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クボタのエッセイ 第一部

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クボタの800文字エッセイの第一部です。 2022年の4月から毎日投稿するつもりだったのに、ズボラがゆえにグダって9月に終わってしまいました。 ぶっちゃけ第二部から読んでほしい(…
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2022年4月の記事一覧

マエダビバリーヒルズ

先日、オレがラジオにメール投稿していた某芸人コンビが解散した。
1年間だけの投稿ではあったけど、ほぼ毎週読んでもらえて、時には、1時間の中で数通読んでもらえることもあった。
数少ないノベルティグッズとしてプレゼントされたシールは、今も大切に保管している。
そこまで思い入れのあるコンビの解散は、ひたすら悲しい。
賞レースでも活躍しているコンビで、実力はしっかりあるお二人だったと思う。
が、いかんせん

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とんかつ師匠

今、住んでいる家は、全体的に最高過ぎるのだが、唯一、マイナス8億点されてしまうポイントがある。
それは、近所に美味いとんかつ屋が無いことだ。
厳密に言うと、小ぢんまりした店内で、夫婦が営んでいるような美味いとんかつ屋が無い。
どうしてもチェーンになってしまう。
まあ、それはそれで美味いんだけど。
とりあえず、休日に遅く起きた昼下がり、サンダルでフラッと立ち寄れるようなとんかつ屋が無いことは、本当に

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トラックによる異世界転生

子どもの頃、大きな事故に遭った同級生が居た。
皆んなで野球をした帰り道、端的に説明すると、トラックにハネられたらしい。
オレは別コースだったから翌日に聞いたわけだけど。
ともかく、場合によっては、死に見舞われる可能性もあったレベルだったそうな。
幸い、命に別状は無く、多少の傷こそ残ったが、数週間ぐらいで退院出来ていた気がする。
人間の生命力って、本当にすごい。
久しぶりに登校した彼に話を聞くと、走

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ブッ飛んだ救世主

もし、活動復帰してくれたら、大金を積むことになっても、絶対にライブに行きたいラッパーが居る。
それが、メシアTHEフライだ。
ファン過ぎるからこそ、敢えて敬称は付けずに書かせてもらう。
メシアTHEフライは、オレ世代の国産ヒップホップ好きで、知らなかったらモグリと言われるほどのレジェンドラップグループJUSWANNAのMCだ。
そして、愛称は、MESS(メス)。
まあ、ファンは、オレ含め、単にメシ

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マッチしない椅子

去年まで熱心にマッチングアプリをやっていた。
今はもう辞めているが、当時は結構楽しんでいた。
もちろん、ちゃんとした出会いを求めている本軸はある。
ただ、厄介そうな人から業者みたいな人まで、色んなユーザーを眺めるだけで、結構な暇潰しになった。
そんな中、椅子と出会う。
先に言っておくが、ハンドルネームが椅子と言う訳ではない。
アイコンが、普通の顔写真ではなく、家具屋のホームページに載っているような

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よぎるゴリラ

何か面白い単語を発しなければいけない場面、すぐに「ゴリラ」が浮かんでしまう。
本当に良くない癖で、大して面白くないのは承知している。
ただ、どうしてもゴリラがよぎってしまう。
例えば、飲みの席で、大喜利的な話題になった時、発することこそしないが、一度、頭の中をゴリラが通り過ぎる。
そのゴリラを端から端まで渡らせた後に思考を巡らすため、他の人と比べて、1ターン遅れが生じる。
悔しい。
ただ、この悩み

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ウンコ呪縛

前職の時に、めちゃくちゃ嫌いだった上司が、
「オレはウンコをしてケツを拭く時、3回までしか拭かない。なぜなら、ウンコは、いくら拭いても拭き切れないからだ」
と、哲学者かのように話していた。
一応言っておくと、哲学でも何でもなく、ただのウンコの話だ。
当時、オレはその上司がめちゃくちゃ嫌いだったこともあり、ただただ「きたねえなあ」とだけ思っていた。
しかし、おじさんになった今はわかる。
ウンコは拭き

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怖い話

例えば、友達と寝る前の暗く物静かな部屋。
衝動的に怖い話をしたくなる。
そのくせに、全然出来ない。
大きな理由としては、怖い話が苦手だからだ。
……おそらくこれを読んでいる人は、意味不明過ぎて戸惑っているだろう。
そう、怖い話が苦手なくせに、したくなるのだ。
加えて、「怖い話したくなってきたね〜!」とだけ言い放って、特に話さずに寝る。
ギャルかよ。
なので、怖い話ストックが全然無い。
唯一ある手持

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しょんぼりゴーカート

小学校低学年ぐらいの夏休みに行った熱海旅行の話。
当時の熱海は、羽振りも良く、ホテルと遊園地の複合施設があった。
うろ覚えだけど。
そこには、ゴーカート用のサーキットがあって、マリオカート好きの小坊主としては、えらくテンションが上がった。
受け付けを済ませ、ゴーカートに乗り込む。
保護者同伴でなくても、割としっかり運転を楽しめる仕様で、高揚を抑えることは出来なかった。
車体を走らせ、一周二周し出す

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時系列

これを読んでくれている物好きな人のために説明すると、この駄文掲載の時系列は、てんでバラバラである。
ほら、この文章だって、どのタイミングで書いてんだよっつー話。
最初に書けよな〜。
まあ、とにもかくにも、「最近」と書いてあることが本当に最近だったり、数年前だったりするわけだ。
なので、「昨日」と記した数ヶ月前の日常が掲載された後、「先日」と記したマジで直近の日常が掲載されることもある。
グチャグチ

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バットマンのメガネ

メガネを買い替えた。
ここ約15年弱ぐらい同じメガネを使っていた。
なげー。
前のメガネは、なんと『ダークナイト』のバットマンモデル。
え、『ダークナイト』ってそんなに前なの?
クリスチャン・ベールから、ベン・アフレック挟んで、ロバート・パティンソンまで世代交代してるんだけど。
「光陰矢のごとし」とはよく言ったもんだ。
新しいメガネは、縁の主張も弱く、ツルの細い大人しそうなデザイン。
何と言うか、

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布団が吹っ飛んだ

この前の晴れた日、干した布団が吹っ飛んでいた。
まさかあのレジェンド級のダジャレと出会ってから、四半世紀経った今、その現場に立ち会えるとは。
幸い、隣の集合住宅の庭に落ちていたので、管理会社と連絡を取り、事なきを得られた。
これがカタギで無い人の頭に落ちていたら、ブン殴られて、オレ自身も吹っ飛んでいたことだろう。
さて、世の中には多くのダジャレがある中、知名度としては最強レベルの「布団が吹っ飛んだ

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肝っ玉母ちゃん

肝っ玉母ちゃんの夜の営みが気になって仕方ない。
と言うのも、ペガサスやグリフォンよろしく幻獣種の交尾のような希少性を秘めているはずだからだ。
何にも想像が出来ない。
ここで理解してほしいのは、ある種の神秘に惹かれているだけであり、いわゆるスケベな好奇心とはまったくもって違う、と言うことだ。
エロ漫画やAVの世界のような「普段は強気だけど、夜は甘えんぼさん」とか「豪快パワフルなマウントで、旦那を精魂

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