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忙しい外科医が実践する有酸素運動

最近、新型コロナウイルスの流行による自粛生活で運動不足になっていませんか?そんな方には有酸素運動がおすすめです。

有酸素運動とは

有酸素運動とは長時間継続可能な軽度から中等度負荷の運動を指し、酸素をエネルギー源にする運動です。簡単な例だとジョギングやウォーキングなど喋りながらできる運動が有酸素運動です。それに対して、無酸素運動は分かりやすくいうと筋トレや短距離走などが該当します。

目的別のメリット

①精神の安定と睡眠

有酸素運動はセロトニンと成長ホルモンの分泌を促進します。セロトニンは脳内で働く物質で、精神の安定に深く関係しています。セロトニンの効果はさまざまなですが、精神の安定、睡眠の質向上、ストレス耐性を上げるなどがあげられます。セロトニンが不足すると不安、メンタル疾患、睡眠障害の原因となり得ます。成長ホルモンの効果は精神面においては、主に睡眠を深くすることと関係しています。睡眠の有酸素運動の関係に関しては別で説明しております。


②頭が良くなる

運動をすることで脳内にBDNF(:Brain-derived neurotrophic factor;脳由来神経栄養因子)という物質が合成されます。この物質は脳細胞の増加や成長を促す作用があり、記憶力の向上や認知症の予防などにも寄与していると考えられています。


③ダイエット

有酸素運動は一定の時間を過ぎると脂肪をエネルギー源として使用し始めます。ダイエットによって自分の理想の体型に近づくことも可能ですし、生活習慣病の予防にもつながります。その他にも血圧を安定させる効果も期待されています。

④スタミナの向上

ある程度の時間をかける必要はありますが、スタミナがつくと疲れにくい体質や息が上がりにくい体作りができます。仕事をさせる際も、疲れにくい体質を作ることで集中力の向上による効率アップが期待できます。筋トレをさせる際も、息が上がらず取り組めるので、筋トレに集中でき、効果も向上させるといわれております。

目的別のやり方

①精神面

精神的安定や睡眠の質向上などの効果に期待したい方は、ウォーキング、ジョギング、サイクリングなどの有酸素運動の中から自分が続けられる方法を選んで下さい。5分からでもセロトニンの活性化作用はあり、20分程度でピークに達すると考えられています。最初は5分のウォーキングから始めて徐々に時間を伸ばしていき30分くらいまで伸ばしてみて下さい。頻度は週に2回から4回くらいで効果が現れると言われています。時間帯は、生活リズムの改善や朝日を浴びる効果も考えると朝に行うのが理想ですが、夕方でも十分に効果はあります。

②脳の活性化

脳を鍛えるという観点でいうと、基本的には運動すればそれだけ効果はあります。しかしながら、疲れを溜めてしまう程度の負荷をかけるのは筋肉量の低下や集中力の低下などのデメリットがあるので控えましょう。


③ダイエット目的

有酸素運動で使用しようするエネルギー源は時間とともに変化していきます。運動開始直後は糖質をエネルギー源としますが、20分程度経過したところから脂質をエネルギー源にする割合が糖質を上回ると言われております。したがって、脂肪燃焼という観点では、20分以上の有酸素運動でより脂肪燃焼の効率が上がると考えられています。20分以下では効果が無いというわけではありませんので、最初は5分からでもかまいません。




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