【読書録】『降伏論-「できない自分」を受け入れる-』からの学び
久しぶりのnote更新です。
昨年は毎週更新をしていたのですが、前回更新から気づいたら1ヶ月以上経ってしまいました。
毎週更新という縛りをなくしてみたおかげで人と会う時間や何もしない時間を作るなどの余裕が生まれたことはとても良かったと思っています。
ただせっかく身についた習慣は継続したく、毎月更新したいなとは思っていたところ、気づいたらもう2月の最終週に。
いつもnoteさんがいい感じに励ましてくれるので、なんとか更新しなければという気持ちになります。
何を書こうか迷ったのですが、最近読んだ本の読書録を。
元プロ野球選手から現在はビジネスコーチとして活躍している高森勇旗さんの著書『降伏論-「できない自分」を受け入れる-』。
元々気になっていたのですが、タイトルから寄り添ってくれる系の本だと思ったら真逆でした。笑
口コミを見ると賛否両論ではありますが、ダイレクトな表現が多いので、できない自分を励ましてほしい方には向いていないのかなと。個人的には引き締まる考え方が多く、とても学びになりました。
一生懸命"だけ"に頼ることの幻想
冒頭から強く引き込まれたメッセージ。
頑張ること自体は素晴らしいことではあるが、一生懸命にやるだけは考えを諦めることだと聞いてハッとした。
日本企業では結果が出なくても簡単にクビになることはないが、働く姿勢が悪い方がクビになる可能性が高い。
一生懸命に頑張る”だけ”で評価され続けると、一生懸命ではあるが結果が出せない人が組織の中に増え始め、生産性が下がり続けてしまう。
このような環境では正面から指摘してくれる人は少ない。
そのため、”頑張ればできるかもしれない”と幻想に浸ってしまう。
本書でいう「降伏論」とは、”今の自分では結果を出すことはできないかもしれない”と諦めることで成功を導き出すこと。
これまでの自分のやり方でひたすら頑張るのではなく、考えを変えて行動する。
行動する際は「未完了」のものを減らしてとにかくすぐに行動することの大事さが語られています。
これまでの自分の思考を変える
今自分がいる場所は、これまでの意思決定の結果。
たどり着いた場所が自分の望まない場所だったとしたら、日々の一つひとつの意思決定を変えていく必要があります。
ただし、習慣化したものを変えることはストレスがかかるものです。
そこで、新たな思考パターンを身につけていくためには、無意識に使っている"言葉"を変えてみることが効果的だという。
例えば自分の中に「でも」という言葉が出てきた時に、他の言葉で打ち消すようにする。
「でも」という言葉は、相手からの提案に反論し、自分を今の場所にとどめさせてしまう。
"変わりたい"と思っているのに脳内会話で無意識に登場し、元の自分の思考に戻されてしまう。だからこそ意識的に「でも」という言葉に反応することが大事なのである。とても腑に落ちる考えだと感じた。
自分が満たされていないとGiverにはなれない
本書で特に響いた第9章のメッセージ。
自分自身の状態がよくないと、何をやってもマイナスになってしまうということ。
コップに水が半分の状態で相手に水を与えようとすると、「私は水が半分しかない状態であなたに水を与えました。なので当然いずれは水をこちらにも注いでもらえますよね?」と返礼を期待しかねないし、そのような力が働きやすいという。
自分は相手にGiveしているつもりでも、本質的には相手からエネルギーが返ってくることを期待している。このように、自分はGiverだと思っていても無意識にTakerになってしまっていることがほとんどだという。
「他者に貢献したい」と考えるよりも大事なのは、自分自身に貢献すること。
自分自身を大切に扱い、ご機嫌をとり、幸福をもたらすことに全力を注ぐ。
自分のコップを満たし続けていけば、溢れたものを他者が受け取ることができる。
自分のコップが満たされていると、返礼をされても受け取ることができない。そのエネルギーは他者のものに流れ、エネルギーが自分の周りで目まぐるしく動き続ける。
このように本質的なGiverが集まると、相手からエネルギーを奪おうとする人や自分の不足を相手に満たしてもらおうという人がいなくなり、エネルギーが満ち溢れた状態が続く。
自身の存在は、誰かに貢献した時に初めて"存在"として認識されるものではあるが、「貢献」を目的にしてしまうと無意識にtakerになってしまうため、気をつけたい。
そして常にエネルギーを与えられる人でいられるように、自分自身のコップを満たすことを意識していきます。
今の自分の行動や意識を見直すために読んで良かったと思えた1冊でした。
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