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【博士のこと。】進学も、お仕事も、その場のノリで挑戦してきた博士号(理学)な女性が私です!

先日「博士と言っても、いろんな性格・特技をもった人がいますよ」という記事を書きました。

「じゃあ、私はどんな人?」ということで、今日は私自身の経歴などを簡単に紹介していきます。

■経歴:博士(理学)▶ 開発職 ▶ ITコンサル

大学入学から現在までの経歴はこんな感じ。

大学時代
・某国立大学の理学部化学科に入学
・同大学の理学部化学専攻の修士課程→博士課程に進学。
・同大学の理学部化学専攻の博士課程を修了博士号は理学)。

就職後
・大手企業に就職。専門に重きを置いて、開発職に従事。
 特許執筆、新規事業の技術調査、事業アイデア立案、なども経験。
・2年後に中小のIT企業に転職。
 システム導入支援、顧客サポートの受付対応、社内研修、などを担当。

現在に至る

その場のノリで理系分野で博士号を取った後、その場のノリで専門問わずいろんなことに手を出してきた女性!と覚えてもらえればOKです(笑)。

詳細は以下に書いていくので、しばしお付き合い頂けると嬉しいです。

■研究分野:物理化学に関する基礎研究

「化学専攻」と書くと、フラスコなどの実験器具を使って、何かを合成するイメージがあるかもしれません。

ですが、私は合成が大の苦手……。

私は「物理化学」という分野の研究をしていました。
物理学科の人からは「化学」に、化学科の人からは「物理」に見えるような、中途半端な研究分野です(笑)。

今でこそ物理学の面白さに心惹かれますが、私は元々物理が大の苦手……。紆余曲折を経て、物理化学の研究に出会いました。

ちなみに、私が行っていた研究は基礎研究に該当します。
実用化を目指すよりも、世の中にまだない現象を発見・解明することに、ワクワクしながら研究していました。

■研究室の雰囲気:ゆる~いなかでドンパチも

私の研究室では、昼に来て夕方帰る学生が多かったです……。
私も、昼前に行って夜遅くに帰る(もしくは徹夜)というのんびりスタイルでした。

先生方は、学生のいる部屋によく雑談しに来たり、親しみやすい感じでした。先生や秘書さんとちょくちょく飲みに行くくらい、良くしてもらってました。

研究の話になると、場の雰囲気は一転。

指導教員とはよくディスカッションしましたが、何度ドンパチしたことか。
「何が分からないのか分からない」と頭を抱えながら言われたこと、今でも鮮明に覚えています(笑)

■性格:”役に立ちたい!”・”なるようになるさ!”を楽しめる人

物事を深く考えることが好きで、日常生活でも「なんでこの人は、これが好きなんだろう」とか考えちゃいます。

学部生の頃までは、計画通りに物事が進まないと嫌なタイプでした。
大学院に進んでからは、なかなか思い通りにいかないことが多かったです。気づいたら「人生なるようになるなるもんだ!」と、自分の置かれた環境を、楽しめる性格になりました。

人付き合いでは「得意も苦手もその人の個性」と思って接しています。
自分含め、誰にだって得意・不得意がありますし、不得意な部分だけに目を向けて「この人は嫌い!」と決めつけないようにしています。
これは大学院時代の後輩指導などの経験が元になっています。

また、誰かの役に立つことが好きで、企業に就職した理由の一つでもあります。自分が携わったことで、誰かが喜んだり成長したりする姿を見ると、嬉しいと感じる性格です。

■経験したこと:いろいろやってきたな~

以下、大学在学時と就職後に経験したことを簡単に書きます。

■大学での経験

博士号取得
まさか自分が博士号を取る人生を歩むとは思わなかった!
博士課程に誘ってくれた指導教員に一周まわって感謝(笑)。

学術論文の執筆(英語)
専門性の高い記事がたくさん載っている科学雑誌に、自分の記事(論文)を載せることが、卒業要件の一つでした。掲載雑誌で「今月のハイライト論文」に執筆論文が選出されたのは良い思い出。

