🟩なぜボッシュが半導体に投資するのか?
ボッシュ半導体工場に4億ユーロ投資すると発表
🟩ボッシュが半導体工場に投資
自動車部品サプライヤのボッシュは半導体製造工場へ、2022年に4億ユーロ(約500億円)以上の投資をすると発表しました。ボッシュはドイツのドレスデンに10億ユーロ(約1300億円)かけて、半導体前工程工場を開設したばかりです。2020年のボッシュの設備投資額は33億ユーロ(約5600億円)なので、半導体に大きな割合で投資しています。
自動車部品サプライヤのボッシュは、 50 年前から半導体チップを製造しています。車載センサー半導体では世界首位、車載用パワー半導体とASICでも大きなシェアを持っています。CEOのフォルクマル・デナーさんは「これらの投資計画は、半導体という中核技術の製造能力を自社で有することがいかに戦略的に重要であるかということを表しています」と述べています。
🟩半導体チップの需要急増に対応
ドレスデンの新工場が完成したタイミングでは、新工場で扱うパワー半導体では現在の半導体の不足にの解消には直接貢献しないとボッシュは答えていました。実際ドレスデンの工場が計画されたのは2017年のことなので、現在の半導体不足は予測できていなかったはずです。しかし世界的に半導体への需要が急増しているという現況を踏まえ、さらに半導体の製造体制を拡大することを決めました。特に自動車のEV化が進むことで、パワー半導体への需要が急増すると想定しています。
🟩ボッシュの半導体3拠点へ投資
設備投資はドイツのドレスデンとロイトリンゲンのウエハ製造工場の拡充、マレーシアのペナンにおける半導体テストセンターの建設を計画しています。
ドレスデン300mmウェハー増産
今回発表された投資額の大部分は、ドレスデンの300mmウエハ製造工場に充てられ、2022年には製造能力が拡大される予定です。
ロイトリンゲンでクリーンルーム増設
シュトゥットガルト近郊のロイトリンゲンにあるウエハ製造工場にも投資します。ボッシュは2021年から2023年にかけて計1億5,000万ユーロかけて、クリーンルームの増設を図る予定です。これによりロイトリンゲンでは新たに半導体開発に150人が雇用されます。
ペナンに半導体テストセンターを建設
ボッシュはさらに、マレーシアのペナンに半導体テストセンターをゼロから建設を進めています。2023年から、このセンターでは完成した半導体チップとセンサーのテストができるようになる見込みです。建設地としてペナンのバトゥカワン工業団地の土地購入契約を締結しています。
🟩まとめ
ボッシュは半導体需要が急増しているため、半導体工場への追加設備投資を決定した。
ドレスデンの工場に10億ユーロ投資したばかりのボッシュは、さらに4億ユーロを追加で半導体設備投資を行うと発表した。半導体を中核技術としてその製造能力を自社で有することが戦略的に重要ということを実行している。
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