石原ヒサヨシ

日本唯一の高校ダンス部専門メディア「ダンスク!」を運営。ダンスだけでなく、音楽・映画・…

石原ヒサヨシ

日本唯一の高校ダンス部専門メディア「ダンスク!」を運営。ダンスだけでなく、音楽・映画・アート・ボクシング・武道・ヨガ・神社・スピリチュアリズムについて書いていきます。

最近の記事

【インタビュー】歩き、繋がり、舞う〜表現者「O B A」が追い求めるダンスの正体

ダンスを表現と捉える。 本来そうであるべきなのだが、ことストリートダンスはスタイルが確立されているジャンルだけに、そう意識しているダンサーは多いとは言えない。 コンテストで勝ち上がるためにはもちろん、ダンスをより広く一般に届けるために、ダンスを追求していくために、何よりダンサー自身が意欲的に踊り続けるために、「表現としてのダンス」ということを今一度考えていきたい。 アメリカまで追ったストリートダンスの答え 一人の表現者がいる。 ダンサーO B A。 ストリートダン

    • 【観戦記】大晦日の統一戦で井岡一翔が薄氷の引き分け。Sフライ戦線で生き残る!

      〜各ラウンド解説〜 1R フランコのジャブ、ワンツーにスピードがあり伸びる。 井岡はいつも通り様子見モードだが、ガードの上からでもリズムを取らせたくない。 2R フランコの回転が上がってくる。ワンツーに加えて、左フックやアッパーの角度も怖い。 井岡のボディや右にも合わせてくる。井岡はブロッキングでうまく防ぐが、あまり守勢の時間を増やしたくないところ。 3R 井岡がフランコのパターンを読み始め、ガードの合間やカウンターを当て始める。 井岡がロープ側で右をもらい珍しく顔が跳

      • 33歳でボクシング新人王に挑戦した「大島光容」の最後(かもしれない)戦い

        ボクシングの新人王戦が好きです。 後楽園ホールでやる、どんな試合よりもガチな気がします。 意地と意地、勢いと勢い、東と西がブツかり合う、ボクシング界の年末の風物詩ですね。 それが各階級、1日で12試合も見れるという全日本新人王決定戦が12月17日に後楽園ホールで行われました。 昨今では、その試合のスケジュールやプライオリティを考慮して、アマエリートは新人王戦をスルーしてしまう傾向がありますが、ボクシングのレベル云々よりも、そのガチンコぶりが素晴らしいのです。 そして

        • 観戦記【井上vsバトラー】で見えた課題と井上第三章への期待

          試合が終わりました。 試合内容と今後について、つらつらと雑感を書いてみたいと思います。 (ゴング前) 対照的な2人の顔 照明のせいもあるが、井上の顔色が悪いような。左目の下も腫れていて、海外合宿でも同じような症状があったはず。体重の回復も良くなかったようで、もしかして疲れが取れないのか…。 確かに、調子は良くなさそうだが、それでも何とかするはずだし、これまでもざまざまな「隠れピンチ」を克服してきたキャリアもある。 逆に、白人のバトラーは日焼けして精悍な表情だ。 (序盤

        【インタビュー】歩き、繋がり、舞う〜表現者「O B A」が追い求めるダンスの正体

          ダンスで宇宙へ!月周回プロジェクトの日本人メンバーにダンサー「Miyu」が選出!

          ※高校ダンス部メディア『ダンスク!』より転載 実業家の前澤友作氏が自身のTwitterでとんでもない発表をしました! 民間人初となる月周回プロジェクト「dearMoon PROJECT」にともに参加するクルー8人とバックアップメンバー2人を発表したのです。 なんと!その10人の中には日本人メンバーも! TOPダンサーの1人で、『ダンスク!』でも何度も紹介してきたMiyuが、バックアップメンバーの1人として選ばれたのです! 日本人ただ1人!しかもダンサーで!! これ

          ダンスで宇宙へ!月周回プロジェクトの日本人メンバーにダンサー「Miyu」が選出!

