骨量減少は30代から始まっている？！骨粗鬆症のリスクファクターは？　＃１

はじめに

いつも読んでくださりありがとうございます。
＃１〜３では股関節骨折によって引き起こされる様々な
影響を研究した論文を紹介してきました。

結構な長さになってしまい読みにくいなと自分でも感じたので、
今回からは出来る限り、１回１回もう少し短めに書くことを
心掛けます。

#3のおさらい

股関節骨折をした人は、骨折をしなかった人より、BMIや骨密度が低く、
タバコを吸う人が多いと分かりました。
70歳以下では糖尿病を患っている方が多いことも分かりましたね。

65〜69歳の人の股関節骨折後1年以内の死亡率が対照群に5倍も高いと分かりました。骨折をしなければ、多くの人が亡くなる年齢ではないから5倍という大きな数字になったのでしょう。

股関節骨折1年以内に亡くなった人の75%の死亡事象が
骨折後6ヶ月以内に起きており、50％以上が骨折後最初の3ヶ月以内に
起きていました。死因は様々でしたが、手術を無事終えることができた方
を介護する立場の方は、最初の3ヶ月、半年の見守りや気づき、ケアが
より大事なことが分かっていただけたのではないでしょうか。

股関節骨折の原因

股関節骨折の９５％以上の原因は転倒によるものです。
高齢者が転倒しやすくなるのは、年齢とともに

• 視力が低下する

• 筋力の低下により体のバランスが保てなくなる

• 若い人に比べ、多種類の薬を服用している

• 腎機能や肝機能の衰えにより、ふらつきなど薬の副作用が強くでてしまう

• 骨が弱くなる傾向がある

などの理由が考えられます。

高齢者の場合、立ったままの高さから転倒し
股関節骨折になることがほとんどです。
転倒するときは横に倒れることが多いようです。

驚くことに、股関節骨折の3/4は高齢の女性に起きています。
女性は男性より転ぶ頻度が高く、骨が弱くなり骨折しやすくなる
骨粗鬆症という病気になっている場合が多いからです。

TOEICでも受験勉強でもRIZINでもなんでも、
まず目標や敵を知ることから始めますよね。
情報を持っている、知っているだけで
勝ちへ向かうの第一歩ですよね。

ということで、今回のテーマは
”骨粗鬆症のRisk factorsについて知る”です。

テーマ：骨粗鬆症のRisk factorsを知る

まず、リスクファクターとは？
転倒の危険性をより増加させてしまう危険因子のことです。

リスクファクターは２つのカテゴリーに分けることができます。
ライフスタイルのように私たちが"変えられるもの"と
"変えることのできないもの"の２つです。

今日は私たちが"変えることのできない"リスクファクターを
ご紹介します。

①年齢と性別

骨折の危険因子としては、最も大きな要因が年齢と性別です。
女性は男性よりもはるかに骨折しやすく、
50歳以上の女性の2人に1人は生涯に骨折を経験するといわれています。
これは、女性の骨は最も良い状態（25～30歳）であっても、
一般的に男性の骨よりも小さく、密度が低いためです。
さらに、女性は閉経によりエストロゲンが減少します。
このエストロゲンは骨を壊す破骨細胞働きを抑制する作用があります。
なので、閉経をすると骨を作る能力と壊す働きのバランスが崩れてしまい、
骨密度が下がると言うことになります。

この骨を作る能力と壊す働きのアンバランスによる骨量の減少は
閉経後急激に加速しますが、
30歳を過ぎると、骨を作る能力は低下していくため、
毎年少しずつ骨量が失われていきます。
骨粗鬆症のリスクは幼少期の骨密度によっても左右されるので、
10代、20代であれば今から骨密度を増やす努力ができますよね！
これが、私が記事のタイトルに
”若くても今読んでおきたい日々出来ること”
と入れた理由です。
30代になったばっかりはまだ20代の延長と感じている人も
多いと思いますし、まさか、毎年少しずつ骨量が失われていると
思う人はなかなかいないですよね。

また、歳をとるにつれ、腸でのカルシウムの吸収も下がります。

女性の方が元々の骨密度が低いことや、閉経によるホルモン変化で
男性より骨折しやすいですが、男性での研究も進んでおり
50歳以上の男性の25％が生涯に骨折をすることがわかってきています。

②アジア人であること

これは他の人種に比べて一般的に
骨格が細く小さく骨量が少ないからです。

National osteoporosis foundationによると、
2050年には、骨粗鬆症による股関節骨折の約50％以上が
アジアで発生すると予測されています。

③家族に骨粗鬆症の人がいる

母親や父親、兄弟姉妹が骨粗鬆症と診断されたり、
軽いケガで骨折した経験がある場合、
骨粗鬆症になりやすいと言われています。

まとめ

リスクファクターはその数が多いほど、
骨粗鬆症になるリスクが高い言えます。
今日ご紹介した４つのリスクファクター：
年齢＞５０歳以上、女性である、アジア人である、骨折の家族歴がある
の中でみなさんはいくつ当てはまっていたでしょうか？

次回は

ライフスタイルなどの"変えることのできる"
リスクファクターをみていきます。

最後に

最後までよんでくださってありがとうございました。
骨量や骨密度の減少って痛みも感じないですし
自分で気づくことはなかなか難しいですよね。

私は４つのうち、３つ当てはまるので比較的
高リスクだと認識しています。
もし私が今20代だったら、骨密度を上げられることを
頑張ってやっていたかもしれません。
将来骨粗鬆症になるリスクが比較的高いと自身で認識しているからこそ、
今から対策ができますよね。
なので、この記事がなにか新しいことを知るきっかけに
なれば幸いです。

よろしければ次の記事も読んでください。
よろしくお願いいたします。
Moet

参考文献

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