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ビジネスから学ぶ遊戯王〜PDCAサイクル〜

◼️はじめに

皆様、noteをご覧に来ていただき誠にありがとうございます。
本noteはビジネス的なアプローチを用いたデッキの構築論を解説します。今の構築に迷いがある方に新たな観点が生まれれば幸いです。
なお、私は『プランキッズ』が好きなので、本noteではよくプランキッズが出てくることをご承知おきください。

◼️PDCAサイクルとは

今回タイトルに掲げているPDCAサイクルの説明を致します。

PDCAサイクルの図

図のようにパルス→ドロップ→ロック→ランプの順番でリクルートしていくもの……というわけではありません。冗談です。
改めて……PDCAとは品質管理などにおける継続的な改善方法のことです。Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の4段階を繰り返して業務を継続的に改善することを目的としています。
太古の昔に提言されているため、古い手法だと揶揄されることもありますが、管理の観点や状況においては優先すべき方法となるため、その点も踏まえ解説していきます。

◼️構築のサイクルをDCAPからPDCAへ

遊戯王において、デッキを組む場合、まずは「誰かが構築したデッキを使う」「新しいテーマが出たから試す」という行為を分解してみると「使って評価して調整して構築を練る」となります。この行為を言い換えるとDo(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)→ Plan(計画)を辿っていることがわかります。

このDCAPサイクルもビジネス界の行動様式です。
DCAPは新しいことを始める際、実行した結果を即評価することができるため瞬間的な効果が期待できます。よって速度を重視するのであれば使い勝手がいいとされています。しかし、このDCAPは計画が最後に来ているため、目的が散漫になり、最終的に得られるリターンが低いデメリットがあります。イメージ的としては「成果0%を50%に持っていく力はあるが、100%にするには効率が悪い」と言ったところでしょうか。

さて、この傾向を構築論に当てはめると、ある程度使い慣れたテーマ、ギミックを用いた構築をするのであれば、DCAPで調整し続けていても、使い始めの頃以上の成果の飛躍が見られないということになります。
構築のサイクルは初動はDCAPで、慣れてきたらPDCAを意識するようにしましょう。

社員や資材(カード)をいかに使い、仕事(ギミック)を捌き、業績(デュエルに勝つ)を伸ばし、活気のある会社(デッキ)を目指しましょう。

◼️P(プランニング)

【STEP1:仕事(ギミック)を選定する】

社員(カード)を働かせるためにはまず仕事を選ぶ必要があります。仕事は大きければ大きいほど、必要となる社員の質や量が増えます。世の常です。どんな些細な仕事でも社員は必要となります。できる社員はあれもこれもと仕事を振りたくなりますが、できる社員への依存度があがり、いざと言う時のパフォーマンスに繋がらず、他の仕事では不要な資材が増え、業績不振という結果となります。

それ故に、社員から仕事を探すのではなく、仕事を選定して適正のある社員を選択することが重要となります。「この仕事をすれば業績につながる」というものにまず目を向けてください。なお、好景気(先攻)でも不景気(後攻)でも対応できる仕事は珍しいので、それぞれにあった仕事を選定してください。

例えば、
プランキッズの先攻では
①バウワウ+大暴走を構え、相手ターンバトラーで相手の展開を止める。
②相手ターンに展開したプランキッズを使いライフを取る。
後攻では
❶手札誘発により相手の展開を阻害、またはプランキッズ以外の札を使い自ターンで相手の展開を弱体化させる。
❷バウワウ+ウェザーorバトラーから盤面をこじ開けてテンポを取る。

この様に最初はあれこれ考えず、理想形で構いません。必要なる社員と資材を明瞭化することに意味があります。
注意点として、❶については資材にどの程度の効果を期待するかにフォーカスを当ててください。資材はあくまで❷を担う社員達が活躍するための前座であり、継続した成果に直結するものではありません。資材の1枚を入れる入れない変更するなどの点で決め兼ねてる方はこの過程を飛ばしている可能性があります。

【STEP2:仕事に必要な社員と資材の把握】

仕事が決まったのでその仕事ができる社員を全て洗い出します。社員Aは1人で出来るが社員BはCがいないとできない、この様なものも含めて全て洗い出してください。
ここを怠ると社員の個性を活かしきれず待機させるケースが発生してしまいます。
プランキッズは素晴らしいですね、全ての社員が先攻の仕事をこなしてくれます。後手の❷は社員で担う事ができますが、❶は資材は環境によって変化が必要となります。繰り返しとなりますが、ここで悩んだ方は仕事の選定をし直してください。