          「ひかがみ」が生む山中慎介のゴッドレフト【武道×ボクシング】

          ゴッドレフトは強い蹴り足から ロスなく増幅させるサスペンション=ひかがみ ストレートパンチャーに共通する「強打のアーチ」 一撃必殺 という意味では、歴代の日本人チャンプではナンバーワンの存在と言えるのが 山中慎介 だったと思います。 その必殺の左ストレート=ゴッドレフトの秘密として、蹴り足の力を拳に最大に使える体の使い方を彼自身が解説していました。 ゴッドレフトは強い蹴り足から そうなんです。 パンチ力は、腕力や体のヒネリだけでなく、その大元は蹴り足から生まれて

          「ひかがみ」が生む山中慎介のゴッドレフト【武道×ボクシング】

          ダンス【全集中】本番直前の緊張感を吹き飛ばす方法〜その3

          1回目:ダンス【呼吸】本番直前の緊張感を吹き飛ばす方法〜その1 2回目:ダンス【丹田】本番直前の緊張感を吹き飛ばす方法〜その2 全集中をする 1)対象以外のことを考えない 2)時間と空間を忘れる=無我夢中 3)自分以外のことを考えない 4)いまこの時に集中する 5)ゾーンに入る=楽しむ!! さて最終回は「集中」についてです。 皆さんはダンスをする時、もちろん集中しているでしょう。 でもその集中度合いはどの程度でしょうか。 ヨガでは、高い集中状態を「ダーラナー」、そ

          ダンス【全集中】本番直前の緊張感を吹き飛ばす方法〜その3

          【教科書ボクシング】お手本にするなら…井岡?井上?寺地?

          よく試合解説で「教科書のようなボクシング」とか「初心者がお手本にすべきボクシング」なんて例えがありますね。 おそらく、ガードがしっかりしていて、ジャブから組み立てていて、ワンツーのフォームが綺麗なボクサー、なんてイメージでしょう。 加えて試合ぶりも紳士的で、ボクシングへの取り組み方もいたって真面目なタイプなんじゃないかと思います。 私のイメージで言うと、その筆頭はリカルド・ロペスですね。 ガード、ディフェンス意識、フットワーク、距離感、コンビネーション、フォームなどな

          【教科書ボクシング】お手本にするなら…井岡?井上?寺地?

          書評【昭和平成ボクシングを語ろう】井上尚弥を破るのはやはりあの「歴史の漢」か?!

          白井義男から井上尚弥まで——。 新刊「昭和平成ボクシングを語ろう」では、鼎談形式で一気に日本の歴代世界チャンプを振り返っています。 語るのは、畑山隆則氏、原功氏、二宮清純氏の御三方。 原さんと二宮さんは、ボクシングライターとしての知識見識は言わずもなが、意外や畑山氏が歴代チャンプについての造詣が深いです。 おそらく、現役当時にいろんな映像や文献を見まくって勉強していたのでしょう。 中でも、柴田国明の脱力した打ち方を参考にしていた、というのは意外でした。 他にも、歴

          書評【昭和平成ボクシングを語ろう】井上尚弥を破るのはやはりあの「歴史の漢」か?!

          井上尚弥&チャベスのキホン【武道×ボクシング】ボクシングの「プレッシャー」と剣道の「攻め」

          よくボクシングの実況で「いまプレッシャーかけているのは挑戦者の方ですね」みたいなコメントがあると思います。 はて「プレッシャー」とは何でしょうか? もちろん「圧力」のことなのですが、今ひとつ実態がつかめませんね。目に見えない空間のハナシなので、まさに雲を掴むような感じです。 しかし、上達者こそこの「プレッシャー」に意識的であり、そこを操り、パンチを出さずとも相手を圧倒します。 ボクシングと剣道の経験者である筆者は、このプレッシャーは剣道の「攻め」であると捉えています。

          井上尚弥&チャベスのキホン【武道×ボクシング】ボクシングの「プレッシャー」と剣道の「攻め」

          ダンス【丹田】本番直前の緊張感を吹き飛ばす方法〜その2

          丹田に意識をおろす 1)意識を頭から下へおろす 2)ヘソ下4cmの体の中心「丹田」を意識 3)丹田に呼吸を吐きおろす 4)腹が座る=頭が軽くなる=考えるよりも「感じる」 「丹田(たんでん)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。 日本の古い言葉ですが、バレエで言うと「コア」の感覚に近いでしょう。 場所は下腹部。おへそから指4本下の高さ、お腹と背中の真ん中にあるのが「丹田(下丹田)」です。 と言っても、そこに具体的な臓器があるわけではないですし、そこを意識しろと

