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【実体験】「評価はいらない」という人ほど評価を欲しがっている

本当にどうでもよかったら「そこ」には触れないものなんですよ。

役職をやっていると必然的に部下たちの評価をしなければいけません。これがなかなか厄介なものでして、ちゃんとした例え評価基準があったとしても、それが数値化されないものであれば、どうしても「感情」が入る評価になってしまいます。

でも中には「評価が欲しいわけではない」という人もいます。今日はこういう人たちが心の底では何を考えているか?ということを、紐解いていこうと思います。


評価してほしいアピールの心理と状況

これまで何度も部下に対して個別ミーティングをしてきましたが、評価してほしい人は、しっかりとアピールしてきます。

もちろん「私はこれだけやっているんだから認めてよ!」なんてことは言いませんが、今自分がやっていること、取り組んでいることをアピールしてきます。

いわば「やってきた仕事プレゼン」です。なんだかこう書いてしまうと、チープな感じすらしますが、これって意外と大切なことなんです。

多くの上司はそんなアピールをされると「いやいやキミの働きなんてわかってるよ、そんなアピられるとウザいんだけど」となりがち。これは上司側が悪いです。

その状況を産んでしまっているのは部下ではなく、上司なんです。普段から声かけや何気ない評価をしてあげていれば、わざわざ個別ミーティングの場で「やってきた仕事プレゼン」なんてしてきません。もっと仕事の本質的な相談だったり、これからやってみたいことなど、未来の話をしてきます。

過去の話をしてくる時点で、過去の何かを評価して欲しいという心理が透けてみえるわけです。


評価は立場?お金?感情?いや…

ここからが本題ですが、評価して欲しいと暗に言ってくるタイプは意外と楽なんです。リーダー自身も聖人ではないので、チームを俯瞰していても見落とすことは多々あります。これはリーダーが無能だからとかではなく、自然と起きてしまうことでもあります。


評価をする際には、評価スケールがあればそれに則りますが、営業実績などのわかりやすい数字がない業態(例えば医療とはまさにその典型です)では、普段の業務態度だったり、「数字に表れない」部分を評価していくことになります。

例として挙げるならば

・コミュニケーション力
・リーダーシップ
・心身のスタミナ
・チーム連携

などです。数値化はできませんよね。達成度をレベル分けして評価する方法もありますが、それだとしてもどうしても「感情」が入ってしまうのが評価というものの難しさです。


だからこそ上司にゴマするタイプの人間が生まれることになるんですが、それは彼ら彼女らの作戦であり、処世術です。反則だと喚くなら、自分もやればいいんです。でもやらないのは自分のプライドが優っているからであって、その方法が悪いというわけではない。

そこで難しいタイプが現れることになるんですが、それがタイトルにもある「評価はいらない」というタイプ。評価はいらないから職場環境良くしろとか、もっといい仕事を与えて欲しいとか言ってくる人がいます。


はっきり言います。このタイプは「かまってちゃん」です。

評価がいらないどころか、めちゃめちゃ欲しがってるタイプです。それこそぞ分でアピールしちゃう人よりも、数倍、いや、数千倍の評価欲しがりマンです。


この手のタイプはしっかり評価しないとヘソ曲げます。業務態度が目に見えて悪くなっていきます。下手すると言葉使いも変わり、自分だけで世界が完結するような仕事の仕方を取りかねません。


もしこういうタイプがいたら、嘘でもいいから評価するべきか?ということになりかねませんが、それは完全なる悪手。評価すれば、もっと評価を欲しがります。


この手は評価しないのがベストです。正確に言えば、事実ベースでのみ評価をして、上司として思うところだったり、部下の要求してくることに対しては一切の排除をします。


心を鬼にしましょう。それが難しいかもしれませんが、こういう時はこう思うようにしてみてください。


「コイツを評価しても、業務は一切よくならない」


上司(リーダー)の仕事はあくまで、部下に気に入られることではなく、チームとして結果を出すことです。その部下を評価することでチーム力が上がり、成果が出てくるなら別ですが、そのタイプを評価してチームにプラスアルファをもたらすことは、ほとんどのケースでありません。


組織での評価は「昇格」が最もわかりやすい

一般的に昇格すれば、昇給しますよね。立場も上がり、その評価として給与も上がる。(その分責任も増すことはこの時あまりわからないものです)


もし昇格枠があるならば、評価してあげられる部下は積極的に役職に登用しましょう。もちろんその際には、何を求めているかをしっかり伝えた上でです。

チームメンバーと役職では、やることが全く違います。脳の活動領域も、全く違ったものを使います。それくらい業務内容(求められること)が異なるんです。


いわゆるマネジメントができるかどうかは、正直任せてみないとわかりません。なる前に思い描いている能力とは違うものが求められるのが役職ですので、このへんの評価ができるのは2〜3年経ったあとでしょう。経験を積まないと、評価しにくい部分があります。


ひとり昇給させると、面白いようにチームが変わります。これはいい意味でも悪い意味でも。ただこれが踏み絵のようになって、チームにとっていう人間、いらない人間を分別できる側面もあるんです。


自分を評価してくれなくて不貞腐れるなら、もうその人材はいらない。思い直すことができればいいんですが、業務に影響が出るくらいの態度(周りへの影響も含めて)に出てしまうのなら、その人物への評価はマイナスになります。

昇格とは、それほどまでに影響力を持ったイベントであり、受けた人にとっては特別なモチベーションにつながるものでもあります。

きっと多くの職場で「役職枠」は決まっていると思います。人件費コストの問題もありますからね。その職場のリーダーはそこも加味した上での選択肢を迫られるということは、肝に銘じた方がいいことだと思っています。

自分の選択が、チームの運命を変え、会社全体にもその影響は波及していく。決して年功序列なんていうくだらないしきたりに縛られることなく、自分の信念を持って評価したいものです。


役職についての考え方はこちらの記事も参考になさってみてください。


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