マガジンのカバー画像

ローマの日々 [Daily Romans]

40
ローマ人への手紙を日々少しずつ、ゆっくり味わい、瞑想する旅をします。
運営しているクリエイター

2023年6月の記事一覧

4.ローマ 1:2 約束された福音

4.ローマ 1:2 約束された福音

パウロは自己紹介でイエス・キリストのしもべ、次に神の福音をのべ伝えるために召されて選び出された、と言いました。福音(ふくいん)とはどういう意味でしょうか?もしその意味がはっきりしないままでは、福音にふさわしい生き方もできません。

"福音" の意味は、 ”良い知らせ”。その内容があらかじめ神によって約束されていたことでした。

良い知らせとして伝えられた事柄は、たまたま起きたものなどではなく、神が

もっとみる
3.パウロ、福音を伝えるために選び出された 1:1c

3.パウロ、福音を伝えるために選び出された 1:1c

パウロの自己紹介の3つ目は、(原典では)「神の福音のために選び出され」です。

選び出された、というのは、他とは区別された、他とは違う者という意味。

他のものとは全く違う神に召しだされたのですから、パウロ自身、他の人たちとは違う点があって当然。何が違っていたかといえば、なにより、キリストに属する者とされていたのと、さらに、生きる目的が、神の福音を伝えるために特別に備えられた使徒だ、ということです

もっとみる
2.ローマ 1:1b パウロ、召されて使徒となった

2.ローマ 1:1b パウロ、召されて使徒となった

パウロの二つ目の自己紹介は、「使徒として召された」です。(原典の語順に従っています)

イエス・キリストがパウロに現れた時、パウロがイエスを呼び出したのではなく、イエスご自身がパウロに呼びかけたのでした。そのあとで、アナニヤが主の命を伝えに遣わされます。パウロが悔い改めてイエス・キリストと御言葉を信じ、バプテスマを受けるためでした。 (使徒9:1-19; 22:3-16; 26:9-18).

もっとみる
1.パウロ、キリスト・イエスのしもべ 1:1

1.パウロ、キリスト・イエスのしもべ 1:1

パウロは、手紙の差出人の肩書として、まずはじめに「しもべ」と書きました。

本来、この言葉は買い取られた奴隷の意味です。つまり、自分のからだは自分のものではなく、ご主人のものだ、と表明しているのです。

あとで詳しく書いている、キリストによってあがなわれた者として、「私はキリストのものだ」、と。

考えてみましょう

私たちは、誰のものなのでしょうか。
日常に表れている私たちの生活は、誰のものとし

もっとみる
ローマの日々 第 I 部 (1) 序

ローマの日々 第 I 部 (1) 序

第I部 [1:1-17]「福音の信仰による義人は生きる」
(1) 1:1-7 あいさつ・福音の核心

パウロの「ローマ人への手紙」は、ローマに住んでいる「聖徒たち」に向けて書かれたものです。

第一部は、この手紙が書かれた目的と手紙全体のテーマが簡略にまとめられています。すべての人が神と共にいきいきと生きるために神ご自身がなさったキリストの贖いを伝えている手紙。

当時の手紙の書式に従って書き始

もっとみる
”ローマ”の日々

”ローマ”の日々

ローマ人への手紙は、新約聖書の中でパウロ書簡の最初に置かれているとおり、クリスチャン生活にとって非常に重要なものです。私たちがキリストの大命令に従って、すべて命じられたことを行うためにも、基本的な理解を持つ必要があります。

手紙の第 I 部(1章1-17節)は、この手紙のテーマと目的を提示している部分です。ハバクク書からの引用で「義人は信仰によって生きる」を基本的な土台として、ユダヤ人を始めギリ

もっとみる