両親が無条件でくるものだと思っていましたが、卒業生が招待客の参加費を負担するという招待制でした。
クラスメートに「私はパートナー以外に家族がいないけどどうしたらいいの?」と聞くと、「卒業式は応援してくれた方にお礼をし、お祝いしてもらう日だから、家族でなくてもあなたの卒業を喜んでくれる大好きな人を招待してあげて」といわれ驚きました。
なんと素敵な風習なんでしょう!

卒業式の日の集合写真:この優しくて自由な雰囲気が大好きでした

本当に素晴らしい4年間のイギリスでの学生生活で、学校に行くのが楽しみで仕方なかったし、大変だったけど人生で一番勉強して色々な意味で力をもらった時間でした。その最後を、思い出いっぱいの学校のお庭で迎えられたことは大切な一生忘れられない時間です。

実は、このお庭は私たちにとってフル回転した頭をリラックスさせたり、お昼休みにランチを食べたり、お話しをして泣いたり、笑ったり、怒ったりとコミュニケーションをして絆を深めた大切な場所。
何度か気持ちの良い日には、木陰で授業も行われました。

故ロビン・ヘイフィールドの授業風景。普段の授業もお天気の良い日はお庭に出て行なっていました。

イギリスから日本に帰国するとき、このときもガーデンパーティーをしました。
日本に帰りたくて決めたはずなのに、「帰りたくない!」って思うほどの素敵な時間でした。
でも、毎回英国に行くたびに、友達の家を転々と尋ねるのですが、毎回あの時のような時間を過ごせることに喜びと、感謝でいっぱいです。

パーティーではないけれど、1ヶ月に1週間くらいですが、那須の森暮らしをしています。そのときは、ご飯も、お茶も、仕事も、イギリス生活に倣って外のテラス匂いたテーブルで過ごしています。
東京にいるときは、ベランダでご飯を食べることもあります。
短時間でも、一人でも小さなガーデンパーティー開いてみませんか?
きっと豊かな時間が過ごせることと思います。

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英国のナチュラルライフ:ガーデニング編
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私を耕しながらココロとカラダを健康に導き、美しい花を咲かせましょう!
ナチュラルライフガーデナー Madoka