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塵積もった山。いつかキャベツに泣く日が来るかもしれない。

 こんにちは。食のクリエイティブチーム「honshoku」でインターンシップ中のわたなべゆめのです。

私はできることからはじめたいんだ。

 前回、ポエミーな嘆きの最後に、「私はできることからはじめるぜ」、的な事を書きました。というか、できることしかできないんじゃ。

 そして本日も、おいしく季節を食べきりました。発掘したカフェのケーキです。

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 うまうまでした。
 にゃんこもいたんです。ヘッダーの子。ツンデレたまらん。

 話を戻そう。
「ごはん食べきったから何になる?」なんて思ったそこのあなた。衝撃の事実をお伝えしましょう。

日本の食べ残しで、世界の飢餓が救える!?

 いやいや、まてまて。
 食べ残しを回されても、いくら飢えにあえいでいる人たちも困るだろ。 

 まあまぁ、話だけでもきいていってくださいな。
 食べ残したごはんを、横流ししましょうよ。なんて話ではないんです。

 とある年。
 日本の食べ残しの量は、年間612万トンに上りました。
 これに対して、世界の食糧支援料は、年間390万トンになりました。

 これ、単純に計算すると、日本人は飢えている人のために特別に用意された食材の、1.6倍もの量を食べ残してることになるんです。

 日本では、年間2,550万トン(※)の食品廃棄物等が出されています。このうち、まだ食べられるのに廃棄される食品、いわゆる「食品ロス」は612万トン(※)。
 これは、世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食糧援助量(平成30年で年間約390万トン)の1.6倍に相当します。
 また、食品ロスを国民一人当たりに換算すると"お茶腕約1杯分(約132g)の食べもの"が毎日捨てられていることになるのです。「もったいない」と思いませんか?
(消費者庁ホームページ、『食品ロスについて知る・学ぶ』、n.d.)
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/information/food_loss/education/

 はい、もったいないと思いますごめんなさい。
 というか普通にこれヤバない?
 そんなに食べ残してるか?
 私たちが何を捨てたらこうなるのか。純粋に気になりました。

Q.なにをこんなに食べ残しているの?

A.毎日ごはん1杯。毎食・・・?

 年間の食べ残し量612万トンを日本の人口で割ると、全員が毎日お茶碗一杯分のごはん(約132 g)を残しているとのこと(先の消費者庁HPより)。
 
 これを聞いても、(食べるの大好きマンな)私は、
 「え、そんなに食べ残してないと思うんですけど...」
と思ってしまいます。どうしても実感が持てない。

 うーん、どうしたらもっと実感できるかな。
 そうだ!このグラムをさらに3で割ってみよう。
 1回の食事分(仮)で考えてみればなんとなくわかりそうな気がする。

 132 g ÷3食=44 g/食

 1食あたり、44 ぐらむぅ?
 わかんない。一円玉44枚分って何食べたの?
 わかりやすくしたつもりが実感から遠のいてしまった。困った。

 そして私は気づいたんです。
 「何をどれくらい食べてるのか、もしかして全然知らない...!?」

どの食材がどれだけの量になってしまうのか?

 これは調べてみるしかないな。教えて、google先生...!

 エリンギ1本:40 g
 キャベツ1枚:50 g
 アスパラ2本:40 g
(AJINOMOTO PARK、『食材の目安量』、n.d.)
https://park.ajinomoto.co.jp/recipe/basic/ingredients_bunryou/

 いやぁ、さすがです先生。すぐわかりました。
 このサイトわかりやすかったです。ちゃんと知りたい人がいるんですね、先生。と思いつつ。

・・・いや、キャベツ1枚のがエリンギ1本より重いの!?
 このキャベツでかくないか!!?
 というどうでもいい驚きがありました。あと、アスパラってスカスカなんだなきっと、とか。(でも好きだよアスパラよ)

結局、毎食キャベツ1枚だった。

 極端にまとめてしまいましょう。
 日本人みんなが毎回の食事でキャベツ1枚残すと、1年で食料支援料以上の食べ残しになる。
 ってことになっちゃいました。

キャベツ


 いやキャベツ毎日食べないけどさ。

 もちろん、世の中にはお乳しか飲まない赤ちゃんや、点滴やサプリで栄養摂取をする方もいるでしょう。
 一方で、1日の食事量が5回のスポーツマンもいれば、おやつを何回も食べる学生もいるでしょう。私もしょっちゅうおやつ食べてます。

 キャベツ1枚かぁ。残しちゃうこともあるかもなぁ...

 食べかけで放置したおかしとか、
 生理でおなか痛くて食べ切れなかったり、
 あ、飲み会の日とか...魅惑の食べ放題があったな...。
 ...やばい、キャベツ一枚分、食べ残してる気がしてきた。

 まさに、塵も積もれば山となる

たかがキャベツ。されどキャベツ。

 つまりはそういうことだった。
 塵積もって山となったキャベツをどうしてやろう。
 私はその答えを持ち合わせていません。
 ついでにホンネを言うと、食べ残したキャベツを活用する気はありません。ごめんねキャベツ。

 ここで付記しておきたいのは、
 食べ残し=食事の出口 で有効活用を試みている人もいること(堆肥化とかバイオマスとか)。
 それから、手つかずの食材を有効活用している人もいる(フードバンクとか、我らがサルベージパーティーとか)。

いろいろあるけど、私は食の入り口を整備したい。

 つまり、「そもそも食品ロスが発生しない仕組みを作りたい」。
 
その小さな、あまりにも小さな一歩が、「食べ残さない」ことなんです。

 今回の記事で、小さな食べ残しが塵積もった結果が、どれだけ大きいか、少しでも伝われば泣いて喜びます。むせび泣きます。

 もちろん、満腹なのに食べきれとは言いません。
 これは肥満や生活習慣病の元です。
 アレルギーやトラウマを克服しろとも言いません。
 これらは、医療や心といった、繊細さをはらんでいます。
 
 食は生活の一部だからこそ、いろんな問題を抱えている。
 そして、多様な社会課題が見え隠れしているんです。忘れちゃいけない。

 大事なことは、食べられるものを、食べきれるだけ手元に置くこと。
 ついでに、栄養バランス・楽しみ・時間を持ちながらできたら良いんでしょう。
 でもね、みんな毎日で精一杯だから、そんな贅沢は無理なんです。
 私だって、しょっちゅうコンビニ弁当食べてます。理想とは遠い。

 だから、できることからはじめています。
 できることしかできなんじゃ。食べきるぐらいしか、今は。

 一緒に気持ちよく、ごちそうさましませんか?
 そして最後に言いたい。 

キャベツを侮るやつは、キャベツに泣く。
(たぶんその日は近いぞ。)


 最後にぼそっと宣伝。
 ここでいろんなこと、学ぶチャンスがありますよ~っと↓↓





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