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オリジナル小説「アスタラビスタ」

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人を殺めようとした紅羽を止めたのは、憑依者と呼ばれる特殊体質の男だった。キャラが憑依し合うヴィジュアル小説!
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2018年1月の記事一覧

アスタラビスタ 5話 part6

アスタラビスタ 5話 part6

 彼らはまるで嵐のようだった。こんなエネルギーを間近で感じたのは久しぶりだったため、どっと疲れが襲ってきた。あれが若さというものなのか。

 ふと冷静になった私は、「食糧は多くない」という、先ほどの雅臣の言葉を思い出した。

彼らは貧乏だと言っていた。どの程度なのかは分からないが、こんな広いマンションに住んでいるのだから、それほど苦しいわけでもないのだろう。

 いや、この部屋を借りるために、彼ら

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アスタラビスタ 5話 part5

アスタラビスタ 5話 part5

 亜理の喜ぶ様子を見ていた晃は、彼女の洋服の裾を軽く引っ張った。

「亜理、目的だった資料は渡せたの?」

 そうだ。彼らが来たのは、雅臣の忘れた資料を届けることだったように思う。結果的には雅臣のものではなかったが。

「雅臣の資料だと思ったやつ、ただの余りだったんだって」
「なんだ、そうだったの」

 晃は「それなら」と呟くと、私へ一瞬目を向け、亜理の手をつかみ「そろそろ失礼しよ

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アスタラビスタ 5話 part4

アスタラビスタ 5話 part4

「あ! 紅羽ちゃん! 遊びに来たんだ!」
 リビングへと足を踏み入れて声をかけてきたのは清水だった。その清水の声に、別な部屋から圭が「嘘!? 紅羽来てるの!?」と声を上げて出てきた。Tシャツに短パンという圭の格好を見ると、どうやら昼寝をしようとしていたらしい。

「お邪魔しています」

 亜里に手を握られたまま挨拶をした時、ソファーに見たことのない人影があることに気が付いた。いや、清水に声をかけら

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アスタラビスタ 5話 part3

アスタラビスタ 5話 part3

「亜理、お前なんでここにいるんだ?」

 ドアを開けた赤い髪の彼女に、雅臣は尋ねた。彼は明らかに動揺していた。いつもより早いその話し方が、物語っている。
赤い髪を二つに結った彼女は、私よりもが小柄だったが、気の強そうな大きい瞳が、身体の小ささを補って堂々として見えた。

「何でって、おみおみが今日の会議の資料、本部に置き忘れてたから持ってきてあげたの」

 腕を組み、私の隣にいる雅臣を見上げながら

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