学内外での共同研究
学内外での共同研究も経験しました。「世の中、すごい学生・研究がたくさんあるなぁ」と体感できたし、自分の研究の幅がものすごく広がりました。

国内外の学会参加
世の中の研究を知ったり議論できたりする場(学会)に、たくさん参加して、国内外の美味しいものをたくさん食べました(学会の醍醐味!)。
国際会議2件で受賞経験あり(開催国は日本←)。

苦手分野への挑戦:物理・プログラミング
物理嫌いだったのに物理学に手を出したり、苦手だったプログラミングにも頑張って取り組んだり、持ち前の粘り強さと負けず嫌いで克服しました。

学生指導
研究室内での後輩指導や、学部生への化学実験指導なども担当しました。
指導される側から学ぶことも多くて、教育は面白いなって思いました。

アイデアコンテスト参加
修士学生のときに参加したアイデアコンテストで、優良賞(数十万円)を受賞したことも。「いろんな価値観の人と、自分の考えを超えて、モノを作り上げていくこと」の面白さに目覚めました。

博士1年目から就職活動
企業の方と接する機会が最低でも年1回ありました。研究以外の場でプレゼン経験をしたことで「相手の立場に合わせて話し方を変えないといけないんだな」と学びました。

■大企業での経験

製品開発プロセスを経験
どうやって製品が作られていくのか開発過程を知るとともに、日本の品質へのこだわりを実感。学生時代とは違い、納期遵守がとっても大事です。特許執筆で苦労した過去も……。

自部署内外との開発連携
いろんな分野の方と業務を進めていくのは、学生時代には無かった経験で面白かったです。製品開発が進むにつれて、他の部署の方とも連携していきますが「部署が変わるだけでこんなに考え方違うの!」とビックリしました。

新規事業に関する技術調査
技術への理解が乏しかったですが「ここで勉強できるなら!」と思い立候補。世の中の新しい技術や製品に触れることができて、面白かったです。

事業企画でリーダーポジション
学生時代のアイデアコンテストで悔しい思いをしたので、再度挑戦。昨今話題の心理的安全性の高いチームづくりを意識した結果、チームでビジョンを共有しながら面白い企画を生みだすことができ、達成感がありました。

■中小企業での経験

システム導入支援
お客様が使用するシステムが正しく動くように設定したり、そのシステムの使い方を説明したりしています。職種は違いますが、企業規模で風土が全然違うなぁと感じます。

機能調査・技術習得
お客様の要望を実現するには、システムのどんな機能を使えばよいか、と調査することも多いです。社内で有識者がほぼいない機能について技術習得をして、お客様の環境で設定・説明できるくらいにはなりました。

顧客サポートの受付・質問対応
カスタマーサービス(サポート)のイメージ。先輩社員の方々のサポートもあり、以前よりもだいぶ苦手意識が無くなりました。回答が丁寧で分かりやすい、と言われると嬉しい!

社内研修の講師
本業務ではないですが、わりと好きな業務です(笑)新人さんなどシステムへの理解が浅い方を対象に社内研修を行います。「わかりやすかった!」とか「理解が深まりました!」と言ってもらえると、やっぱり嬉しい!

■まとめ

振り返ってみると、いろんなことにチャレンジしてきました。
「とりあえずやってみる!」と思えるようになったのは、博士課程で直面した多くの困難を乗り越えてた経験があるからだと思います。

また、多くの方と関わりながら仕事をしてきました。
自分の枠を超えて何かを達成したり形作っていくのは面白いです。

博士人材にもこんな人間がいるんだよ!と、思ってもらえたら嬉しいです。

博士号取得を目指す方々には、学生のうちに、ぜひとも多くの経験をすることをオススメしたいです!ご時世柄、研究活動に制約があると思いますが、どんな進路を選んでも博士課程での経験は役に立つはず。

今後の博士に関する記事では、博士課程での経験が就職後にどう活きているか、学生と社会人の両方の立場で書けたらいいなと思っています。


博士人材が活躍できる社会となりますように!

Dr.りけ子(Tsugumi)

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