          ダンス【丹田】本番直前の緊張感を吹き飛ばす方法〜その2

          【武道×ボクシング】打ち出しの気配を消す寺地の世界有数テクニック

          寺地vs京口、いろんなメディアでレポートや分析が盛んになってますね。 個人的には、解説の長谷川穂積さんがすごく的確なコメントをしていた気がします。 特に、寺地のジャブのテンポについてです。 定期的にポンポン出すのではなく、ポンポーン、ポンとリズムを不規則にして、京口にとらえさせないようにしていた、と。 本当にそう思います。 でも、私はそれに加えてパンチの「打ち出し」について、両者の差を大きく感じました。 詰まるところ、そこが勝敗を分けたのではないかとすら思っていま

          【武道×ボクシング】打ち出しの気配を消す寺地の世界有数テクニック

          ダンス【呼吸】本番直前の緊張感を吹き飛ばす方法〜その1

          本番直前って緊張しますよね? どれだけ練習や準備をしても、本番直前はいろいろ考えてしまって、不安でいっぱいになるもの。 そこで今回は「緊張感」について考えていきましょう。 筆者は、長年ダンスのメディアをやりながら、普段は武道や気功、ヨガに親しんでいます。それらのエッセンスを取り入れて、ダンサーに向けた本番前の緊張感を拭き飛ばす方法をお伝えしたいと思います。 ポイントは「呼吸」「丹田」「全集中」。 全3回でお送りしましょう。 深呼吸をする 1)深い呼吸をする 2)呼吸数

          ダンス【呼吸】本番直前の緊張感を吹き飛ばす方法〜その1

          【磁石ボクシング対決】磁石の反発のような拳四朗か、磁石のくっつきのような京口か?

          京口vs拳四朗、いよいよ11/1に迫ってきました。 私の予想は「拳四朗の判定勝ち」 応援したいのは京口なのですが、両者の相性的には拳四朗に分がある。 よりスタイルがくっきり際立っているのが拳四朗。 あの磁石で反発するような距離感の良さをインファイトで攻略するのはなかなか難しいし、矢吹戦いでインファイトでも対抗できる力強さに自信を深めています。 対する京口は、磁石でリングに張り付いたような下半身の安定を軸にインサイドワークとコンビネーションに長けたボクシング。例えるなら、

          【磁石ボクシング対決】磁石の反発のような拳四朗か、磁石のくっつきのような京口か?

          鞍馬の奇祭「火祭り」を見ているうちに、姿を鞍馬してしまった「憑き物」

          先日Twitterでこんなことを書きました。 なぜか、一日中考えてしまうコト、ありますよね。 それが、不安・心配・恐れ・怒りなどのネガティヴな類の場合は、いわゆる「念をつなぐ」状態で、どんどん悪い方向に妄想が膨らんでしまう。 その対処法の1つとして、まったく関係ないことに集中する。 僕の場合は、山に登ったり、剣道をやったり、瞑想やヨガをしたり、古い映画を見たり。 気づけば「あれ、何考えてたんだっけ?」と根こそぎ心配ゴトはなくなっているものです。人間はゲンキンなものです。

          鞍馬の奇祭「火祭り」を見ているうちに、姿を鞍馬してしまった「憑き物」

          DANCEでSDGs「貧困をなくそう」を表現。凹と凸が繋がれば心は変わる・世界は変わる

          ダンスの表現の可能性を地球の抱える問題解決につなげる—— その想いで、高校ダンス部専門マガジン『ダンスク!』がスタートさせたプロジェクト Dance on the Earth 第1弾は、SDGsが掲げる諸問題をダンスで伝える動画企画。 この企画に手を挙げてくれたのは、千葉の強豪ダンス部「千葉敬愛高校」だ。 まずはSDGsは何なのか? 17個の目標の中から何を選ぶのか?部員全員のミーティングが行なわれました。 ▼▼制作までのドキュメンタリー動画はコチラ▼▼ テーマはS

          DANCEでSDGs「貧困をなくそう」を表現。凹と凸が繋がれば心は変わる・世界は変わる