【STEP3:社員の出勤を管理する】

必要な社員と資材が出揃ったところでどれくらいの頻度で出勤(手札にあること)させたいかを検討します。
先攻だけを考えると40枚に対して14枚入れれば90%は出勤させることができます。しかし、後攻では出勤させた上に資材が前日に2つ到着していないと間に合わないので社員の出勤率ではなく、仕事ができる確率で管理する必要があります。出勤=成果ではありません。
詳しくは過去のnoteに記載しておりますので興味のある方はご一読いただされば幸いです。

【STEP4:社員の個性を活かした社風作り】

ここまで出来ればあとは社員の個性を認識し、リラックスして仕事させることができる「リスクを軽減できる資材(墓穴の指名者の様な手札誘発のケア札や後手からのまくり札)」を導入しましょう。
ここで注意すべきは資材の導入の前に、固定費(リスクが発生しうる確率)を確認してください。固定費はどんな会社にも存在します。しかし、固定費が低いにも関わらず、そのケアをするための資材を導入・追加する選択は、維持費という別のリスクがある認識を持ってください。また、逆に固定費は小さくても積み重なるとそれだけで見えない負債となることも認識してください。すべての固定費を認識するのは大変ですが、認識し許容している固定費である程度運用できていれば問題ないのでこの点に振り回されない様にお気をつけください。

【番外編:マインドマップの活用】

抽象的な話ししかしていなかったので、実用的な方法を別途noteにまとめました。こちらも併せてご活用いただければ幸いです。

◼️D(実行)

「大会に出る」以上です。
この後のチェックに繋がる大切な過程なので1つ1つの対戦を振り返ることができる大会形式をお勧めします。公認でも非公認でも構いませんが感想戦が出来る程度のコミュニケーションが取れるとなお良いです。なお、フリー対戦も実行に加えてもいいですが、ダラダラをやるだけの場合は含めないでください。手札公開でのプレイや第三者介入有りなど、大会形式にはできない方法でやることし、次工程に繋がるかを意識してください。
なお、実戦で使える技術(NLP)をまとめたので、こちらも参考にしていただければ幸いです。

◼️C(チェック)

実行の結果を分析します。
プランニング通りに各カードの機能を認識しているか、どの様な勝ち方負け方がどれくらいの頻度で発生したのか、プレイにミスはあったか、など大会で得られる経験値は非常に高いと存じます。余す事なく研鑽に使いましょう。
私はレポートをつける際、下記のどのパターンに該当するかを各対戦で記録しています。指標の参考にしていただければ幸いです。

★勝ち要因
①プラン成立 ②相手のプレミ ③せり勝ち ④相手の事故 ⑤メタ勝ち

★負け要因
❶相手のプラン非貫 ❷自分のプレミ ❸せり負け ❹自分の事故 ❺メタ勝ち

この様に自分の中で認識し得ることができたデータから、事象の因果効果を統計的に推定していく統計的因果推論はこのステップで活用することができます。
統計的因果推論は客観的にその効果を評価することを目的とした方法です。
行なったこととは逆の行動が適切であったと言う後悔は、過去の選択を変えることができないので無駄な後悔となります。
改善をする際に必要な種は実績に対する後悔です。過去に全力で選んだPの結果であるわけですから失敗した結果も含めて、ポジティブに成功への糧としましょう。

また、評価に関して深掘りをしたnoteを別途作成しておりますので、併せてご活用いただければ幸いです。

◼️A(改善)

最後にチェックを踏まえて社員の数の調整や資材の整備、はたまた仕事の再検討をしてください。

気づいた方もいるかと存じますが半分くらいプランニングに戻っています。PDCAはプランニングが長すぎる上にプランニングに戻るのが早すぎてずっとプランニングをしていることになります。
しかし、このプランニングを調整する改善がワンランク上の会社を作るための一歩となります。このAが「改悪」になったとしても、それは理由があり過程があるので修正が可能です。失敗もまた研鑽です。卑下する事なく邁進していきましょう。

改善のコツのようなものを下記のnoteにより掲載しておりますので、そちらもご参照ください。

◼️最後に

本noteの解説はいかがだったでしょうか。
Pで仮説を立て、Dで仮説を実行し、Cで統計とすり合わせ、Aで統計を分析する、この意識を仕事にも遊戯王にも活かしていきましょう。
構築が煮詰まり悩んでしまう時間が少しでも少なくなるのであれば幸いです。

余談ではありますが、別途noteにて、プランキッズの普及を目的とした記事を掲載しております。
興味のある方はお目通しいただけたら励みになります。

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